「令和版「それでもボクはやってない」」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 ぎんのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
令和版「それでもボクはやってない」
よかったです。
綾野剛さんの、憔悴しきった様子や感情的になったときの演技、柴咲コウさんのサイコパスなモンスターペアレントの表情。
監督さんの強い意向からの演技ということもあったとは思いますが、熱演だったと思います。
また、事実に基づいた映画ということで、実際にあったことだと思うと、ゾッとしました。
もちろん、モンスターな親にもゾッとしましたが、社会が一体となってひとりの人間に「悪人」とレッテルを貼って潰していくことが、本当に怖かったです。
今の世の中でいうと、現状や将来に不安を抱えている人たちがSNSで「悪人」を叩くことによって「アイツよりは常識がある」「アイツよりはマシ」と思って、ひとときの「安心」を手に入れる。
「悪人」を叩いたところで、叩いた本人の現状は何も変わらないのに。
そんなことを思いました。
ただ、映画の脚色についてはちょっと気になりました。
昭和のマスコミのような取材、先生を守らない管理職…
先生を守らない管理職なんて、管理職失格です。
保護者の話を一方的に鵜呑みにして、それを事実と決めつけ、無理矢理認めさせ、謝罪させるなんてハラスメント以外の何物でもありません。
映画化するにあたって脚色するのはわかりますが、関西人風に言うと「話を盛った」という印象を受けました。
特に学校現場を映画でリアルに描くのは、なかなか難しいのでしょうね。
脚色については気になりましたが、全体的にはすごくいい映画でした。
まだ観ていない方はぜひ観てみてください。
オススメです!
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