「何か向き合うものがあるのは良い」カーテンコールの灯 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
何か向き合うものがあるのは良い
中盤くらいまで、ダンたち家族が3人とも怒りっぽかったり、デイジーは言葉使いも良くないから、あまり好感が持てない。
なにかあるのは察しがつくけど、その原因がはっきりしないまま、それぞれが負の感情を押しつけ合うから、少ししんどい。本当に壊れた家族ではないのは救い。
理由が分かった後でも、なかなか自分を納得させられないのは理解できる。
演劇にきちんと向き合うようになってからはダンも柔らかくなっていって、途中から役者交代したかと思うくらい表情が違う。
『ロミオとジュリエット』とリンクしていて、ロミオを理解して演じることによって乗り越えていく。心の再生という言葉は、安直な気がしてあまり好きではないけれど、まさにそういうことなんだろうな。
途中で辞めた若い役者が、ジュリエットが歳とりすぎだの、インティマシーコーディネーターつけろだの言ってたのはちょっと面白かった。町のコミュニティ劇団で何言ってんだ。
歌舞伎では、70過ぎても吹輪に花かんざしで姫君演ってる方いますよ。
映画やテレビドラマでは、あまり実年齢との開きは少ないけどその点、演劇は自由なのが面白い。
ざっくりとしか知らないから、『ロミオとジュリエット』も観てみよう。
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