「「ホットスポット」を期待すると…」ベートーヴェン捏造 キョンリさんの映画レビュー(感想・評価)
「ホットスポット」を期待すると…
全く予備知識の無いまま鑑賞。バカリズム氏のドラマはほぼ観ております。
キャストがキャスト、脚本が脚本なのでコメディかと思って鑑賞したらしっぺ返しを喰らいます。レイトショーで観たので客は6人ほど…私の席の3つ前にカップル…そのカップルはおそらく爆笑コメディだと思ったのでしょう途中で退席しておりました。私も一応コメディを期待して観に行ったのですが途中で笑いどころを探すのを止め、素直な気持ちで作品に没入。ジャンルとしては(歴史)サスペンスですね。実際に殺人事件が起きる訳ではありませんが主人公が念じているかの如く主人公に有利に「死」が深く関連してきます。(歴史)サスペンス、実在したクラッシック音楽家を扱った作品として名作「アマデウス」が浮かんで来ますが、この脚本だとどうしても両作品を比較してしまいます。私としては当然「アマデウス」に軍配が上がる訳ですが、バカリズム氏はその作品の存在を当然知っているに違いなく何故この作品の脚本をシリアス路線にしたのか(所々コメディ要素はありますが…)…原作者やら製作者やらとの絡みがあるにせよ「アマデウス」に喧嘩を売って勝てる訳がないとは思わなかったのか…そんなつもりで作った訳でもないのか…新生バカリズムを見せたかったのか…色々首を傾げます。
どうせなら「脚本バカリズム」と脈打たずにエンドロールで分かる様にした方が作品は生きたと思います。「脚本バカリズム」と脈打ってる以上はコメディとして観に行く人は当然存在する訳で…退席したカップルの気持ちも理解が出来ます。
総評…シリアスだろうとコメディだろうとクラッシック嫌いには全く受け付けない作品ですが、ストーリー的には私は充分満足出来ました。
最後に…
バカリズム氏にはぜひこの原作で大爆笑コメディに振った作品を作ってもらいたいものです。どうせなら「ベートーヴェン捏造」を捏造しちゃえば良いのに…とも思います。
⭐️はまぁ半分で…
