劇場公開日 2025年5月2日

「事故は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」カウントダウン おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5事故は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!

2025年5月5日
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鑑賞方法:映画館

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興奮

予告は目にしませんでしたが、劇場ポスターで興味をもち、公開2日目の朝イチで鑑賞してきました。珍しくこの時点でレビュー0件ということで、やや不安もありましたが、なかなかおもしろい作品でした。

ストーリーは、香港にある産業廃棄物集積所で火災が起き、消防隊が駆けつけるものの爆発を伴った火災はさらに広がりを見せ、さらに被害者の傷の具合から廃棄物の中に高濃度の放射性物質であるセシウムの存在が疑われ、放水による消化活動も行えなくなる中、巨大な熱帯低気圧が接近しているとの情報が入り、この最悪の事態に対して、環境汚染問題の専門家であるファンや現場の消防士たちが奮闘する姿を描くというもの。

冒頭から情報量が多すぎて登場人物の名前も立場も関係性も頭に入りませんでしたが、ストーリーから大きくおいていかれることはなかったです。かつて事故死した女性消防隊員の弟と彼女の夫の間に確執があるということだけど理解しておけばOKだと思います。

全体としては、消防士たちの命をかけた救命の物語であるとともに、腐敗した組織の闇を暴く物語であったと思います。その中で、過去の過ちや後悔に向き合う男たちの姿を描き、物語に奥行きを与えています。特に現場で奮闘する消防士たちの姿には、熱いものが込み上げてきます。一方で、事の重大さを市民に知らせず、自分や家族だけを安全圏に避難させようとする会議室の面々に激しい憤りを覚えます。

冒頭でフィクションだと断ってはいますが、ラストで示される後日談をみるとなんだか実話を元にしたドキュメンタリーだったかのようにも思えてきます。過去に本作のモチーフとなるような事故があったのではないでしょうか。

最近、大規模火災や産業廃棄物のニュースを目にする機会が増えたような気がして、なんだか映画の中だけの話ではないように思えます。安全より利益を重視する姿勢は、どこの国でもどんな業種でも存在するのでしょう。しかし、危険性の軽視の積み重ねが、大事故に発展することを本気で肝に銘じていただきたいです。

あと、全編にわたって繰り広げられるVFXを多用した災害シーンは、クオリティの面ではやや劣るところもありますが、現場の緊張感を伝え、災害の恐怖を大いに煽ってきます。とはいえ、ピンチにつぐピンチの連続は少々くどくて、ちょっと疲れてしまいました。もうちょっとコンパクトにまとめてもよかったかもしれません。

主演はアンディ・ラウで、過去の悲劇を教訓として奮闘するファン役を好演しています。脇を固めるのは、バイ・ユー、カレン・モク、ケニー・ウォンら。

おじゃる
おじゃるさんのコメント
2025年5月7日

Oyster Boyさん、共感&コメントありがとうございます。
そちらにコメントできなかったので、こちらに返信いたします。
きっと多くの人が、あの映画の有名なセリフを思い出しましたよね!
現場と会議室の温度差は世界共通ですね。

おじゃる
Oyster Boyさんのコメント
2025年5月6日

おじゃる様
私もそのセリフ頭を過りました。
現場でおきてんだ!って💦

Oyster Boy
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