でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のレビュー・感想・評価
全287件中、221~240件目を表示
体罰をした教師(綾野剛さん)と子供を守りたい母親(柴咲コウさん)の苦悩と狂気が凄まじい程に描かれる、見事な作品でしたー。そしてこの物語も現実に起こった実際の出来事。
2025年劇場鑑賞9本目は「でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男〜」
2003年、日本で初めて教師による児童への体罰、いじめが認定された事件。マスコミは実名報道に踏み切り、彼を殺人教師と呼び世間の関心を煽る。
被害児童の母親(柴咲コウさん)は、体罰教師(綾野剛さん)を被告に賠償責任を問う裁判に。
被害者感情と世論を味方にした550人もの大弁護団(弁護団長、北村一輝さん)とたったひとりで立ち向かう被告弁護士(小林薫さん)。
裁判の冒頭陳述で被告(綾野剛)は、この事件は原告(柴咲コウ)と被害児童による「でっちあげ!」だと主張する‼️
体裁を守りたい学校、教育委員会。過熱するマスコミ報道。この裁判の行方は! 真実は一体どこに。
冒頭15分であっという間に引き込まれました。立場の違いによって、全く異なる見え方がするこの事件の表裏。
出演する俳優陣の演技が素晴らしく、原告(柴咲コウ)と被告(綾野剛)の苦悩と狂気がすさまじい程に映し出されます。😱
そう、そしてこの物語も、実際に起こった真実の出来事なのです。
教師という仕事に敬意を表します
冒頭から告訴した親子側の視点での描写、続いて訴えられた教師視点での描写を時間軸に沿って映像が流れます。
以前見た『怪物』と同じ手法で、あれ?同じ監督だった?と一瞬戸惑いますが、ドキュメンタリー要素を強くさせた海外映画でもよくある手法ですから、ああこういう映画の流れね、とすぐに合点がいきます。
怪物では子供の狂気、でっちあげでは親の方の狂気を取り上げられていて、どうにもならない感じは子供の方が強い。一方で親(大人)の狂気は攻撃の矛先も熱量も独善的な論理構成によって支配され、時にしつこく完全なる屈服を要求される。
このような最悪の理不尽に落としめられた教師の方、そしてご家族にはよくぞ耐えしのがれたと敬意を表します。
今はSNS全盛の時代。同様のことが起きたらもっとひどい仕打ちを受けるかもしれません。
私たち一般人は相変わらずです、いや決して無くならないでしょう誹謗中傷は。いつまでも大人扱いしない方がよいのかもしれません。政府が大好きなマイナンバーカードにSNSも紐づけした如何でしょうか?
マスコミはどれだけ変わったんでしょうか?出版社は誤った報道で訂正記事一つだけ。廃刊にすらしませんが、そもそも存在価値はあるのでしょうか?
教育委員会は、変わらなけばその地で教師になろうとする人はいなくなるでしょうから、変わるでしょう?そう期待するしかありませんが。
三池監督、是枝監督は今度はこちら側の映画を作っていただきたいです。スポンサーつかないでしょうが、両監督ならクラウドファンディングで資金は集められると思います。
社会派
にわかには信じられない…。
にわかには信じられないことばかりだが、韓国ともめている、慰安婦問題と全く同じ構造だと思えば、すごく納得できる。
この経験は、日本の外交に活かされていることを望ばかりだが、教育の現場ではどうなのだろうか?
昔は、先生が権威のうえに胡坐をかいていた。その反動が今になってでているのだろうけど、なにごとにも、適正な位置関係というものがあると思う。
その位置決めには、やはり、面倒でも、難しそうでも、きちんと向き合って、意見を交わすことが大事だということだろう。
小林薫の演じる弁護士のアドバイスで、決して感情的になってはいけない、とあったけど、すべてに通じることであると思う。
それにしても、柴咲コウの演技の恐ろしいこと。
なぜ北村一輝がでているのだろう。もったいないでしょう。
綾野剛の演技はどんどんうまくなっているよね。とってもよかった。
表情で伝える、ということ
綾野さん柴咲さんはもう言うまでもないが、全体を通して表情の印象というものに凄くこだわりが見えた。そしてそれ自体が「表面的な情報」であることもこの作品においては大きな意味を持つ。
地味なところでは亀梨くん演じる記者の正義感は持った上での悪辣さや軽薄さ、迫田さん(氷室父)の特に説明も台詞も必要ないアレな雰囲気も
作中世界のかたちを伝える意味でよく効いていたと思う。
そんな中で綾野さんの演じる「根は誠実だがそれが印象として伝わりにくい男」の匙加減が……もうなんか、すごかった()。
高嶋さん必要だったか?とか教育委員会の人のビジュちょっとベタ過ぎない?とか
マスコミに追われ始めてからの家の状況なんかアバウトだなとか思うところはいくらか有るが
見せたい物とその見せ方がはっきりクッキリした
(ノンフィクションという点を抜きしても)良作だったと思う。
追記)一番大事なことを書き忘れてた。
三浦くんなんなのあの子。エグすぎるやろ。
理不尽な社会派ドラマ
2003年に起こった実話を元に教師の体罰事件を題材にして描いた社会派ドラマ。理不尽なことが多くて何が真実なのか、誰を信用してよいのか、分からなくなる作品でした。綾野剛を中心にキャスト陣の演技も素晴らしくて引き込まれた。
2025-99
始業式の日にあの背面掲示は…
己の職業柄、こういう映画のリアリティーラインにはうるさいタイプですが、実話をもとにしてることが全てで、柴咲コウみたいなモンスターに遭遇する現実があるので、恐ろしかったし、面白い仕上がりになってます。ああいう保護者と出会ってしまうのはもう時の運としか言いようがないんです。元々『あの家とは関わりたくない』と言われてる保護者ということは、若手より主任クラスが担当させられるのは仕方のないことで、綾野剛目線の物語を信じるとするならば、本当に力のある先生だから回ってきた担任なんだろうと。そして潰れてしまう。もしくは今回のように潰されてしまう。教員は立場の弱い仕事なんですよね。逆も然りで、担任と合わないと子どもが感じたとしても、1年間は逃げられない。保護者側もね。
学校の解像度について、強いて言うならラストの始業式の日にあの背面掲示はないです。前担任が新しいクラスに持って行くために自画像を描かせて掲示するということはほぼないです。
綾野剛が裁判中も家の前だけはマスコミがいて、それ以外のところは自由に動ける設定のガバガバさはあります。あの家にい続けて良いのか、それこそ被害者側から報復がないのかは気になります。相変わらず家には落書きさせる描写はあるんだな〜ど思います。
そうした粗も気にならなくなるほど、綾野剛や柴咲コウの瞬き一つ簡単に許さない演技は本当に素晴らしかったです。結局母親は母親だけど、ショットの写し方的には父親なのかもな〜と思ったり。
責任を取れない管理職はゴミ。あの若い女の先生の若干の関与は何だったんだ。もう一回見てみたい。
上司の悪魔の囁きには要注意
真実は藪の中では無い‼️❓人生は戦争のようなものだ‼️❓
異色の裁判劇
実話の重みをヒシヒシと感じました
本当にこんなこと
えっ、と驚く演出
日本で初めて教師による児童への体罰事件を題材にした、福田ますみの、でっちあげ 福岡殺人教師事件の真相、を映画化した作品。
2003年、小学校教諭の薮下誠は小学4年生・氷室拓翔への体罰が有ったと母親の氷室律子から告発された。しかもその内容は、教師によるいじめ、もしくは傷害事件とも言えるほどの酷いものだった。最初は新聞で匿名報道され、それを週刊春報の記者・鳴海三千彦が実名報道に踏み切り、過激な見出しの記事は世間を震撼させた。マスコミの標的となった薮下は、誹謗中傷や嫌がらせ、家への張り紙、さらには停職と、絶望の底へ突き落とされた。世論も律子を擁護する声が多く、550人もの大弁護団が結成され前代未聞の民事訴訟となった。裁判では、誰もが律子側の勝利を確信してたが、法廷に立った薮下は、すべて事実無根のでっちあげだ、と完全否認した。そして・・・という事実に基づく話。
このニュースは聞いた事有ったかもしれないが忘れていた。
恐ろしい捏造事件であり、律子の目的がよくわからなかった。
拓翔も小学校4年生だから何か意図して嘘をついたのだろうが、その目的がなんだったのだろう?
1番知りたかった所はいまだに明らかになっていないという事なんだろう。
最初保護者側の映像が流れ、酷い教師というイメージが植え付けられた後に、教師側の映像が流れ、何が真実なのかわからなくなった。そこが狙いなんだろうし、混乱したが面白かった。
薮下役の綾野剛は流石で、酷い役もオドオドした役も上手かった。保護者・律子役の柴咲コウは冷たい感じが良かった。
薮下の妻役の木村文乃は強いなぁ、良い妻だなぁ、と感心して観てた。
その他、光石研や小林薫の素晴らしい演技が堪能できた。
面白かった。
よくもまぁ映像化できたものですね。
20年も昔の話だからこそ、実話ベースとはいえ映像化できたのでしょうね。
2025年現在なら、ネットでバズるでしょうし、仮にこの主人公が無罪だったとしても、ずっと彼は「いじめ教師」の烙印を押されたままかもしれません。
この事件はウィキペディアに「福岡市「教師によるいじめ」事件」として詳しく書かれていますが、わたしもこの福田ますみ氏著のドキュメンタリーを読んだうえで鑑賞しましたが、やはり原作のほうが強烈でした。しかし冒頭の原告側の主張を映像化したものがあまりにも恐ろしい映像だったのも事実です。
ただ、よくこの話を映画化したなぁと驚きました。この事件の関係者たちはこの映画をどういうふうに感じているのでしょう。少年は30歳前後ですし。
全287件中、221~240件目を表示










