でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のレビュー・感想・評価
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キャストが正解だと思う
基の事件は全く知らなかったけど学校の対応(校長・教頭・教育委員会)や週刊誌、マスコミが容易に想像つく描かれ方だったから本当に観ていて気分が悪かった。
どこまでが実話でどこがフィクションなのかわからないけど作品では描かれなかった薮下先生の奥さんや息子の辛さや大変さは相当だっただろうなと思う。
湯上谷先生のリアクションと薮下先生の腑に落ちてない感じはもう本当に司法に携わる人間と一般人のギャップを上手く出せていて良かった。
一般人からしたらこの結果は本当に喜ぶことなのか?と思うようなことも司法関係者はこれはすごくいい結果ですよみたいな感じだったりすることは本当に現実ではよくある。
光石さん、大倉さん上手すぎて本当に腹立たしかったし小林薫さんは改めて言うまでもなく上手いし小林さんじゃなかったらこの映画こんな風に仕上がらなかったんじゃないかと思う。
柴咲コウさんはいつもの演技って感じだけどまあ役的に合っていたので適役の人で良かったなというのと、綾野さんもそこまで演技の幅が広い方ではない方だと思っているけどこの役は綾野剛でこそという役でとても良かったので全体的にキャストが良かったから成功した映画という感じで題材が題材なだけにキャスト失敗しなくて本当に良かった。
実は三池監督作品と知らずに観てエンドロールで驚いた。
三池作品はそれほどたくさん観てはないのであくまで個人的な印象だと、こういう作品も撮るんだなという感想だったけど知ってみれば確かに三池作品らしい描かれ方だったなと納得。
なんか責任取ってない奴ら多すぎる
2025年劇場鑑賞190本目。
エンドロール後映像無し。
予告の時点で先生が生徒の前でめちゃくちゃ暴行や暴言をしていて、その後やってない、と言っているので、偽りの証言を映像化した羅生門方式なんだな、というのは分かったのですが、じゃあ見ていたはずの子供たちに聞けば簡単に真実が分かるのに、裁判にまでなったということは、クラスの子供たちが全員グルになって先生を陥れようとする話なのかなと思っていました。
実際はとんでもない適当さでどんどん無実の人間を周りが社会的に抹殺しようとしていて、そいつらが全然責任取っていないのに吐き気がしました。
そうは言っても多少映画だから先生側に有利な展開に脚色しているのかな、と実際の事件の裁判記録や当時の様子を調べたらほとんど映画の通りで、500人の無能な弁護士団とか、適当な医師、クズ校長、サイコパスペアレント、クソ文春、バカテレビ、全部実在したと思うと怖すぎました。
もう途中まで先生が明らかな悪手を打っていくのをダメだって!と心の中で思ってしんどかったですが、小林薫演じる弁護士出てきてからはホッとしました。ちなみにこの弁護士さんは実際には2人の方らしいです。1人に信じられるより2人に信じられた方が心強いと思うので、ここは2人のままにして欲しかったとは思いました。
⭐︎3.8 / 5.0
やっぱり人間が一番怖い。
木村文乃さんで泣いた
原作を知りませんでした。最初1分でも見逃すと内容がわからなくなるかもしれないです。ん?ここから?でした。綾野剛さんの表現の仕方が豊かで緊張感が伝わりました。そうだよ、しょうがない、いらつくよねーって言いたくなりました。はじめの方は辛くて目を伏せてしまうこともありました。親目線では大弁護団もいるしコウさん一家に味方したくなるし、週刊誌も信じるし、何が正解なのかわからなくなりました。
そんな時に木村文乃さん…。泣きました。
個人的にじゅんやくん一家の伏線回収してほしかったのと、コウさん一家の旦那さんなのか弁護士なのか途中どっちなのかわからなくなりました。(うるさい方が旦那さん笑)
真実はさておき
実話ベースでありながら、現代の私刑社会に対する悲痛な叫び
監督が三池崇史さんなので
結構えげつない展開もあるかと勘ぐったが
さすがに実話ベースの作品なので
めちゃくちゃ忠実に作られていた。
ベースとなった事件は調べれば出てくるので
この映画を鑑賞したあとにぜひ見てもらいたい所。
それでも供述パートで見せる演出は
見ているだけでも反吐が出るくらい見てられない。
それというのも
とにかくキャスト全員の演技力が高いので
ムナクソ悪いシーンは本当にムカムカするぐらい
おもいっきりムナクソ悪い。
特筆すべきはやはり綾野剛と柴咲コウで、
感加害シーンを見て嫌悪感が芽生えたかと思えば
被害シーンで一気に同情する。
あまりに演技がうますぎる。
マスコミなどによって
面白おかしく書かれた情報を盲信し、
誰かを世間が一斉につるし上げるという現状は
20年前と何一つ変わっていない。
むしろ今はSNSという文化が広まったことで
あの頃よりも正義という名の私刑は
タチが悪くなっている。
最後の意見陳述は
そんな世の中への皮肉なのかもしれない。
ホラーよりリアルに身近な人の怖さ体感@@!
土曜レイトショー『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』
原告目線と被告目線の描写予告が気になり劇場へ
いやぁ〜柴咲コウの表情の使い分けも見事でしたが・・・
綾野剛にサイコパス演じさせたらもう目つきが本物のモンスター
年明けの賞レース参戦決定の凄さでした!
自身も一つのミスから同じようなモンスター裁判経験した事ありますが・・・
書類のやり取りより意見陳述って大事なんですよね
この時代、スマホで盗聴・盗撮人を陥れるの簡単なんでホント怖い世の中です
まぁゴシップ誌の利の目的を考えたら信用出来ないメディアである事は間違いない
終盤の年月の流れ見るとNetflixなどでドラマ化の方が良かったのかもですが・・・
コレ見たら先生になりたいっていう人益々減りそう^^;
原告と被告、及び被告弁護人の演技を観る映画だった。
高評価のレビューが多いので、鑑賞してみた。
実話に基づいた映画だか、20年程前にそんな事件があった事を全く記憶していない。裏取りもせず、センセーショナルな話題に飛びついたマスコミ報道に呆れる。現在、SNS上では裏取りなど端からせず、噂だけが飛び交っていて、前より酷いかも。
綾野剛の演技力は当然で、難しい役を演じた柴咲コウを褒めてあげたい。法廷を離れた小林薫は、観客の緊張を和らげ、ホッとさせてくれる。
どうして、こんな虚言症の母親が生まれたのか興味があるが、それは原作を読めと言うことかな。
私の小中学校時代(55年以上前)、悪い事をすれば先生から体罰を受けても普通だった。特に男子は。さすがに女子は無かった(でこピンはあったかも?)と思う。
フラストレーションばかりが募る映画
早い話、異常なモンスターペアレントに教師人生を壊される話で
主人公はとんでもない思いすることになりますが、なんとこれは実話だそうです。
主人公と共に、視聴者側はひたすらフラストレーションを溜め込みます。
何とかして虚言癖と被害妄想を持つモンスターな氷室親子への復讐を果たして
ほしいと願うが、ラストはあっさりと「あの親子が今どうしているかわからない」
だけで終わっていて、10年以上の人生を滅茶苦茶にされているのに
「え?それだけ?!」って思ってしまった。
あの週刊誌記者含むマスコミや校長、氷室親子3人への復讐が全く終わっておらず
実話ゆえの副作用というか、圧倒的にカタルシスが足りない。
自分はこれから、実際の事件とやらをググってみようと思いますが
なんでしょう、、映画としては消化不良。
すごく不快なドキュメンタリーだと思ってほしい。
「でっちあげ」は誰がやったのか。実際に有った冤罪事件が元になっている事を知ると、世の中にまき散らされた情報を正確に収集する事の大切さが理解できるはず。
まず悪口ではないのですが、様々な役を上手に演じるこの作品のキャストの中で、特に悪役に関しての演技力の高い「柴咲コウ」「亀梨和也」「北村一輝」の名前を見つけた時、大体の方向性は予見できたのですが、第六感が大当たりして想像通りの結果になったことに驚きました。それを隠すキャストを探したところで、演技力はともかく年齢や容貌を満足させるキャストが思い当たらないので、この配役は良かったと思います。
何パターンかある予告編の中で、綾野剛も柴咲コウも優しい面と狂気の面の両面を、これでもかといった感じで渾身の力を込めて演じているので、これもまた作品の本筋が何かをラスト間際まで隠すのに良い効果をもたらしていると思いました。混沌とした話の流れの中で、小林薫の演じる弁護士の登場で心が落ち着いたのが唯一の救いでした。やはり架空ではない原作があると、脚本もそれに引っ張られて力強い構成になるのだと実感できました。
この作品では死者は出ませんでしたが、実社会では親も子供も教師も邪悪な面をもった人間がいて、悲しくも犠牲者の出る事件が頻発しているのも事実です。終わり近くに短く挿入された、校長が退任するワンシーンで理解した方も多いと思いますが、現実でもつまらない自己都合の保身のために、多くの人を悲しませて犠牲者まで出しているという事を考えれば、ドキュメントの名を借りたホラーがある現実世界に我々が暮らしているという事に恐怖を感じます。
綾野剛の真骨頂を堪能できました😏
明日は我が身
この映画は冤罪となった事件が元になっている。
それを前提知識として視聴したため、終始主人公である薮下先生に感情移入して応援しながら視聴しました。けれど、それと知らずにこの事件を知った時、果たして子供を持つ自分はマスコミや週刊誌に踊らされなかったかと言われたら、全く自信が無い。そういう自分の中に潜む偏見だとか不平等な感情に嫌でも気付かされる作品だった。
それに、もしかしたら自分が律子側にすらなるかもしれないし、ふとしたことで薮下先生側に陥れられる可能性すら、あるかもしれない。そんな恐怖すら覚える。
また、立場が違うふたりの供述による同じシーンの再現では、同じ人物同じシーンなのに全く見え方が変わる綾野剛さん柴崎コウさんたちの演技力にも魅了される。最後の薮下先生の意見陳述は是非劇場で、傍聴席に座る気持ちで見て欲しい。
なるべく沢山の人に観て欲しい
擦り切れたショルダー・ストラップ
綾野剛がとてもよかった。小学校が大好きで子どもが好きな先生だということがよく伝わってくる。優しすぎてたまに感情的になってしまう先生、生徒に好かれる普通のいい先生、子ども達をよく見て、いい授業をする先生。放課後に校庭で子どもと遊んでくれる先生。まだ若い、ジャージを着ていた時にしょっていたリュックは新しくてお洒落でピカピカしていた。10年後も同じリュック。擦り切れているショルダー・ストラップに胸が痛くなった。買い換えたくなかった?そろそろ買い換えたら?と言ってくれる、自分を支え元気で明るい妻がもう居ないから?息子は親をちゃんと見てきちんと育ったね。そんなところで泣きたくなってしまった。
律子のようなタイプの保護者は男女問わずいるだろう。大学生の保護者にもいるだろう。一番近くにいる筈の自分の子どもが見えていない、叱ることもできない保護者もいる。でもそれに負けない程、いい保護者も沢山いる。殆ど音楽がなく進むドラマは辛かったがリアルでよかった。最後に流れた音楽に、小林薫演じる弁護士登場と同じ程にほっとした。
おまけ
三池監督による映画は幅広い!😁
初めが肝心
柴咲コウの”眼芸”は最早ホラー
綾野剛演じる小学校教師・藪下が、クラスの児童・氷室拓翔(三浦綺麗)に対する体罰や差別発言を理由に懲戒処分を受け、さらに拓翔の母・律子(柴咲コウ)ら保護者から損害賠償の民事訴訟を起こされる——という物語でした。
中でも圧巻だったのは、母親・律子を演じた柴咲コウの“眼芸”です。眼球が飛び出すのではないかと思うほどの強烈な眼差しで、この世のものとは思えない”怪物”のような迫力を見せつけていました。黒沢清監督の『蛇の道』でも復讐に燃える母親を演じていましたが、こうした役を演じさせたら彼女は間違いなく日本一だと、改めて確信しました。
物語の構成も非常に興味深く、序盤は是枝裕和監督の『怪物』を彷彿とさせるように、まず律子の視点から話が展開され、その後、藪下先生の視点へと切り替わり、全く異なる事実が提示されます。『怪物』では最後に子ども視点の物語へ移行していきましたが、本作ではその後藪下先生の視点を中心に展開していきます。これは“事実に基づく物語”であることを踏まえれば自然な構成ですが、序盤に“羅生門形式”を思わせる演出を取り入れたことで、「律子にも律子なりの“真実”があったのだ」と感じさせる説得力がありました。
裁判では、原告側の主張が次々と覆され、最終的には藪下先生に対する損害賠償請求は棄却されました(ただし、藪下先生を懲戒処分にした市に対する損害賠償請求は認められました)。また、時間はかかったものの、懲戒処分も取り消されることとなりました。しかし、藪下先生とその家族が被った苦難を思えば、素直に「ハッピーエンド」とは言えない流れだったように思います。
芸術作品の登場人物に対する感情としてですが、実際には問題視せざるを得ない行動であるとはいえ、律子の歪んだ虚栄心の背景には、母親による育児放棄など、悲惨な過去があることが示唆されます。それが暴走した結果が、藪下先生への攻撃だったのだとすれば、やり切れなさが残りました。
また注目すべきは、劇中でスキャンダリズムに走る週刊誌記者・鳴海(亀梨和也)の存在です。先日観た『フロントライン』でも、メディアの報道姿勢が批判的に描かれていましたが、本作も同様でした。確かにその傾向は現実にも存在するとはいえ、本来のメディアの役割を考えると、安易なメディア批判に流れることには慎重であるべきだと感じました。
総じて言えば、柴咲コウの狂気じみた演技が圧巻で、もちろん綾野剛の「悪い先生」と「良い先生」の二面性を見事に演じ分けた演技も素晴らしかったです。再現ドキュメンタリー的な構成を基調としながらも、映画としての映像美もしっかりと押さえられており、高く評価できる作品でした。
ただ一点、藪下先生の語りがやや過剰で、特にラストで律子と拓翔の幻影が現れる印象的な場面において、「この親子のその後は分かっていない」というナレーションが挿入されたのは蛇足だったかもしれません。映像としては非常に美しく終わっていただけに、あえて説明を加えず余韻を残す方が、より映画的だったのではないかと思いました。
そんな訳で、本作の評価は★4.2とします。
全315件中、201~220件目を表示
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