劇場公開日 2025年6月20日

「レイキャビクの学生らの物語。 若い男性が、交通事故で急逝してしまい...」突然、君がいなくなって woodstockさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5レイキャビクの学生らの物語。 若い男性が、交通事故で急逝してしまい...

2025年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

レイキャビクの学生らの物語。
若い男性が、交通事故で急逝してしまい。
近くの友人や恋人たちが、事情を徐々に把握し、悲しむ様子。

故人には、遠距離の恋人もいて
彼が近くの恋人を選び、遠距離に別れを告げに行く道中の事故だとは知らぬまま
一緒に悲しみのどん底に。

まだ若い者ばかり、友人または恋人の不在を受け入れるにも難儀して。
普段から近くの人々と、遠距離の幼なじみとでは、温度差もあって。

日本のドラマ好きのような観衆には、ウケが悪そうな感じもしますね。
二股解消の目前、元カノと今カノの遭遇、元の当人は進行形だと思ってる…と、書き出すと、途端に品がなくなり。
まあでも、特に欧州では、今どき異性間で1対1が全てでもないでしょうし。
劇中のセリフには "レズビアンだと聞いた" "最後の恋人は男性だった" などもありましたし。
私的には、さほど驚きません。

表情などで察する、言葉の説明をかなり抑えた、静かな作り。
葛藤を抱えながらも、距離を縮めてゆく様子。
心理描写、街並みや景色、沈みそうで沈まない太陽・・・
物語よりも、アート的に右脳を使う印象。
とっても美しい映像でした。結構好きです。

劇中のBGMも、声楽曲のような静謐なもの、友人らで偲ぶ集まりのダンストラック、それぞれセンス良く感じました。

woodstock