「ふざけた作品かと思いきや…」ベートーヴェン捏造 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
ふざけた作品かと思いきや…
シンドラーのベートーヴェン愛がハンパない。
もう神。シンドラーから見たベートーヴェンは神。
だから第九の初演でのベートーヴェンは神々しいのだ。
であるが故の伝記捏造に至ったシンドラーが主人公。
ドイツの話を全員日本人で演じる歴史ドラマに
なっているところが意外で秀逸。
バカリズムらしさはほとんどないのでは?と感じる。
むしろそれで良かったと思う。内容は硬派。
前半はベートーヴェンの秘書とし
て尽くすシンドラーが
描かれ、ベートーヴェンの本質的な姿も描かれていて、
割とシンドラーは酷い扱いを受けるにも関わらず
その愛情は変わることがない、その一途さがよくわかる。
後半はベートーヴェンの伝記を巡って、
誰が描くベートーヴェンの姿が本当なのか、
のミステリー調というよりも、
本当の姿ではなく神々しいベートーヴェンを描こうとする
シンドラーvs現実に忠実に描こうとするホルツら
他の人たち。
シンドラーの嘘に気づき、それをシンドラーにつきつける
セイヤーだが、シンドラーの伝記の嘘を暴く行動には
出ない。
という語りを、現代の音楽教師が生徒に対してするという
設定も良い。そこで歴史って、
書物に書かれていることが全部が本当ではないことを
あらためて痛感したし、その時々の権力者の都合によって
書かれたりするわけだから、そこは踏まえておかないとな
と思った。
だからシンドラーの思いもわからなくもない。
映像の世紀にならないと事実は伝わらないのだろう。
ただ、その余白というか想像の余地があるのが
歴史の面白さ、ロマンだと思う。
俳優は山田裕貴がバツグンに素晴らしかった。
染谷将太も登場シーンは少ないけれど存在感があって
良かった。
共感ありがとうございます!
バカリズム脚本なのでもっとコミカルだと思っていましたが、想像以上に真面目な作品でしたね。途中ベートーヴェンの本当の姿を答え合わせするシーンがありますが、あの部分だけ少し単調な感じがして危うく寝るところでしたが、現代社会に対する皮肉も込められているのではないかと思わせる良作だと思います。
現実に忠実に記せば、それは事実ではあるかもしれない。
でも、それを読んで結ばれる“像”が真実の姿に近いとは限らない。
シンドラーは嘘を伝えたかったのではなく、あくまで真実を伝えようとしたのかも。
まぁそれも、「彼にとっての」ではありますが…
私も、映画が趣味になりつつになったのが、2017年頃です。
なんで映画COMに行き着いたか忘れてしまいましたけど😁
値段が昨今の値上げブームで致し方ないですが、正規の値段は高いですよね
こんばんは〜。
共感ありがとうございます。
145席でしたが、入ってましたよ。
自分もそうですが、auユーザーは本日1100円なので、祭日も相成って、混んでいると思います。
染谷将太さん良かったですよね。
それほど出番はなかったですね。
古田新太さんもそれほど出演していなかった…



