「やってないものはやってないんだ!」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 たつのこさんの映画レビュー(感想・評価)
やってないものはやってないんだ!
完全なでっちあげに貶められた人はどうしたらそこから立上り真実を証明するのか?
それは大変な作業であると言う事、そしてやってないものはやってないんだと声を出して伝え続けることの大切さを思い知らされました。
こんな事が本当にあったのかと信じがたいような事象ですが、本当にあったのだから恐ろしい現実です。
子どもの嘘から始まった出来事が1人の教師の人生を狂わせてしまう。
嘘を隠すためにまた嘘を重ね、挙句は全く事実ではないことを親に告げてしまう。
子どもの嘘から始まっていますが、親に問題があったのは言うまでもありませんね。
子どもを溺愛していた母親は養護施設で育ったことに対してやはりコンプレックスがあったのでしょうね。それを隠すためにプライドも高く保ちたかったのかも知れません。
自身の幼少期の体験、または成長期の不遇な出来事などが混ざり合い、歪な人間形成を作り出したのだとしたら、母親もまた社会の犠牲者だったと言えるのかも知れません。
演じた柴咲コウさんの不気味な佇まいは見事でした。
薮下先生にとっては家族の応援こそが最大の力。
その場の雰囲気に流されてしまったことが大きな過ちではあったのですが、ちょっと気の弱いところはあるけれど生徒思いの優しい先生だったのでしょうね。
綾野剛さん。細部にわたっての表情の変化などで演じる様はやはりさすがと言うほかありませんでした。
妻役の木村文乃さん、弁護士の小林薫さん、安藤玉恵さん、亀梨和也さん、美村里江さん、光石研さん、などなど豪華な顔ぶれのみなさんがそれぞれ出色の演技であったと思います。
善悪とは何なのか。誰がいつ貶められてもおかしくない今のこの時代に、心にずっしりと響きました。
いい映画を見ました
深い洞察と強い共感を抱かせていただきました。
「やっていないことはやっていない」と声を上げ続ける大切さを改めて痛感しましたし、子どもの何気ない嘘が一人の人生を狂わせてしまう恐ろしさに胸が締め付けられました。
また、母親像の背景にまで思いを馳せられている点がとても印象的です。社会や家庭環境が人をどう形づくるのかを考えさせられ、単なる善悪を超えた複雑さが浮かび上がってきますね。
柴咲コウさんの不気味さ、綾野剛さんの繊細な表情変化、そして豪華俳優陣の存在感についての言及にも強く共感しました。それぞれが役に真剣に向き合い、作品に厚みを与えていたと感じます。
「誰もが貶められる可能性がある時代」に強いメッセージを投げかける映画を、丁寧に受け止められたレビューに感服しました。素晴らしい感想を共有してくださりありがとうございます。
ご丁寧に返信いただきましてありがとうございます😊
夜中には偉そうに書きましてすみません。言葉のニュアンスの受け止め方で訂正していただく必要ございません。
毒親は間違えているにしろ子供を愛しているのですよね。
この母は何でしょう。
見たくはないですが。
こんばんは。
本作、実際に起こった事件(がモチーフになっている)と言われなければ「んなバカな!」の連続でしたよね。
玉ちゃん、コウちゃんに何を言われたのか、すごく気になりました。
オッカナイ。
冤罪って、案外身近に起こりうる事なのかも知れない。。
怖かったですね。
共感ありがとうございます!
冤罪で濡れ衣を着せられる事って他人事じゃないので、そのあたりはゾクッとしました。日本の司法は起訴されると98%は有罪になる可能性があるので、自分を守る知恵を付ける意味でこの作品は有益だと思います。