劇場公開日 2025年6月13日

「中盤までは退屈。」アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓 いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0中盤までは退屈。

2025年7月12日
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鑑賞方法:映画館

私にとってアルメニアと言えば、作曲家アラム・ハチャトゥリアンの母国である。たしか、アメリカの小説家ウィリアム・サローヤンもアルメニアからの移民のはず。知らない国ではないが、アルメニア語を始めて聞いた。また、アルメニアはトルコ?から大量虐殺を受けたことは、漠然と知っていた。

物語は第二次世界大戦後、祖国再建というスターリンの口車に騙されて、強制収容所に収監されたアルメニア系アメリカ人の苦難の話。絶望的環境の中で、人はいかにして生きていけるかを訴える映画だ。

中盤までは本当に退屈だった。牢獄の窓から見える収容所監視人と通じあえた所から、やっと面白くなる。が、現実はやはり過酷だ。明るい結末にしたい気持ちは分かるが、私には疑問だ。

アルメニアのように、戦後日本でも北朝鮮出身者の祖国帰還運動があった。帰国者は劣悪な環境に置かされた。知っているだけに、結末は納得がいかない。

いなかびと