「狡猾」映画「F1(R) エフワン」 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
狡猾
なんか面白かった。
F1を題材にした過去作と骨組みは似たようなものなのだけど、なんか面白かった。
ブラピのキャラのおかげなんだと思われる。熟練のドライバーだけあってレースの表も裏も熟知しているっぽくて、ルールを逆手に取ったりと正攻法ではない所を攻めてくる。F1のルールには詳しくないから、へえ、そうなんだくらいの感想なのだけれど、登場人物達のリアクションがその選択の狡猾さを語ってくれる。
オマケに彼はメカニックに革新的なアイデアを授けたり、若手に華を持たせようとしたり、それら全てが旧友の為であったりと実に懐の深いキャラだった。
イケオジ全開なのだけど、やっぱ何も臭みがないのは、流石はブラッド・ピットだなぁと思う。
現代で言うところの破茶滅茶な戦法をとるソニーなのだけれど、ここの説明が「前時代的」みたいな風に言われてたりするんだけれど、それらか痛快にも思えてしまうのは、今が四角四面な風潮の裏返しなんだと思われる。
走る事以外を雑音と切って捨てるスタイルには共感しかない。10位入賞を参加賞となじってみたり、あれやこれや環境や思考は変わっても本質は変わらないんだなとも感じる。やんわりとした言葉や態度を使ってるだけで本質は何も変わらないのだ。
特に順位が付くものに関しては。
ソニーは純度の高いドライバーなだけだった。
ちょいと苦言を申したいのはアングルで…。
よく出来てるのだ。
どうやって撮ったんだと思うようなアングルは当然の如くあったりもして、コレが有り得なさ過ぎて、逆に臨場感を損なわれてしまう感があった。
やり過ぎって事なのだけど…ああ、CGなんだなとか、ああ、スタジオで合成なんたな、とか。
気を衒うにしても、臨場感を失ってまでやる必要はないように思われる。
時速300km以上で走るF1の上でカメラがハンドルを握るブラピを入れ込んで180度パーンする。
どおいう意図なのだ?
うわっ、すげっ!ブラピF1にマヂで乗ってる!
とは、誰も思わないと思うのだけど…。
30年前のソニーとかはよく出来てたなぁ。
大規模なサーキットの背景を見ても、コレってどこまでがCGなんだろと邪推をしてみたりするのは、良くない見方だと反省はしてる。
F1関係者のカメオも多々あったりと、ファンサービスもあったりするみたいなので、ファンにはテンション上がるカットも用意されてるっぽい。
総じてトップガン・マーベリックの製作陣がという触れ込みの割にはおとなしめの印象だった。
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