「味方だと信じていた人たち〜怒りや哀しみを超えると笑いになる?」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
味方だと信じていた人たち〜怒りや哀しみを超えると笑いになる?
2025年公開、配給・東映。
【監督】:三池崇史
【脚本】:森ハヤシ
【原作】:福田ますみ〜『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』
主な配役
【殺人教師疑惑? 薮下誠一】:綾野剛
【教師にいじめられた? 氷室拓翔】:三浦綺羅
【拓翔の母 氷室律子】:柴咲コウ
【薮下の弁護人 湯上谷年男】:小林薫
そのほか、木村文乃、高嶋政伸、小澤征悦、安藤玉恵、
美村里江、光石研、北村一輝など
1.第6回「新潮ドキュメント賞」受賞作
つまり原作は、ノンフィクションということになる。
地名だけ、映画独自の架空自治体「向井市」とした。
ノンフィクションだから、結末を変えたりはできにくいだろう。
◆リアリティ
◆伏線張りまくりの展開でどれだけ引っ張れるか
◆俳優たちの演技
が肝になるかな、と考えたりする。
自分の言い分を通すために、
マスメディアを利用し始める拓翔の両親。
いとも簡単に利用されちゃうメディア。
視聴率とれたら何でもok!
他局(他誌)が扱うならウチも!
このマスコミも怖いが、
◆味方だと信じていた校長
◆市教委
これらに裏切られ続けの前半部は、
胸が苦しくなり、怒りが湧き上がり、哀しくなり、
そして、
しまいには、笑えてきた。。。
事実は小説よりも奇なり
この校長も教育長も、実在したのだろう。
柴咲コウに魔力でもあるのか?!
校長に催眠術でもかけたのか?!
いや、これはノンフィクションだ。
と自分に言い聞かせる(笑)。
自分だって、被害者いや加害者になる可能性もあるのだから。
2.綾野剛、柴咲コウ、三浦綺羅
この3人は、「真」と「偽」二通りの役柄を演じる。
3人ともに素晴らしい。
小林薫の弁護士役もとても良かった。
スクリーンを通じて、観ていたこちらに安心感がうまれたほどだ。
3.まとめ
原作者や脚本家に対して、礼を失するかもしれないが、
◆「事実に基づく映画」
にしたことが、なんとなく惜しまれる。
製作陣、俳優陣、
このメンバーが揃えば、
もうひとひねり、ふたひねり、
背筋に鳥肌が立つような作品を作れたのでは?
と思ってしまった。
※追記
10年後、
あえて、遺影も仏壇も映らない画角で、
チーン、と鈴をたたいて出勤する薮下教師の姿に
ウルウルしてしまいました。
☆2.5
よくよく考えると、最初の母親のはほとんど脚色って事に驚きますね。どこから湧いた悪意なのか理解に苦しみますが、先生の側にも何かトリガーみたいなモノは在ったんじゃ?と思いました。
共感ありがとうございます!
とにかくこの映画の凄いところは、綾野剛、柴咲コウ、三浦綺羅の演技の幅の広さにつきますね。バイオレンス作品を多く作っているのに時々ヤッターマンとか土竜の唄みたいな作品を作る三池監督なので、この作品は大丈夫なのかな?と心配していましたが、ラプラスの魔女みたいな作品にならなくて良かったと思います。
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