「まさしく「憧れは理解から最も遠い感情だよ」が当てはまる」ベートーヴェン捏造 ゆづさんの映画レビュー(感想・評価)
まさしく「憧れは理解から最も遠い感情だよ」が当てはまる
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偏屈で暴力的で癇癪持ちで息子を束縛し監視するベートーヴェンを支えられるのは自分しかいないと思い込み迷惑な偏愛や理想を押し付ける秘書シンドラーの話。メンヘラとDV彼氏の組み合わせに似たものを感じた。
見たいものしか見ないシンドラーの姿や、自分の想像をあたかも真実かのように話す音楽教師の姿は良い教訓になったかも。
個人的に好きなのは、序盤のまだ拗れていない頃のシンドラーが大ファンで憧れのベートーヴェンに初めて会った時、心の中で言った感想が「小さくて小太り」とか「不潔」、「握手した時の手がぬるっとしてた」ってすごいリアルだったところ。理想と現実のギャップを見ても憧れは消えず、それどころか偏愛に変わったりベートーヴェンとの相性最高だと思ってたのはシンドラーだけだったりと、タイトルの名言がぴったりだと思った。
生徒と教師が話すシーンと、偉人の歴史を解き明かすシーンが交互にくる展開に似たものは歴史系のテレビ番組でよく見るし、もしかしたら映画館で観るほどのものではないかもしれない。
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