「コーヒー豆を数えるベートーヴェンが見たかった(笑)」ベートーヴェン捏造 やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
コーヒー豆を数えるベートーヴェンが見たかった(笑)
偉大な作曲家、ベートーヴェンの元秘書シンドラーが、彼の伝記を執筆するにあたり、一部の事実を捻じ曲げて都合の良いように捏造しちゃうコメディタッチのストーリーです。
バカリズムさんは好きな芸人さんの一人で、彼のウィットに富んだ話芸にいつも唸ってしまいますが、かれが脚本を担当するということで興味深く思い映画鑑賞することに。
曲者秘書のシンドラーの一人語りには最初引きつけられたんですけど・・・せっかく、キャストは全員日本人で彼らが中途半端に欧州人のコスプレする面白い絵面なのに途中から画面に集中出来なくなりました。
おそらく「語り中心の演技」が前面に出る一方「キャラの行動が想定内で印象が薄い」ことがその主要因かと。
例えば、「コーヒー豆60個を数えてコーヒーを淹れた逸話」とか、いくらでも面白く本人登場で再現ビデオが作れるはず(笑)!・・・なのに、「何度も口で説明するだけ」でそれをしないのは何故なんでしょうか。実はその逸話は後世に(またはシンドラーが)創作した嘘で、実際は全く違ったというのを再現したってコメディ要素としては面白くできそうなんですけどね。
なぜ、総じて口でしつこく語るだけで済まそうとするのか。映画の表現手法はいくらだってあるのに何かもったいなく思いました。
最後はコメディ忘れて、なんとなくシリアスドラマになっちゃうし・・・全体的に求めていたものではなかったです。
では。
共感ありがとうございます!
休日の朝は自分でコーヒー豆を挽いて飲むコーヒー好きなんで、思わず一人分の珈琲豆の数を数えちゃいました。60粒だと豆スプーン一杯よりちょっとだけ多めという感じでした。
途中のシンドラーの一人語りはちょっときつかったですね。バカリズムマニアの自分でもちょっと睡魔に襲われました。バカリズム的にはコメディーというより現代のSNSにも通じる普遍的な改竄をシニカルに表現したかったんだと思います。
さすがに伝記物ではビョーキの話は出なかったですね。ベートーヴェンもシューマンも梅毒患者でありながら、作品を作った。それをどう描くのかなと期待するのは無理筋でした。
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