劇場公開日 2025年6月20日

「ルールに頼るということ」中山教頭の人生テスト ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 ルールに頼るということ

2025年6月21日
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鑑賞方法:映画館

前日に同じ11歳を扱った「ルノワール」を観たばかりなので印象を引きずってしまうのだが、本作でもこの年齢の女子が男子を置き去りにして大人になり始め、少女と女性、天使と悪魔が同居している感じをうまく捉えていた。
諦めずに夢を追い続けることが大切、みたいな思考停止に堕する事なく、世の中に不合理や不正義が蔓延しているのを認める所から始めよう、という終業式スピーチは、子供達が社会に出た時に過剰に絶望して折れてしまうのを防ぐためのメッセージで、漫画「夢なし先生の進路指導」を思い出させる。
色々ベタな演出があったり娘との関係描写もイマイチだったものの、スーパー熱血教師を描いて教育現場への過度な期待を煽るようなしょーもない作品でない事だけは確かだろう。
渋川清彦の自信なさそうな演技はなかなかよかったけど、光石研だったらどんな感じだろうと想像してしまった。

ひろちゃんのカレシ