羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来のレビュー・感想・評価
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羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)が5年振りに帰ってきた
驚いたことにスマホや携帯ゲーム、ドローンなどの最新の電子機器を作中に収めながらストーリーが進行していく
特筆すべきは空中戦
スピーディーで迫力があり日中での戦いなのでとても見やすい(それでも目で追いかけるのに必至)
見どころはやはりシャオヘイと姉弟子ルーイエとの絡みかな?
シャオヘイが相変わらず可愛い
ジブリを継ぐのは本作の制作陣なのでは…
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」という超傑作の続編で、期待値は高くハードル高かったと思うけど、素晴らしかった。
世界観は変わらず最高を崩さずに、ストーリー(現代の多くの諍いに通じる)とエピソード(面白く優しく可愛い)とアクション(超能力とカンフー)のバランスが良く、少しも飽きるところのない展開で大満足✨✨(←シャオヘイが美味しいものを食べたときの目のイメージ)。
とは言え、あまりに前作「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」がいい(⭐︎5+)ので、超えたとは思わないけど、本当によくできてた。ジブリリアタイ世代として、ジブリを受け継ぐ日本アニメが見当たらないなか、この作品の制作陣にはその可能性があると感じるほど(中国の方々がジブリ的な世界観や宮﨑駿翁的な動きの自然さと面白さをあれほど取り入れてモノにしていることには少しばかりの悔しさはありますが…)。
できれば前作を配信などで観てから、無理なら予備知識は少し入れてからがいい。オススメです!
あ、最後に。忘れちゃならない吹替版の日本人声優陣が最高っす!花澤香菜さんは日本の至宝💯どれだけ振り幅あるんですか⁉︎
2度3度と観たいっす
<11/22追記>
本日4回目の鑑賞。初字幕バージョン。吹替と字幕、どちらも良いことを確認。4回観て4回とも明るくなった映画館内の空気が、「いいもん観たわー」の満足感で満ちてて最高の気持ち。特に今日は3週目特典開始日で字幕版は1回だけの上映だからか満席。満席の客から放たれる満足感の空気ってとてもいいものです。
本当はそこにいたみんなで「あのシーンが最高だったね!」って語り合いたい気持ち。それができないからつぶやいたりここに追記をしたりしてるけど、それもまた余韻を感じていいものです。
そんなわけで、映画のレビューには全くなっていない追記を置いていきます。
アニメーションが素晴らしい
凄い、凄い!
とあるセクシー女優さんのツィートで「良い」と聞いて、前作を観に行って、すっかり魅了されてしまった。
今作は期待をはるかに超えて、あらゆる部分でスケールアップ!!!
キャラもどっと増えるけど、みんな魅力的。
妖精としての個々の超能力を巧みに織り交ぜたアクションは超絶、スピーディ。
今回はそれに人間の兵器が加わる。
予想出来ない展開、時折挟み込まれる笑い、ほのぼのした日常、美しい風景。
テーマも現代の日本に通じるものもあるので、是非、多くの人に観て欲しいものです。
あと登場人物があまり喋らず、できるだけ絵で、動きで表現しようとしてるのがいいなあ。
日本のアニメは、特殊能力とか、思ってる事とか、みんなセリフにして喋っちゃうもんな。
欲を言えばCGのところも、手描きで観たかったかな。
でも、それじゃ制作にもっと時間がかかっちゃうか。
このクオリティなら、是非、続編が観たい!
今回、前作でほとんど出番がなかったナタ様のアクションが少し見られたけど、まだまだ足りない!
出来たら、このスタッフ、この世界でナタを主役にした作品が観たい!
実は自分の初めて観た中国アニメが『ナージャと竜王』という作品で、このナージャはナタの事です(ちなみに併映は『牧笛』という墨絵アニメでした)。
ナタは確か中国では有名な昔からの人気者で、たぶん何度もアニメになってるんだろうけど、こういうキャラで登場したのが個人的に痛快でした。
とりあえず、もう一回、観に行きたいな。
“中国アニメの覚醒”――文明と自然が交錯する新しい物語
本作は、単なる続編ではなく、中国アニメが、世界の映像文化の中でようやく“思想”を語れる段階に到達したことを示す作品と感じた。前作の繊細な手描きと軽やかな感情線を引き継ぎながら、本作はより社会的で、より哲学的な問いを内包している。それはつまり、文明が自然を管理しようとする現代人の傲慢さへの、静かなアンチテーゼ。
人間と妖精の関係性を通じて描かれるのは、単なる異種共存の物語ではなく、「秩序と自由」「理性と感情」「管理と共生」という価値のせめぎ合い。ムゲンは理性の化身として秩序を守る存在であり、シャオヘイはその秩序に内在する感情の芽吹きを体現する。一方、ルーイエは両者の中間に立ち、迷いながらも共感と慈悲を選び取る。その構図はまさに、儒家の秩序、道家の自由、仏家の慈悲という中国思想の三位一体を、キャラクター造形として再構築したものだ。ここに、近年の中国アニメに特有の“思想の厚み”が生まれている。
映像面では、筆致を残した背景や柔らかい光の設計に、明確な中国的美意識が息づく。アクションの流れには太極拳のような「静中動」の呼吸があり、喧騒ではなく静寂の中に生の実感がある。世界のアニメがスピードと刺激を競う中で、本作はあえて“間”と“気配”を描く。情報過多の時代において、これは逆説的に最も現代的な表現である。
ただし欠点もある。ストーリー構成は既視感が強く、設定説明も薄い。妖精がなぜ国家レベルの脅威として扱われるのか、その社会的背景は十分に語られない。だが、これを単なる説明不足と断ずるのは浅いと考える。本作の核心は“誤解された脅威”であり、人間社会の恐怖装置を象徴的に描いているからだ。ミサイルや衛星兵器の存在は、制御不能な他者を抹消しようとする現代の「合理的狂気」のメタファーとして読める。
そして何より、ルーイエとシャオヘイの関係が本作の情緒の中心にある。ムゲンの圧倒的な力が物語の重力であるなら、ルーイエの揺らぎは物語の呼吸だ。彼女の不完全さが、少年の成長を照らす光になる。その温度差があるからこそ、この作品は単なるアクション・ファンタジーではなく、「他者を理解することの痛み」を描くヒューマニズムに昇華している。
中国アニメは、技術的な成熟期を過ぎ、今や“語るべきもの”を見つけた。『羅小黒戦記2』は、その第一声なのかもしれない。ここには、文明と自然の均衡を取り戻そうとする静かな意志がある。世界が分断と合理の果てに疲弊するなか、中国的な中庸と循環の思想がどこまで普遍化できるか。その挑戦の行方を、この作品は静かに告げている。
中国発の世界的ヒット作品が誕生する予兆は、この作品の中にあるように感じた。
面白かった
前回見たけどあんまり記憶に無い お空の🏯でファンタジーみたいだった...
前回見たけどあんまり記憶に無い お空の🏯でファンタジーみたいだったような気がするが
冒頭からお話が超現代版になっててまずビックリ
ルーイエ姉さんちょっと怪しかったけど、能力がすごい格好良かった マグニートかいな 黒幕は最近の中国アニメこのようなパターンが多いな けど意外な人達が手を組んでとかヤケに意味深、現実味が有る ナタって中国で人気あるキャラなんかな、別のアニメでも居たのであっ!ってなった
絵柄はカワイイのにアクションにスピード感満載ですごく面白かったです にしても終盤打ち上げ花火みたいなのには流石にムゲンさんチート過ぎ!
対比・メリハリの気持ち良さ。
実はこの日「呪術廻戦」の観賞予定だった私。
しかし、前日にサブスクでTV版呪術廻戦の予習してみたら、第1シーズン後半辺りからほぼ理解不能。「劇場版の前半はTV版のダイジェスト」「渋谷事変を知らないで観ると厳しい」という、先達たちのありがたいレビューを拝見し、予約したチケットは無駄になるが前日夜に「羅小黒戦記2」に急遽切り替えを決定。
そのため、昔劇場で観賞したきりの1作目の復習ができず、記憶もボヤっとしたまま朝イチで劇場へ行くことに。
前作は、いろんな名作アニメのオマージュらしき演出も多くて、キレの良いアクションと可愛らしいキャラクターが魅力的ではあったもののあまり新鮮な感じは受けなかった。
しかし、今回はクオリティがしっかり上がっていた。静と動のメリハリ、デフォルメとリアル、シリアスとほっこり、ここぞというケレン味とクールにやり過ごすといった対比のバランスが絶妙。
映像もアクションシーンを中心に非常に新鮮でオリジナル感に溢れていたし、何より、映像を観ていてとても「気持ちが良い」。
今作もかなりアクションに比重が置かれていて、物語は(シリーズを初めて観る観客や、私の様に前作の設定をちゃんと覚えていない客には)多少飲み込むのに時間がかかる部分もあったとは言え、人間ドラマとしても見ごたえがあった。
ナタ様は引き続き「何かある」キャラの様なので、まだ続編は作られるんだろうな。ワクワク。
有名声優が主要キャラに顔を連ねていて、「これは『鬼滅』か?」と見紛うほど。
もちろん、その分安定の仕上がりになっている。
一見さんでも大丈夫…とは言えやはり1作目を観てから行くべし。
固有名詞が中華風なので、人名なのか何かの名称なのか混同しないようにご注意を。
物語もアクションもすばらしい!
■ 作品情報
妖精と人間が共存する世界を舞台に、猫の妖精・羅小黒(ロシャオヘイ)の冒険と成長を描いた中国の劇場アニメ「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」の続編。監督は木頭(MTJJ)と顧傑。吹替版の主要キャストは、シャオヘイ役に花澤香菜、ムゲン役に宮野真守、ルーイエ役に悠木碧、ナタ役に水瀬いのり。製作国は中国。
■ ストーリー
前作から2年後、黒猫の妖精シャオヘイは、師匠である人間ムゲンと共に穏やかな日々を過ごしていた。しかし、その平穏は突如として破られる。とある会館への襲撃事件が発生し、長きにわたり保たれてきた妖精世界の平和が脅かされる事態となる。妖精会館からもたらされた任務により、シャオヘイとムゲンは離れ離れとなり、二人の運命は大きく揺らぎ始める。次々と現れる新たな脅威に直面する中、シャオヘイは姉弟子ルーイエと共に、事件の真相を探るため、新たな冒険へと旅立つ。彼らの前には、異なる種族間の対立や、世界の秩序を巡る大きな葛藤が立ちはだかる。
■ 感想
前作を観る機会がないまま、本作の公開を迎え、正直なところ「果たして話についていけるのだろうか」という不安を抱えていましたが、ほとんど問題なかったです。物語にあっという間に引き込まれ、最後までとても楽しかったです。皆さんのレビュー高評価にも納得です。
序盤、会館を襲撃する激しいアクションシーンにいきなり心を掴まれ、続く展開への期待が膨らみます。しかし、それはまだ序の口で、その後もさらに迫力を増すバトルシーンの連続に、ただ息をのむばかりです。キャラクターたちのキレッキレの動きを、縦横無尽に駆け巡るカメラワークが捉え、まさかと思わせるトリッキーな演出の数々に終始魅了されます。何が起きているのか目で追いきれないほどの驚異的なハイスピードバトルは、まさに圧巻の一言です。
物語の核となる人間と妖精の共存というテーマは、現代社会が抱える問題にも通じる普遍的なメッセージ性を帯びており、非常に考えさせられます。その中で描かれる師弟関係の機微や、異なる思想を持つ者たちのぶつかり合いもまた、深く心を揺さぶる見どころです。
ただ、初見の自分には、登場するキャラクターの大渋滞に少々戸惑い、それぞれの思惑や細かな駆け引きを完全に理解しきれたとは言い難い部分があります。ぜひ時間を見つけて前作を鑑賞し、もう一度本作を深く味わい尽くしたいと思います。
それにしても、中国アニメーションのクオリティの高さには、改めて驚かされます。以前に観た作品「ヨウゼン」で感じた高水準が、本作でも遺憾なく発揮されており、もはや日本のアニメと遜色ないどころか、新たな表現の可能性すら感じさせます。今後、中国アニメがどのような進化を遂げるのか、ますます期待が高まるばかりです。そして、異種族の共存という、ある意味で非常にデリケートなテーマを中国が描いているという点も、実に興味深かったです。
非常に格好良いバトル
ファンタジー世界と近未来が融合した素敵なチャイナ
登場人物が総じて魅力的
骨龍カッコいい
前作に負けないハイスピード超能力カンフーアクション。そしてシャオヘイの可愛さ!
前作の魅力だった「超能力×徒手格闘」を高速で展開するアクションは、本作でも健在です。
火や金属を操りながら、能力者自身が高速で移動して繰り出すカンフーアクションは、やはり唯一無二の爽快感があります。
前作では“地上最強の生物”といっても過言ではないムゲンの破天荒な戦いが中心でしたが、本作ではムゲンが軟禁され、他キャラクターのアクションにスポットが当たります。
新要素として特に印象的だったのは人間vs妖精の戦闘。
スナイパーライフルやドローンの落雷など、兵器を使って制圧しようとする人間側に対し、妖精側は壁で押し潰すなど、殺傷前提の能力で応戦。
シャオヘイやムゲンは“不殺”を貫くタイプなので、この殺意のあるアクションの対比は新鮮でした。
もちろん、従来の妖精同士の能力バトルもしっかり見どころがあります。
とくに、飛行機上で行われる空中戦は最高でした。
小さな金属を操るという前作の応用から一歩進み、大型の恐竜模型を操って飛行機に取りついたり、墜落寸前の機体を能力者たちが共同で制御したりと、スケールアップした超能力アクションは圧巻でした。
そして、新キャラであるルーイエの話も良かったです。
ムゲンの弟子らしく、目的達成のためなら車を奪ったり施設を破壊したりする、効率優先の破天荒さ。そして過去に追った心の傷から、人間の犠牲を前提とした捜査を行う危うさと脆さを併せ持つキャラクター。
当初はムゲンとシャオヘイのドラマを期待していましたが、彼らは前作で既に家族として完成しており、今作ではルーイエのドラマがメインストーリーとなっています。
前作ほどのムゲンを超える強敵との対決がなかった点は惜しいですが、哪吒との戦い、シャオヘイの空間操作など、別の形のアクションが十分にカバーしてくれています。
前作に負けない完成度。
アクションも物語もシャオヘイの可愛さも、確実にパワーアップした続編です。
約束された正当な続編
テレビシリーズ未視聴。前作の映画しか見ていませんでしたが、それでも十分楽しめました。
ほっこり癒される日常パート。
神作画のハイスピードバトルアクション。
どちらも更に洗練されてハイクオリティになってます。
新キャラクターも深いドラマを内包しており非常に魅力的。終盤は涙を禁じ得ませんでした。
アクションパート。
序盤の特殊部隊襲撃。
そして中盤の飛行機墜落シークエンス。
どちらも劇場アニメのクオリティを超えて、もはや実写映画のような緊迫感があり素晴らしかったです。
とくに飛行機墜落シークエンスは度肝を抜かれます。本当にここだけでもスクリーンで見る価値があるかと思います。
終盤はとにかくもう凄まじいです。
惜しむらくは前作と異なり戦闘シーンの割合が多くシリアスで、子供には少々話が難しいところでしょうか。ギャグパートもやや少なめ。
うちの5歳児は前作の方が最後までしっかり見れてました。
とはいえ一本の映画、映像作品としてずば抜けてクオリティが高いのは間違いないので。
まずはこの作品から見てみるのもありかもしれません。
【”妖精と人間の共生を求めて・・。”今作は、優しいタッチの絵柄でありながら、戦いの愚かさを強く訴える、疾走感が抜群のチャイニーズアクションファンタジーアニメの第二弾なのである。】
ー ”前作からもう5年かあ。”とチョイ感慨に浸りながら、久しぶりにシャオヘイとムゲンに会いに劇場へ。そして、モギリのお姉さんからナント、パンフレットを貰う。(但し、内容は一作目のモノである。当たり前である。)-
■妖精と人間は、微妙な均衡を保ちながら共生している。だが、或る日、妖精の会館の一つが謎の連中に襲われ、剛腕のターサンまでが斃される。
故にその容疑者となったムゲンは、ナタの屋敷に軟禁されるのである。
そのような非常事態の中、弟子のシャオヘイと姉弟子のルーイエは、真相を探るために旅に出るのである。
◆感想<Caution!以下、チョイ、内容に触れています。鑑賞後にお読みください。>
・最初の戦闘シーンで、一気に5年前の今作の世界感に引き戻される。映画を観ていて、嬉しき時である。
優しい絵柄。スピード感ある戦闘シーン。不思議な妖精ガジェットの数々。
・”一作目を観ていないけれど、大丈夫かな?”と思っている方も多いと思うが、今作のサイトを事前にチラッと読んでおけば、心配無用である。何なら、読まない方が良いかもしれない。
・今作の新キャラクターである、哀しき過去を持つ姉弟子の妖精ルーイエの存在がとても良いのである。彼女の人間憎しと思う気持ちと、それでも妖精と人間の共生を考えて、行動する姿。
彼女が思い返す哀しき回想の過去シーンは、可なり沁みるのである。
・特に、謎の集団に襲われた飛行機を、ルーイエとシャオヘイのムゲン弟子コンビが救うシーンは、ハラハラしつつ抜群のアクションシーンである。可なり驚く。忘れてはいけない”甲”と”乙”の頑張りも良かったな。
<今作は、優しいタッチの絵柄でありながら、戦いの愚かさを訴えるファンタジー&疾走感が抜群のアクションチャイニーズアニメなのである。>
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<以下、一作目の拙レビューです。
併せて読んでいただくと、よりこのシリーズの世界感が伺えるかと思います。>
■今作品の魅力的な世界
・妖精達が住んでいた森の美しさ。
・その、自分達の美しき棲み家を人間に奪われながらも、共存の道を選んだ妖精達の姿。だが、人間を憎むフーシーを始めとした妖精達も、当然いる。
今作品では、人間と妖精のどちらも否定的に描かないスタンスを取っている。
・シャオヘイ、ムゲン、フーシーを筆頭にした数々のキャラクタ-設定の秀逸さ。
・"館"、"霊域"、"執行人"という、魅力的なワードに彩られた作品の世界観
・キャラクタ-達のスピード感溢れる動きの数々と、精緻な背景描写。
・シャオヘイが、人間であるムゲンと嫌々ながら旅をし、イロイロな経験を重ねて行くうちに、ムゲンと心を交わすようになり、最後、ムゲンと歩む道を選んだラストは心に響いた。
・ジャパニーズアニメーションに触発されたとしか思えないシーンも、違和感がない。誰でも分かる宮崎監督、あの黒い霊域は"AkIRA"からだよね・・。
〈非常に面白い、且つ現代社会の様々なモノを犠牲にした上で、発展してする姿を見ていると、イロイロと考えてしまった作品。
見応えある、見事なアニメーション作品だと思う。〉
<2020年11月16日 イオンシネマ名古屋茶屋にて鑑賞>
一作目より『羅小黒戦記として』仕上がっている
シナリオ面では1期から上積みも課題もある作品
前作から約5年ぶりの公開となった『羅小黒戦記』第2期。正直、1期の内容はすっかり忘れていたのですが、「そういえばシャオヘイって黒猫の妖精だったな」「ムゲンってめちゃくちゃ強かったよな」と、観ながら少しずつ思い出していきました。
物語の中盤から「執行人」という言葉が頻繁に登場します。ざっくり言えば、妖精界で悪者を討伐する戦闘力の高い妖精たちのこと。そして、その執行人よりもさらに強い存在が「長老」と呼ばれる妖精たちです。
今回のストーリーは、そんな執行人や長老、そして人間たちが、ある人物の影響で戦いを始めてしまうという展開。アクション要素も多く、世界観のスケールも広がっています。
ここで一つ、はっきり伝えておきたいのが主人公について。
このタイトルは「ムゲンとシャオヘイが主人公でしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、今作の主役ははっきりルーイエです。日本の作品だったら、このタイトルでメインキャラが脇役扱いだとしたら批判されると思いますが、本作はあくまでルーイエの物語を貫いており、本来の?メインキャラ推しのシナリオを期待していると、かなり肩透かしを食らうかもしれません。
さて、シナリオ面ですが、第1期と比べて日本の視聴者の好みを意識した演出が増えています。過去の回想や、友情・愛情を描くドラマ性など、日本人が好む要素がしっかり盛り込まれていて、「中国アニメ、かなり勉強してきたな」と感じました。この点は素直に加点要素です。
ただ、作画に関してはまだ課題が残ります。影の描写が少なく、戦闘シーンもコマ送りのような演出でキャラが目まぐるしく動き、少し疲れる映像になっているのは変わらず。人間同士の戦いがどうしてもカンフー寄りになる点も含めて、スピード感重視のゴリ押し感は否めません。逆に言えば、日本アニメの緻密な作画や演出の素晴らしさを再認識できる部分でもあります。
声優陣についても触れておきます。今回は声優目当てで観に行く人も多いと思いますが、ルーイエとシャオヘイが全体の6割ほどを占めていて、残りの4割では他のキャラがバランスよく登場します。キュウ爺やパンジンなどは流石に出番が少なめですが、人気声優が演じるメインキャラたちはしっかりセリフもあり、それぞれの見せ場も用意されているので安心です。
まとめですが、総じてこの作品は、「アニメが観たいからこの映画を選ぶ」というより、「推し声優が出演しているから観に行く」タイプの作品です。
とはいえ、シナリオ面は第1期よりも洗練されているので、声優目当てで観ても居眠りをする程はないといえる内容になっているかと思います。
全88件中、61~80件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。










