劇場公開日 2025年11月14日

「優生保護法がそもそもクソ」ブルーボーイ事件 ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 優生保護法がそもそもクソ

2025年11月15日
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鑑賞方法:映画館

2025年劇場鑑賞316本目。
エンドロール後映像無し。

性転換手術を受けた男性は女性の体だけど戸籍上は男なので、売春をしても捕まえられないから、じゃ性転換手術をする医者を捕まえよう、となり、これが有罪なら日本で性転換手術ができなくなるから証言して欲しいと頼まれた手術を受けた人たちの実話です。人物はフィクションのようですが。

そもそも、この裁判で争点となる、優生保護法というものは、この映画ではサラッと流されていました。優生保護法は不良な子孫の出生を防止を目的に、生殖機能を本人の承諾なしに取り除いたり、中絶したりしても良い、という耳を疑うような狂った法律であり、なんと2024年にようやく違憲と判断されました。今回は別に彼女らは障害者じゃなくて精神病なんだから、治療なので優生保護法の健康な人間の生殖機能を失わせてはならない、のいう部分に違反していない、という主張で始まります。

今回の映画が性同一性障害(この当時はそんな言葉ありませんでしたが)をメインテーマにしているので、優生保護法自体を批判する内容でないのは仕方ないとは思うのですが、優生保護法が正しいのが前提で
、裁判が進められていくのが自分としてはずっと不快でした。せめて優生保護法についてもう少し詳しく文章ででも出してくれたらとは思いました。

映画自体はにっかつのレトロなロゴから始まって、そのまま(あれ?これリバイバル上映?)と思うくらい昭和の映像感満載の演出がされていて、面白い試みだなと感じました。まだ30分くらいかな?と思っていたらもう1時間半くらい経っていて、映画自体は引き込まれるものでした。

ガゾーサ
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