「何気なく観た。やっぱり事実が大事なのか。」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 てつさんの映画レビュー(感想・評価)
何気なく観た。やっぱり事実が大事なのか。
ある日、クラスの保護者から児童の体罰を疑われ、それに対し謝罪をしてしまった男性教師の訴えを描いた実際に起きた事件がベースになっている今作。
それぞれの立場から描かれるストーリーが対比になっている仕様で、その当事者の話になると相手が明らかに悪く見える。
まるで名作「怪物」を思い出すようなそれぞれの視点で描かれながら事実が明らかになっていく今作は、伝聞やマスコミによるバイアスを疑い、事実を明らかにしてそれを前提に話を進めることの難儀さが描かれていて、重かった。
そんなことを思っている自分もバイアスからは逃れられないんだろうな、と観ながら感じた。
そしてこの世の中には事実を訴えることを諦めた無罪の人たちがきっといて、そうした人をマスコミやニュースの情報から自分もいつのまにか周りと同調して非難しがちになっていたのかも。
事実は声を上げないと分からない。
そしてそれを争う裁判には証拠が必要になる。
いやー厳しいと感じた映画だったけど、結局残るのは子供たちに対する思いやりと家族の支えなのか。
記事をリアリティではないを疑うあの弁護士の眼が印象的でした。
個人的には学びを感じた、いい映画だと思った。
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