「ふたつの人格を演じ分けた綾野剛が凄すぎる。」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ふたつの人格を演じ分けた綾野剛が凄すぎる。
ふたつの人格と言っても、
二重人格でも、ドッペルゲンガーでもありません。
強いて言えば、【一人二役】でしょうか……
★2003年に起こった実話を元に、
福田ますみの「でっちあげ福岡殺人教師と呼ばれた事件の真相」を、
原作としている。
この事件を告発した原告・氷室律子の見た薮下先生。
もう一つは、薮下先生の真実の姿。
氷室律子側、
暴力教師で息子の拓翔を虐待し、更に自殺を強要する男。
薮下の真の姿、
気弱で流されやすく、NOとはっきり言えない性格。
あれよあれよという間に、
自殺を強要したとんでもない教師像が、氷室夫妻と、
取材した週刊誌記者(亀梨和也)や、マスコミに捏造され、
(世間からも思われる事態になる)
当事者になる怖さ、
自分が薮下先生の立場だったら?
そう考えたら、
凍りつく怖さでした。
氷室律子は、ひと一人の人生を葬り去るほどの、
ホラーな人でした。
闇を抱えた人物。
幼児期のネグレストや貧困(多分)で、
社会に恨みを持つ攻撃的な性格になったと思われる、
「怪物」のような人物。
幸運にも優秀な弁護士(小林薫)、
ジュンヤ君の母親、
拓翔のPTSD数値に疑問持った精神科の女性医師、
入院180日の内、土日祝日など帰宅して、
実際には108日しか病院に居なかった事も
カルテで立証される。
小林薫も実に頼もしい弁護士でした。
律子の生い立ちや裏の顔がわかり、全て氷室夫妻の「でっちあげ」
と分かり無罪判決が出るが、更に「向井市(多分、架空の市町村」を
訴えて330万の支払いが命じられる。
そしてそれから10年後。
やっと薮下先生の停職6ヶ月が、取り消される。
ラストシーン。
すっかり老け込んだ薮下先生は力無く、
生徒たちに朝の挨拶をする姿に、
私は涙が堪えられませんでした。
【俺の10年を返せ‼️》
こんな事が無かったら、もう少し違う明るい日々を送れたと、
私は思います。
そして薮下があの夏の日に見た幻影。
拓翔を従えてブルーのフレヤーのワンピースで、
颯爽と通り過ぎて行く氷室律子。
薮下にはトラウマが・・・もしかしたら・・・
共感有り難うございます。ご無沙汰しておりました。
そうですよね。あの薮下先生の後年の姿は、あってはならないですよね。
事件の詳しい話や原作は知りませんが、まさに一教師の人生をひっくり返した、凶悪な悪夢。
琥珀糖さん!
お久しぶりです!!
って、私が全然レビュー追いついてないだけなんですけど泣
綾野剛、ほんと一人二役でしたねー
最初悪い顔してましたもんね!
人の良い情けない顔もうまいです
今回は良い弁護士だった小林薫さん550人弁護士団より存在だけで頼もしく思えるのも素晴らしいですねー
律子はあの様に、様々なでっちあげによって慰謝料を奪って、今の生活が成り立っているのではないでしょうか。
まだ何処かで生きてるんですよね❓やっぱりオバケとかゾンビより、人間の方が怖い😱
共感ありがとうございます!
綾野剛と柴咲コウの演技の振れ幅にビックリしました。普通の役者さんだったらバッターボックスに立った打者が軽くバットを振るぐらいの振り幅なのに、室伏広治のハンマー投げみたいに全方位にグルグル搔き回す熱量には脱帽です。小林薫のあの人でしかできない心優しい人権弁護士役と対比すると猶更目立ちますよね。
わたしも誤字脱字に気づかないんですよねえ。たまに読み返すとえらい間違いしてる時があります。誰でもあることだと思いますよ。
バイアスは人間が避けることはできないため、あえて意識して避けるか規則を作りバイアスの影響を受けないようにするしかないみたいですね。
こんにちは。綾野剛さんの演技に泣かされました。精神的に追い詰められてゆくさまが見ていて本当に苦しかった。あの橋の下での映像を流すテレビを目に涙をためて見つめる彼の表情にやられました。
今の時代ならSNS上の誹謗中傷で苦しめられている人々がこれにあたるんでしょう。軽はずみに不確かな情報を信じないように心がけたいものです。





