「物語もアクションもすばらしい!」羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 物語もアクションもすばらしい!

2025年11月9日
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鑑賞方法:映画館

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■ 作品情報
妖精と人間が共存する世界を舞台に、猫の妖精・羅小黒(ロシャオヘイ)の冒険と成長を描いた中国の劇場アニメ「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」の続編。監督は木頭(MTJJ)と顧傑。吹替版の主要キャストは、シャオヘイ役に花澤香菜、ムゲン役に宮野真守、ルーイエ役に悠木碧、ナタ役に水瀬いのり。製作国は中国。

■ ストーリー
前作から2年後、黒猫の妖精シャオヘイは、師匠である人間ムゲンと共に穏やかな日々を過ごしていた。しかし、その平穏は突如として破られる。とある会館への襲撃事件が発生し、長きにわたり保たれてきた妖精世界の平和が脅かされる事態となる。妖精会館からもたらされた任務により、シャオヘイとムゲンは離れ離れとなり、二人の運命は大きく揺らぎ始める。次々と現れる新たな脅威に直面する中、シャオヘイは姉弟子ルーイエと共に、事件の真相を探るため、新たな冒険へと旅立つ。彼らの前には、異なる種族間の対立や、世界の秩序を巡る大きな葛藤が立ちはだかる。

■ 感想
前作を観る機会がないまま、本作の公開を迎え、正直なところ「果たして話についていけるのだろうか」という不安を抱えていましたが、ほとんど問題なかったです。物語にあっという間に引き込まれ、最後までとても楽しかったです。皆さんのレビュー高評価にも納得です。

序盤、会館を襲撃する激しいアクションシーンにいきなり心を掴まれ、続く展開への期待が膨らみます。しかし、それはまだ序の口で、その後もさらに迫力を増すバトルシーンの連続に、ただ息をのむばかりです。キャラクターたちのキレッキレの動きを、縦横無尽に駆け巡るカメラワークが捉え、まさかと思わせるトリッキーな演出の数々に終始魅了されます。何が起きているのか目で追いきれないほどの驚異的なハイスピードバトルは、まさに圧巻の一言です。

物語の核となる人間と妖精の共存というテーマは、現代社会が抱える問題にも通じる普遍的なメッセージ性を帯びており、非常に考えさせられます。その中で描かれる師弟関係の機微や、異なる思想を持つ者たちのぶつかり合いもまた、深く心を揺さぶる見どころです。

ただ、初見の自分には、登場するキャラクターの大渋滞に少々戸惑い、それぞれの思惑や細かな駆け引きを完全に理解しきれたとは言い難い部分があります。ぜひ時間を見つけて前作を鑑賞し、もう一度本作を深く味わい尽くしたいと思います。

それにしても、中国アニメーションのクオリティの高さには、改めて驚かされます。以前に観た作品「ヨウゼン」で感じた高水準が、本作でも遺憾なく発揮されており、もはや日本のアニメと遜色ないどころか、新たな表現の可能性すら感じさせます。今後、中国アニメがどのような進化を遂げるのか、ますます期待が高まるばかりです。そして、異種族の共存という、ある意味で非常にデリケートなテーマを中国が描いているという点も、実に興味深かったです。

おじゃる
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