劇場公開日 2025年5月16日

「やや配慮不足は見られるが90分程度でサクッとみられる海外アニメとしては良作」卓球少女 閃光のかなたへ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0やや配慮不足は見られるが90分程度でサクッとみられる海外アニメとしては良作

2025年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年128本目(合計1,669本目/今月(2025年5月度)13本目)。

 普段はアニメ作品を見てもレビューはしない立場ですが、登場人物の声をあてている一人に戸松遥さん(「ヴァイオレット~」のアイリス役の方、など)があるので見に行きました。なお、入場者特典は卓球で使う道具にちなんで「うちわ」でした。安物ではありましょうが季節的に良いですね。

 日本でも卓球は遊ばれているし競技も大会もありますが、卓球といえば国力をあげて奨励しているのが中国で(ここでは狭い意味での中国を指す。台湾ほかは含まない)、オリンピック等では常連国ですね。その中国におけるメジャーなスポーツである卓球を描いた作品で90分ほどであるのが良かったです。展開として「続編があるよ」という明示的な記述はありませんでしたが、「次はさらなる頂点を目指そう」という趣旨の発言はあるので(それこそ中国大陸は大きいので、地区予選や区域予選等も日本のそれに比べて大きいのだろうと思います)、続編があればぜひまた見たいなという作品です。

 タイトル通り、卓球にひたむきになる少女4人のお話。他にも登場人物はいますが、基本的にこの4人で進みます。どうも、ネットフリックスほか、原作アニメ作品(の、日本語吹き替え版)を90分ほどに短縮したようですが、自己紹介パート等もあり理解に大きな支障はきたさなかったところです。

 高校(描写内では「中学」だが字幕で「高校」と出る。中国でいう「中学」は日本でいう「高校」にあたる)でのスポーツ活動としての卓球を描いた作品にほぼ限局されること、放映時間との関係であっちこっち飛ぶ展開にならず、また見た後の爽快感がとても良かった(だから先に書いたように続編があればまた見たいという趣旨)ところです。卓球については初歩的なルールの理解があればよいほうですが、知らないとおいてけぼりということにはなりません(一応、youtubeなどに10分でわかる卓球のルール講座みたいな動画はあるので、観ておくと良いかも)。

 原作を知らないので一概に指摘しにくいですが、登場人物の一人、ディン・シャオの子(戸松さんが声を当てていた子)は、いわばボーイッシュな子で、序盤は脈略のない発言をしたりしますが、後半もボーイッシュな女の子のイメージが強いですね。実質4人が主人公(ほかは実質モブキャラ)とは言えますが、一人はそうした子がいても良かったです。また、中国の作品であることから、いわゆる「当局のヨイショ」があるのかなと思いましたがそのような趣旨はなし。アニメ作品は「当局のヨイショのチェック」(本国チェック)が免除されているのかな?

 しいて難点をあげれば、日本語字幕があるところとないところが混在しており、かつあるところはどうでもよいところ(「体育館」で「体育館」以外の解釈はできない)がある一方で、「告訴」(~を言う、程度の意味。日本語でいう民訴法的な意味は一切存在しない)がないなど、やや日本語字幕に配慮がかけるかなというところはありますが、日本で見る場合、ある程度漢字文化圏から類推ができるので、そこはまぁ不親切かなとは思いましたが採点上特にあげません。

 90分ほどの作品ですし、特に「本国ヨイショ」がない中国の、卓球にひたむきになる少女4人のお話で、日本からでは文化の推定・推測がしやすい作品でありおススメ枠ですが、どうでしょう?

 特に気になる点までないのでフルスコアにしています。

yukispica
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。