「今の私達にできることは?」ハルビン 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
今の私達にできることは?
思いっきり邦人を、東洋鬼(トンヤンキ)扱いする映画と思いきや…。
力による抑圧の報酬は、力による報復しかない。歴史から学ぶことは可能ですが、自分の身に置き換えると、意外とこれに気づかない。例えば、隣国に軍事介入した、凍てつく大地の大統領がいます。欧米諸国が懲らしめようとしても、いわゆるグローバルサウスが同調しません。かつて植民地にされた歴史を持つ国々が、かつての宗主国に、従うわけないよね。
和をもって尊しと為す。私の好きな言葉ですが、ワールドスタンダードに、その語句は当てはまらないようです。
戦い続けなければ、何も得られない。
問題は、その戦い方です。命を棄てて、名を遺す。結果、それが映画になっちゃったりしますけど、その戦い方を誤ると、新たなる憎悪、新たなる対立が残るかも。今の私は、誰の味方をしたらいい?。
私達は、過去から何か学習したのでしょうか。古今東西、暗殺事件は枚挙に暇がありません。(およそ3年前、このクニでもありました。)この映画は、その事件のたった1つです。その1つは、今の私達に、何を伝えることになるとお考えです?。
リリーフランキー、いい味出してます。見た目は伊藤俊輔より、陸奥宗光ですけど。ただもう少し、邦人キャストが欲しかった。一方で頑張って日本語、話した役者さんには、敬意を払います。やりたくもない役を努めてくれたのだから。単に予算の都合かも知れませんが、考えようによっては、憎まれ役に邦人を多用しなかったのは、極東の島への配慮だったかも。お陰で、リリーのラスボス感、爆上がり。ただやはり、ちょっと違和感が…。
この映画が、極東の島で評価されることはないでしょう。それでもこの極東を、よそのクニがどう見ているのか、知るきっかけになると思います。楽しくない話です。どこまで史実に忠実か知りません。でも観てね。このクニのかたちと、この世界の未来が、そこにあるやも知れません。
皆様は、何のために、戦いますか。
その戦い方は、他者を傷つけることが目的ですか。あるいは…
「天の血脈」
巨匠、安彦良和の描く壮大な歴史劇画。壮大過ぎて、私、途中までしか読まなかったですけど。6巻に、伊藤公も、安兄貴も、登場します。併せお読み下さい。
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