ザ・ザ・コルダのフェニキア計画のレビュー・感想・評価
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おしゃれ。それ以上でも以下でも。
毎回毎回、おしゃれだよね〜。
話は、底が浅くて薄いスープだけど。(毎回毎回)
金持ちの自主映画というか、豪華な学芸会というか。
好きなことやってるようで、キャスティングとかにしがらみも感じつつ。
目の保養で行ってるので、それ以上を期待しなければ。
初週から1日2回上映で、2週目からビミョーな時間帯に1回、
という全く動員を期待されていない感じのスケジュール。
次の3連休も休映!して来週木曜で終わりという非情。
なので、仕事をサボって見に行きましたとさ。
演技以外完璧だが故に致命的
星評価ナシという意味での0.5
映像だった
冒頭の俯瞰視点からとにかく映像に引き込まれる。
初めてウェス・アンダーソン監督の作品を観たので他の作品はどうなっているのかわからないが冒頭以外99%くらいが真正面と真横からの構図だった。
ミッケ!という本があるがあれを見たときのようなワクワク感、複雑に配置されたセットはまるで全編が絵画のような美しさを持っている。
話はよくわらないし他の人のレビュー通りだったと思うそのグレネードは何だよ。
ただその場で起きていることは単純なのでそれが分からないということはあり得ない、何やってんだこいつwみたいなコメディ要素を含みながらフェニキア計画とやらが進んでいる(らしい)。
繋がりがあるけどそんなによくわからない話を圧倒的に美しい映像で見ることがこの映画の醍醐味
こちらも父と娘の
ビジュアル的にはやっぱり満足度高し
映画界のマイスターによる芸術品
ウェス・アンダーソン監督作品を鑑賞するといつも感じるてしまうのですが、各ショットで提供される情報量が多すぎて、咀嚼しきれないのです。
まず視覚的には、整然としたデザイン、色彩、装置、小道具、衣装、メイクなどが絶妙に配されます。特に本作では本物の泰西名画が多数使用されているとのことです。
さらに登場人物の微妙な動きやギャグなども瞬時に盛り込まれるため、日本語字幕を読みながら、これら全てを処理することは凡人の私には到底出来ません。
これらの美しさ(音楽も含め)や意味合いを、美術館を見てまわるようにゆっくりと堪能できたら、素晴らしいだろうなと考えてしまいます。
次に登場人物の多さとストーリーの複雑さです。こちらは事前に公式HPにある相関図を頭に入れ臨むのですが、それでも付いていけない部分は多数あります。まあ今回はザ・ザ・コルダと娘、家庭教師の3人を最低限押さえておけばなんとかなるのですが、それでも雑多な人物関係をじっくり確認しながら、優れた長編小説を読むように味わいたい願望にかられます。
そんなこんなで高得点はつけられなかったのですが、当たり役のベネチオ・デル・トロの好演とラストのレストランのほっこりした雰囲気が無性に良かったことを付記しておきます。
神は死んだ‼️❓
くだらなすぎて笑える
オトンと私と、時々秘書?
「祈りを捧げるとき、私は神の答えを予想する。そして神の望むままに行動しようとする。それは大抵当たっている」
舞台は1950年代。武器商人にして世界的な実業家アナトール・"ザ・ザ"コルダ(演:ベニチオ・デル・トロ)は、目的のためなら手段を選ばないその姿勢から敵も多い。暗殺未遂6回、3人の妻とはいずれも死別し、9人の子供と修道女見習いの娘リーズル(演:ミア・スレアプレトン)がいる。彼は大独立国フェニキアで人生の大半を注ぎ込んだ一大プロジェクト「フェニキア計画」を進め、今後150年間の利益獲得を目論んでいたが、政敵の妨害によってリベットの価格が高騰し、修道院から呼び戻した娘リーズルと共に一転して資金繰りに奔走することになる。それは同時に、これまでの親子間のギャップを埋める旅でもあった...。
噂は予々聞いていたウェス・アンダーソン監督に、今回初めて触れることになった。事前に集めていた情報からアンダーソン監督に抱いていた印象は「絵画的」「パステルカラー」「政治的寓話」といったところか。一昔前、所謂"オールディーズ"を舞台にブラックな寓話を映像にするなんてイメージをぼんやりと持っていた。
本作を観て思ったのは、概ね当初の印象通りだったということ。加えてシンメトリーとか対角線の使い方が非常に巧い。タイトルカットのザ・ザの入浴シーンは絵画としても成立する代物で、思わずその耽美に酔いしれてしまった。
しかしストーリーの側からみるとこれがいけなかった。酔った状態で洪水のようにザ・ザが前提情報を捲し立てる。そして蛙の子は蛙とはよく言ったもので、リーズルもまあまあ早口で捲し立てるので、観ている側は思考回路がショート寸前までいってしまう。加えて自分は朝イチの早い時間帯の上映だったため、脳が急激な酸素不足に陥った。ザ・ザが資金繰りに奔走するなか、私は酸素集めに駆けずり回る羽目になったのである。観る側の責任として、これは勿体ないことをしたと思う。恐らく自分が拾った以上にアンダーソン監督は巧妙に話を仕込んでいたと思えるだけに、全部拾えなかったのは残念でならない。
しかしようやくベネディクト・カンバーバッチが登場した辺りでなんとか自分の軌道修正が完了し、最後の結末だけはしっかり捉えることができたのでこちらとしても最低限の仕事はしたと思う。にしても、エンドロールまで絵画やらストラヴィンスキーの音楽やらを仕込んでいたので、信者も相当多いのだろうなと思う。信者からすると本作も「さすがのアンダーソン節!」とか言えてしまうのだろうが、申し訳ないことに私の口からそんな洒落た言葉は出てこない。
しかしながら、それまで利益にしか目がなかった実業家が、アクシデントだらけの旅を通じて本来のビジネスのあり方と人間関係を見つめ直す姿は一見の価値あり。何人か煎じて飲ませたい奴もいるにはいるが、恐らく彼らには伝わらない。
映像やテクニックとは別に古典映画のような領域へ
公開はじまるまでこれがウェスの新作とは知らなかったザ・ザ・コルダ。
そして比較的最近はきっちりウェスの新作を観てはいた。決してそこまで好きではないのにやっぱり観ておかねば後で損をするのではないかと思ったりして。
で、今回は途中で寝た。疲れてたので。寝たけど寝るまではとても面白かった。展開も音楽もびっちりハマってて、アクションでありアクティブだった。おしゃれなのは確かなのだけど運動と動きがサイレント時代の監督のようで、あと、パラジャーノフのような監督味も出てきてやっぱりおしゃれなだけではない。思えばもともとはPOPな監督だと思ってたけど、どんどん様式化が深化しているのでやっぱり目は離せない。今回の日本のタイトルがなんでかブニュエルの『アルチバルドデラクルスの犯罪的人生』みたいな感じを受けるのだけど、このおしゃれさでブニュエル化までいっちゃってほしいな。
ツッコミどころが満載!
マニア向けかなぁ
クスっと笑えるハリウッド俳優コントかな
ウェスアンダーソン監督作は1本も観てないけど、ベニチオデルトロが主役だから観に行きました。
ベニチオデルトロは、よくアクション映画に出てきて、いい人か悪い人かわかんない役回りで、結果的にめちゃくちゃいい人やん!って感じのキャラがハマる役者ってイメージ。ウディハレルソンもそういう役多いけど、ウディハレルソンが陽とすれば、ベネチオデルトロは陰の魅力がありますよね。チョイ悪というか、だいぶ裏がありそうな素敵なおじさんです。なんかノラ猫というかドラ猫顔なんですよね。
そんなおじさんが、悪徳金満ビジネスマンで、暗殺者とかアメリカ中心の西側諸国に目をつけられる中、うちを飛び出して修道院に行った娘を呼び戻し、最後のダム建設事業を離脱しそうになってる支援者を説得するために自家用飛行機で飛び回る話。
冒頭から乗ってる飛行機が爆破テロに合うというハイスパートなギャグから楽しくスタート。
こないだみたバカリズムさん脚本の映画みたいに、役者の細かい演技でクスっと笑える小ネタが連続するタイプ。
有名な俳優もひとネタのコントのために使い捨てる贅沢さ。
スカヨハはまあわかるけど、トムハンクスとかウィレムデフォーとかほんの一瞬くらいの出番で、カンバーバッチはメイクでほとんど顔隠れてる😆
打ち切りになったけど、好きなドラマだった「ウエストワールド」でキーマンだったアーノルド博士役のジェフリーライトを初めてスクリーンで見れてよかった。こっそり応援してます。
なんか感動させようとかいっさい思ってない、壮大なコントを見た感じでした。
基本、チャーミングなおじさんの冒険劇として楽しめましたよ。
期待度○鑑賞後の満足度◎ 唯一無二のウェス・アンダーソン。映画以外では表現出来ない世界を構築しているという事では当代屈指の映画作家だと思う。そしてこれはなさぬ仲の父と娘の絆の物語。
私は死なない。不死身だ。
わかりやすい?
WAは森田芳光以来の衝撃!
ウェス・アンダーソン(WA)作品は初めてで、キネ旬で特集を組んでくれたことに感謝したい。映画館から戻って配信で「グランド・ブダペスト・ホテル」を観てそのあまりにも個性的な表現手法に遅ればせながら衝撃を受けた。人物の切り返しバストショットを正面から捉えるのは小津安二郎チックだけれど、飛行機や列車の通路を挟んで隣座席に座った二人や並んだベッド上でのそもそも向かい合っていない二人の会話が独特で、イマジナリーラインの真上にカメラを据えて単純に180度回れ右して撮っている・・互いに上下そっぽを向いてしゃべり時々首を回して観客の方を向いてしゃべることで疎遠さとあやういドライな親密さが絶妙に醸し出されるのだ。基本的にWA作品はちょい昔を舞台にした人間関係コメディ映画が多いと思われ、たくさんの兄弟や遺産相続が定番で描かれる。今回は1950年代の仮想国家フェニキアだけれども、古風な時代の欧州のどこかで誰も実際には見ていない世界で繰り広げられるコメディは、ミニチュアを大胆に使った大きな嘘を押し通しても違和感なく許される所以。横移動やトラックアップ・バックが多用されるが、流行りの手持ちステディカムを排し三脚を据えたレールドリーに徹している姿勢に感銘を受ける。今作の主人公は常に敵から命を狙われている山師と言ってさしつかえない実業家のザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)で、疎遠だった修道女の娘リーズル(ミア・スレアプレトン)とモノポリーゲームのように資金調達や鉄道などのインフラ獲得を目的とした旅を続ける。行く先々で出会うのもまともでない人物ばかりのおちゃらけコメディなのだが、最後の最後に父娘のとんでもないハートウォーム長回しシーンが待ち受けていてやられました。アーメン。
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