「まんまと乗せられてしまった。 観客の先入観によってミスリードさせる、脚本・構成の妙。 語る順番自体が演出になっていて素晴らしい。」ストレンジ・ダーリン ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
まんまと乗せられてしまった。 観客の先入観によってミスリードさせる、脚本・構成の妙。 語る順番自体が演出になっていて素晴らしい。
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自分は極力情報シャットアウトして観る派なので、、、
冒頭シリアルキラーの実話で全6章と聞いて、逃げる負傷した女、追うライフル男を観れば、誰だって普通に殺人鬼の監禁から逃げ出した女と思う。
しかも3章から。
そして既視感の嵐。
ああ、これは観なくてもよかったかなと思った素直な自分。
この時点でまんまと監督・脚本家の思うつぼにはまってました。
助けを求めた家の怪しさ。
薄気味悪いくらい平和的な老夫婦。
ここで感じた嫌な予感さえも違ってた。
この先の女の行動から、徐々におかしくなってくる。
観せる順番自体が演出になっている脚本の妙、アイディアが素晴らしい。
主演ウィラ・フィッツジェラルドによる静かな狂気。
バーバラ・ハーシー演じる終末論者の老夫人の幸福そうで穏やかな表情。
婦警の先走る正義感からの思い込み、
経験と勘から慎重になるベテラン警官。
登場人物それぞれの説得力、各俳優の仕事も的確で納得する。
最後、女を拾った中年女性のためらわない一発、にスカッとする。
撃たれた後、手を服の中でごそごそさせていたので、てっきり警官から奪った「2丁目」の銃で反撃するかと思ったら、なぜかなかった。
警官から2丁銃を奪った見事な伏線!と思ったのに残念。
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