「「真実はいつもひとつ!」は間違いでした。(by江戸川コナン)」ベートーヴェン捏造 おつろくさんの映画レビュー(感想・評価)
「真実はいつもひとつ!」は間違いでした。(by江戸川コナン)
上映開始早々なぜか高校のホームルームのシーン。「あれ?スクリーン間違っちゃった?」と、一瞬不安になるけど、音楽室に向かう生徒と古田新太がすれ違うシーンで間違っていないことに気付く。タイトルが出るまでのアバンでは音楽教師と男子生徒のやり取りが続きます。
で、場面は200年前にポンっと飛んで、ベートーヴェン登場。ここで音楽室の肖像画で見る他の作曲家とは一線を画すオーラを放つイケおじとは180度違う小汚いジジイであることに納得してしまいました。
中学生の頃から疑問に思っていたのですが、水道が行き渡り糞尿も肥料として利用していた江戸時代の日本と違って、衛生観念の欠如した19世紀のヨーロッパでは、桶に溜めた糞尿を窓から投げ捨てるのは当たり前で、落ちている大便を深く踏み込まないようにハイヒールが発明されたとか、入浴の習慣がないとか、不衛生を絵に描いたような世界観が存在していたんです。
本当はベートーヴェン以外の人物も汚らしくて良かったと思うんですが、本作はベートーヴェンのイメージ崩壊が主目的なのでこのギャップは仕方がないですね。
中ほどのベートーヴェンの死の前後の説明パートは、正直なところちょっと飽きてきたというか眠気を誘いました。「地獄の花園」とか「ウエディング・ハイ」で細かい笑いを取っていたバカリズムの脚本力はどこに行ったのか心配になるくらいでした。
ラストに近付くところで染谷将太が山田裕貴の捏造に気付いて追い詰めていくところは圧巻というか、近年になってようやく解明された会話メモの矛盾をもってしても、一度人々の心に刻み込まれてしまったベートーヴェン像というものは、真実をもってしても動かしようがないほど固定されてしまっている現実を思い知らされた作品でした。
共感&コメントありがとうございます。
全体としては悪くなかったですが、自分ももっとコメディ寄りの作品を期待してました。
でも、原作があるなら仕方ないですよね。
おつろくさん
共感&コメントありがとうございます。いい作品なのに裏切られた感持っちゃうのは興行側の責任ですよね。
中学生役の柊木陽太くん、この映画の一番重要な役どころでしたね。『怪物だ〜れだ』の時からすっかり成長され同時封切りの『ブラックショーマン』『ベートーヴェン捏造』両方に出てるだけでもすごいことです。
おはようございます!
バカリズム脚本は何かねっちこいセリフが多くて私無理なんですよね!(笑)
パイネタの件ですが確かにそうかもですね! 昨日観た「男神」の作品内でSKEの須田さんが作業着でずっと出てるんですが上がタンクトップなんですよね!
彼女が出る度、顔は見ずパイパイばかりを見てたのをふと、ふと思い出しました。
コメントありがとです。
おっしゃる通りだと思います。歴史的な人物だけではなく、人の噂とか評価とか鵜呑みにしてしまう愚かさと言うか…そんな事まで考えてしまうような作品でした。
私は子供の頃7年ピアノ🎹やってましたが、今は全く弾けないですし、楽譜何一つ思い出せず、鍵盤前にしても猫ふんじゃったさせ弾けなくなったおじさんです(笑)
ベートーヴェンの悲愴、ドビュッシーの月の光は、共に映画ではよく使われますし、大好きです!
コメントありがとうございます😊
バカリズムの他の作品はコメディ色強めなんですね。バカリズムの他作品を知らなかったので、興味が湧きました✨️
「利にならない」っていうのは分かりやすくてなかなか面白い言い回しだなって思いました。一昔前なら「野暮なこと言いなさんな」ってとこでしょうか。故人の為に真実を伝えるか、嘘をつくか…黒澤明の「生きる」とは真逆だなぁ、なんてことも頭にちらつく、皮肉たっぷりの面白映画でした😆
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