「愉快!痛快!爽快!ガン?アクション」バレリーナ The World of John Wick ナベックさんの映画レビュー(感想・評価)
愉快!痛快!爽快!ガン?アクション
キアヌ・リーブスのご老体に鞭打ってシリーズを重ねてきたが流石にリアルな意味での息切れがそこかしこに感じられるようになってきたのが前作コンセクエンス。
そこから一転して若くてハツラツとしたアナ・デ・アルマスを主演に据えてスピンオフ作品に仕立て上げたのは大成功と言える。
そうそう、こう言うのでいいんだよ!
鑑賞中に何度も喝采を叫んだ。
爽快かつ愉快痛快なガン・アクションを存分に味わえる。
ガンも当然良いのだがそれ以外にも様々な武器を使うのが特徴でもある。
武器との組み合わせとアクションの工夫も随所に凝らされていて、今作のポイントとなる武器は何と言っても手榴弾と火炎放射器だろう。これまで長年アクション映画を観てきたが、目を見張るシーンがいくつもあった。これは必見。
あと特筆すべきは女性のアクションにありがちな手加減みたいなものが全く感じられないところ。見ているこちらが顔をしかめるくらいに痛々しく蹴飛ばされて投げ飛ばされる。そう言えば顔面パンチだけは食らわなかった。男女で遠慮なく取っ組み合うと、だいたい苦し紛れで殴りつけるものじゃないかと思うわけだが、逆に最初から無いと分かっていれば目を背ける必要もないので安心して観れるとも言える。
男性の急所はこれでもかと痛めつけるし、敵の顔面はあらゆるもので容赦なく切り裂くのだから、少しだけ不公平感を感じなくもないが、とびきり美女の顔面が腫れ上がったらそれはそれで興ざめなので良しとしよう。
無敵感満載のジョン・ウィックとは異なり結構色々なシーンでピンチが続くし、終盤は一体どこまで敵を倒し続ければ終わるんだと言うくらいの見せ場の連続で大いに盛り上がった。
……のは良いのだが、それにしても彼女タフすぎないか?
多分キアヌが同じアクションをやったら観ているこちらが「もう許したったれよ!」と懇願してしまうくらいに息もつかせぬ展開なので、バレリーナというタイトルから想起される繊細さよりもとことんパワフルな部分が強調されていたとは思うが、これはこれで良いし、若さ溢れる新世代のヒロインがやっぱり大正解だったという事だろう。
これはもう一作くらい行けるだろう。是非作って欲しい。そのくらいの魅力を宿していた。
キアヌのキレキレアクションも確かにもう一度見たいっちゃ見たいんだが、そろそろ世代交代でこんな立ち位置でもいいんじゃないか?
このシリーズにはまだまだ楽しませてもらいたい。
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