「最も胸を打たれたのは木村文乃さんの魂のこもった言葉」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 たずーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5最も胸を打たれたのは木村文乃さんの魂のこもった言葉

2025年7月5日
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どうしたって「怪物」を思い出すけど、本作は事実を元にしてるってところが怖さを増し増しにしてました。

事実、しかもまだ関係者のほとんどの方が存命しているであろう中で演じる皆さんは、葛藤もあっただろうと思います。そういう意味で、柴咲コウさんや光石研さんはこの作品を世に出すことの意義を受け止めて、役者としての矜持を示していたと思うのです。(バイプレイヤーとしてかなり好きな役者、大倉孝二さんも名前を挙げておかないと…)皆さんあっぱれな仕事ぶりでした。

バイプレイヤーといえば、あまりにもハマり役だった小林薫さん。500人超の弁護団って数字上で映画に登場もしない有象無象弁護士こそ糾弾したいと思うくらいのKnightぶり。安定感が素晴らしい。現実にこういう弁護士さんがいることにかすかな希望を感じます。

そして、個人的に最も胸を打たれたシーンは、そんなに多くは登場せず、そんなに存在感を見せていなかった木村文乃さんが、ここぞの場面でしっかり魂のこもった言葉を発したところ。あのシーンだけで、主人公が長くて苦しい時間を折れずに戦い続けられたワケの大きな部分として、彼女の揺るぎない支えがあったことがはっきりと表現されていたと思うし、それを示す見事な演技だったと思いました。(最後、気が緩んでいて自信がないのですが、チーンってされてましたかね?)

→追記。コメントで教えていただきました。チーンされていたようです。お二人で穏やかな余生を送っていただきたかった。安らかに。

主役の綾野剛さんの演技については、おそらくは語り尽くされていると思うので、最後の最後だけ。小林薫さんからのお知らせへの反応は、真実味が強く心に響くものがありました。上記の木村文乃さんのシーンとこのラストは、いろいろ不感症気味のおっさんの目にも泪となりかねないシーンでした(実際には流れていない)

と、これだけ高い評価をしているかのようなのに⭐︎は3.5(自分の中で3.5は、観てよかった気持ちはあるけど。そんなに心は動かなかった、の評価)なのは、制作サイドがあまりに真摯に事実に向き合い事実を曲げないようにしていると感じたからでしょうか。…安藤玉恵さん以外の父兄の言動がわからなかったり、校長教頭以外の教師の反応も少ししかない。そういった部分は、フロントラインのような何人かの言動を誰かに集約する手法は上手かったんだなと思えました(あ、フロントラインの感想メモあげてなかった)

たずー
たずーさんのコメント
2025年7月5日

確かに日本人の習慣を知らないと、?ってなりますね。
↑これ、お礼でコメント欄に書き忘れてしまいました><

いろんな意味で日本人に対して(煽動とか、自分の頭で考えないとか、情報に踊らされるとか)問いかける映画だったんだろうなと、改めて思いました。外国人にはわからない映画なんだなと。

たずー
talismanさんのコメント
2025年7月5日

お仏壇は映さずチーンだけで分かるのは、日本の文化というか習慣を知ってるからですね。たずーさんのレビューのおかげで気がつくことができました

talisman
たずーさんのコメント
2025年7月5日

talismanさん、ありがとうございます。やっぱりそうでしたよね。二人で穏やかな余生を送っていただきたかった🥲

たずー
talismanさんのコメント
2025年7月5日

チーンとしてから、仕事に行きました!

talisman
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