「日本刀の使い方?知りませんが何か問題でも?」バレリーナ The World of John Wick Takashiさんの映画レビュー(感想・評価)
日本刀の使い方?知りませんが何か問題でも?
素晴らしいアクション映画を観た。まずはあれほどのアクションをこなしたアナ・デ・アルマスに拍手を。
本作の鑑賞に際してはジョン・ウィックシリーズを観ている事が前提になる。未視聴でも構わないし寧ろ本作を観て興味が出てジョン・ウィックを観るのも良いとは思う。そんな情熱を持った若者がいればアクション映画の未来も明るい(R15+)。とは言え、このシリーズの世界観を分かった上で観るのとそうでないのとは印象というか満足度というかがかなり違うだろう。ルスカ・ロマやらコンチネンタルやら、そもそもジョン・ウィックって?となると本作を十分には楽しめまい。私が一番気になったのは、イヴとジョンの戦闘シーンでジョンがイヴの銃撃から身を守るためにスーツを・・・ってこれ初見の人は「???」となるのではと思った。チャプター2を観ようぜ。
とにかく殺して殺して殺しまくる。新人暗殺者イヴさんよく死なないね。まぁ血筋もあるし才能もあったのだろうが。しかし苦戦はする。反撃無しで仕留められたのはほぼ無いのでは。それは当然でその描写が無ければいくらなんでも不自然が過ぎる。だがしかし、最初の任務の状態からするとどんどんレベルアップしていくのが面白い。戦いながら強くなっているのさ。なんつって。さすがに伝説のジョン・ウィックには全く敵わなかったが。ところでジョンがイヴを説得しようとするシーンは本作の大きな見所その1だ。なんせ誰もがツッコミを入れただろう。「お前が言うな!」と。
周囲の物を利用して戦う様もまぁ定番だがなかなか面白い。皿やリモコンやスケート靴から、グレネードや日本刀まで多種多彩。そら一対多数で戦っていれば弾も何もかも足りんよね。そういう意味では序盤で殺した奴らからナイフを回収しまくっていたのも地味に良かった。しかしなんと言っても今回は火炎放射器だろう。本作の大きな見所その2だ。まず狭い一本道に誘導してからの初撃が素晴らしい。使い方分かっているね!そのあとはまさかの火炎放射器同士の撃ち合いときた。射程が短いから必然的に近接戦闘になることで迫力ある見事な戦いとなっている。いや素晴らしい。こういう新たなアイデアとそれを実現する演技・演出が作品を良くする好例だと思う。
私はジョン・ウィックシリーズは漫画が実写になったような世界観だと感じている。そのためリアリティやストーリーの多少の拙さは許容範囲。要はこの世界観を楽しめるかどうかだ。私と同じく楽しめている方々には必見の一本だろう。
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