「異邦人」Dear Stranger ディア・ストレンジャー uzさんの映画レビュー(感想・評価)
異邦人
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予感はあったが、サスペンスではなく哲学でした。
序盤は地味ながら、母国語で話せない息苦しさなどはしっかり伝わってきた。
直接的ながらバベルの塔からの誘導も丁寧。
メインキャラに所謂“ザ・アメリカ人”的なキャラがおらず(刑事も黒人)、この辺も分かり易い。
しかし、誘拐まで長々とギスギスばかりなのは退屈…
逆に誘拐発生からはあまりのガバガバに混乱。
大学校舎内で、騒がれず怪しまれず誘拐?
強盗にも誘拐にもそのド派手な車を使ったの?
犯人の目星をつけたのはいいけど、なんで賢治は警察に相談もせずに単独で乗り込んだ?
強盗は複数犯だったし、1対1にしても武器すら持たないのは無謀すぎでは。
誰彼構わず噛み付くのも理解不能。
結局ドニーがどうするつもりだったかも不明。
人形劇内のアイスを巡る一幕は、ジェーンの実家での出来事を想起させ、賢治が席を立ったし嫌味では?
でも本人はやり直したい様子でハテナ。
映像が事実ならドニーを殺したのはカイで、それを賢治が庇うのは理解できるが、刑事はそれでいいの?
カイは明らかに2人の子ではないのにツッコみもしないし、真相に興味ないのかな。
廃墟などは仕方ないが、人がいる屋内までやたらと暗いのは雰囲気より見づらさが勝つ。
いなくなったカイを捜すシーンで、緊迫したBGMでなく落ち着いたジャズを流すのも鼻につく。
人形劇の練習シーンなど諸々が冗長。
最後はあまりにも予想通り、かつどう待ち伏せたら真横から来るのかというカーミサイル。
演出が全体的に合わなかった。
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