「ロミオとジュリエットと主人公家族の物語の重ね方が秀逸」カーテンコールの灯 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
ロミオとジュリエットと主人公家族の物語の重ね方が秀逸
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主人公ダンの娘が荒れていて、妻との関係も微妙になっている
壊れかけの家族であることが冒頭からわかるのだが
後半になって亡くなった息子がいて、
その息子と心中をはかろうとしたクリスティーンとその両親と
法廷で争っていることがわかる。
その家族同士の状態がロミオとジュリエットと重ねて描かれるのだが
それはダンがアマチュア劇団に入ることで紡がれていくのだから、
唸ってしまった。
※この辺りは本サイトの作品紹介でも書かれているが、私は未見で臨んだからこそ
余計に面白く感じたのだろう
娘からロミオの気持ちになってみてと言われ、実践するダン。
であるがゆえに、ロミオへの共感はできない、
できないけど相手の立場になって考えることを通じて
現実世界でもクリスティーンを赦すダン。
そしてロミオの演技(憑依と言ってよいかも)もやり遂げることができたのだ。
そしてダン家族も前を向いて生きようとする・・・的なところでエンディング。
思わず涙が出たし、
本作のポスター&予告からは、コメディかなとミスリードされていたので
私の先入観とのギャップも感動につながったのだと思う。
それにしても主人公家族俳優は、本当に家族というのだから驚き。
本作のリアリティはそこからも滲み出ていたのだろう。
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