劇場公開日 2025年9月5日

ふつうの子どものレビュー・感想・評価

全93件中、41~60件目を表示

4.0奇抜に見えても実はリアルに描かれる子どもたちを取り巻く社会

2025年9月17日
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鑑賞方法:映画館

日本の貧困の姿をこれでもかと突きつける『そこのみにて光輝く』や、綺麗事を取っ払った日本の教育の厳しい現実を描く(教育関係者必見の)『きみはいい子』、コーダとして生まれた若者の息苦しさを描く『ぼくが生きてる、ふたつの世界』など社会の閉塞感を描かせたら右に出る者がいないのではないかと思わせる呉美保監督作品なので、侮れるわけがない。

スウェーデンのグレタ・トゥーンベリが2019年9月23日に国連本部で行ったスピーチで使って有名になった "How dare you!" ([あなたたち大人は]なんていうことを!)という叫びと、その後、世界中のSNSで彼女に浴びせかけられた誹謗中傷や罵詈雑言が、本作を制作するにあたってのインスピレーションの元になっていることは間違いない(実際にその映像も出てくるし)。

大人たちが地球環境を破壊しているから子どもたちが苦しむことになっているんだ、と啓蒙活動に乗り出す子どもたちの行動はどんどんエスカレートしていき、大人たちにとってはテロ行為とすら見なされるようになる。

大人たちは子どもたちを叱責するが、そもそも大人たちが当たり前だと思っている行動そのものが環境破壊に繋がっているという子どもたちの主張はうやむやにされていく。

クライマックスは終盤の学校の会議室の場面。自己中心さと保身と責任転嫁。その会話の噛み合わなさ具合といったら、本来なら笑える場面になるはずが、そこで映し出されるのは、どこにでもいる子ども、どこにでもいる先生、そしてどこにでもいる親なので、あまりにもリアルで、アルアル感が強く、笑うことすらできない。それは、まさに現代日本社会の縮図だといっても良い。

劇場を出た後、子どもと大人の対立の姿は、年金問題で若者が老人を敵視し攻撃する構図にも似ているなぁ、とも思った。仮に動機は純粋で善意を持ったものであったとしても、結果的に分断を招くことになる煽情的言動は社会にとってマイナスにしか働かない。まぁ、意図的にそれを狙った政治家も少なくないし、声の大きな人間の尻馬に乗った取り巻きが少なくないのも現実だけれども……。

最後に、『そこのみ…』等と比べると、本作は希望が残されているように終わっていることが本当に救いだ。

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Tofu

4.0先ずは子どもを信じてあげる事から。

2025年9月17日
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楽しい

驚く

「子供は親の背中を見て育つ。」と言う諺があるが、ここまでハッキリ三者三様、親の育て方が分かれて居るともう何も言わなくてもと言う感じだが。でも、例え時代が変わると同時に考え方とかが変わっても、親の子どもに対する信頼感だったり子を思う気持ちが子どもの人間性に大きな影響を与える事は、いつの時代も変わる事が無いと言う事は言うまでも無く、それは普通の事。どう言う子に育って欲しいかを、この映画は一目瞭然に表してくれたし、皆、親の背中を見てふつうに育っていく一人の尊重されるべき人間なのだと思う。

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リコ

4.0こどもの中で広がる世界。そこに少し懐かしさを感じつつの鑑賞も、しっ...

2025年9月17日
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こどもの中で広がる世界。そこに少し懐かしさを感じつつの鑑賞も、しっかり「大人として」の問題提議も投げかけられ。

主人公の唯士くんが醸し出す独特の雰囲気も◎だか、子役全員が名演技!やられた。

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こち

5.0こどもって不思議

2025年9月17日
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鑑賞方法:映画館

映画だからデフォルメされているだろうが、ふつうの子どもたちが、ただただ愛おしい。
なんか涙が出ちゃったヨ!

最近、我が家に野良の黒ネコ親子が棲みついた。強い雨の日に裏庭のデッキの床下に避難してきたようなのだが、居心地がいいのかそのまま居着いたようだ。
ふと見ると、デッキうえの日陰でこねこ4匹がジャレあっているではないか!あまりのかわいさに、つい見惚れていると、母ネコがのっそり現れて、なにみてんのよ、とばかりにガン見された。その圧に負けて私は家の中に引っ込んだのだが、それから孫が欲しいとせつに願うようになった。
三人の子どもは結婚する気はさらさらなさそうなので、なおさらである。

もともとの感情がこねこに刺激され、唯士くんで頂点に達したようだ。だから涙なのだ。

賢そうでどこかおとぼけな唯士くんにすっかりやられてしまった。
だから☆5つなのだ。

いろいろやらかしたけど、それもヨシ!

自分の気持ちも安易過ぎるとは思うけど、それもヨシ!

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うさぎさん

5.0純粋なこころの可愛らしさと鋭利さ

2025年9月17日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

前半はこどもたちの振る舞いがひたすら面白い。
自由奔放でありつつ、
恋心をもつ異性に対して女の子のおませな感じ、
男の子の率直な不器用な感じも微笑ましく楽しい。

後半は一転して彼らの純粋さが凶器と化し、
大人の矛盾、いい加減さを容赦なく突き刺してくる。

妥協は共同体をうまく生きる知恵だったりもするのだが、
こども達には通じず、刃は研ぎ澄まされていく。

最後は親たちが慌てふためき、
ギクシャクする様がすごく面白いが、皮肉的にも感じる。
結局はこどもたちを力で押し込めようとするも、
消えていない心の内面の炎を暗示するような、
ハッとさせる余韻のあるラストがすばらしい。

こども目線の手持ちカメラの構図や、
主張しすぎない軽快なリズム主体の音楽も良い感じ。

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HK

3.5タイトルに偽りなし。子どもたちの世界はいつだってカオスでそれが普通

2025年9月16日
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主人公を演じた嶋田鉄太くんのオープニングの顔がもうズルい(笑)。ところどころ笑っちゃうのが、本が面白いからか彼が面白いからかがわからなくなった。

飢えや戦争を知らない世代の日本人なら10歳くらいまでは、この50年くらいほとんど変わらない日々を暮らしてんだな、登場する子どもたち一人一人を自分の同級生に置き換えられそうだななんて思えて、なんとなく安心する世界だった。まさにふううの子どもたち。

この年頃って女の子の方がしっかりしてるし強いよね。そんな心愛を演じた瑠璃さんがとても良かった。

久しぶりに映画館で観た蒼井優さんは、すっかりお母さんが板についてたなー。瀧内公美さんは、瀧内公美色強過ぎて怖かったなー

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たずー

4.0唯士くん役の表情がとっても良い

2025年9月16日
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鑑賞方法:映画館

子どもたちの演技が自然すぎてドキュメンタリーを観ているようだった。
10歳の唯士が、環境問題に熱心なクラスメイトに恋をする。が、その子は同じクラスのちょっとやんちゃな子が気になっている。そんな3人がひょんなことから、環境意識を大人に高めてもらいたいといたずらにもとれる取り組みに夢中になるが、それがエスカレートして、事件が起こってしまう。
事の発端が何だったのか、親子共に呼び出された会議室でのやり取りで、今まで子どもだけにフォーカスされてきたストーリーが広がって見えた。
クラス担任に風間俊介、唯士の母に蒼井優、心愛の母に滝内公美。
子どもにまつわる話を大人キャストが良い具合に締めている。おもしろかった。

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may 929

2.5ふつうの映画

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

お話は、予告編から想像した通りでした。
3人の子どもたちがだんだんつるんでいって、色々やらかしていくあたり…つい寝てしまいました。
子どもの顔がアップで映されることが多く、それがとても自然。まるでドキュメンタリーでした。

最後大人にバレて、親が学校に呼び出されたシーンでは「この親にしてこの子アリ」と感じました。

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hisita

4.0主人公の子のトボけた感じが良かったですね(^-^)

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

呉美保監督作品。
昨年見た『ぼくが生きてる、ふたつの世界』は私の中では映画館で見たベスト1でした。
この映画は、映画館で予告を見ていてみたいと思っていた。

ほとんどのシーンが子役が出てくるシーン。
主人公の子のトボけた感じが良い。
予告を見て、コメディチックで子供の淡い恋心を描いた映画なんだろうと思っていたら違っていた。
環境問題に興味を持つ女の子に恋心を抱くというところまでは想定通りだったけど、それから大胆な行動に移って行く。
えっ、小学生がココまでって感じがしながら見ていた。

純粋に環境問題意識からの行動じゃなく、三者三様の理由があっての行動。
それには親の存在なかも絡んでの展開。
心温まる映画というより、今の社会風刺的な映画であったように思う。

お母さん役の蒼井優、瀧内公美、良かったです。
蒼井優は久しぶりに見て気がした。

私的にはもっと子供目線で純粋な世界を描いて欲しかったかな。
あの主人公の子役のトボけた感じを活かす展開がもっとあったように思った。
親と子供の関係は千差万別。
いろんな親がいる中で、いろんな子供が育っていくというのが分かる映画でした。

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はりー・ばーんず

4.0瀧内公美が捲ってきた

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

ずっと観てる間、もう一息マジックというかスパイスが欲しいと思ってたところに瀧内公美が捲ってきた。どういう親なんだろう。バリキャリ路線ではあるが、男の子ってそうだもんねなどのちょっとオバサン掛かったニュアンスも堪らない。前日知らないおばさんに飲み屋で子供を育てるのがいかに大変かを聞かされたのでなおさら染みる。自分が学校に呼び出されるなんてシチュエーションになったらテンション上がりすぎて楽しくなっちゃうな。キタキターって。不思議なトーンのクラスメートが気になっていたが長峰というらしい。意図的に何を言ってるか分かりづらいハイテンションなキャラクターなのだが、この子が特に今後が楽しみ。とにかく不思議な雰囲気だ。私の従姉妹がルック含めて小さい頃こんな雰囲気だった気もするのでどこか懐かしい気持ちにもなる。子供の演技の面白さがほかの作品と比較してやっぱり素晴らしい。

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タカシ

4.5小学生あるある。

2025年9月15日
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令和の子どもたちだけど、自分の小学生時代(昭和のこどもです。)とも重なった。虫が好きな子、仲良しグループの女の子、ちょっと乱暴な男の子。それから親には見せない、学校だけの自分。ちょっと問題が起こって、不安で、怖くて、どうしようもないけど、親には言えない、あの感じ。

とにかく子どもたちが魅力的でした。(ユイシくんも、ココアちゃんも、ハルトくんも、あと、ほかの同級生もみんな。)

大人たちの俳優陣も自然でいい演技でしたね。瀧内公美演じる母親、笑っちゃいました^_^

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Sakiko

4.0唯士くんの淡い切ない気持ち!

2025年9月15日
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子供の興味が行き過ぎて、悪気は無い正義感振りかざして
子役の3人演技スゴ過ぎて!心愛ちゃんに近づきたいから興味の無い環境問題必死になって勉強して唯士くんの淡い切ない気持ち。自分の子どもにそんな時言われたら、悪い事は悪いでも可愛いくて抱きしめてしまう。子供達もとても成長いるように感じます。蒼井優さん、滝内公美さん、風間俊介さん脇を固める贅沢な役者達。滝内さんのああ言うヒステリックな役は天才的、絶品だね。イヤー面白かったです。今年観た邦画の中では上位作品ですね。

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binn

3.5自身の子供の頃もそうだったけど、子供って本当に『浅はか』だよなぁ ...

2025年9月14日
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知的

自身の子供の頃もそうだったけど、子供って本当に『浅はか』だよなぁ
そこは子供らしさと言えるのかもしれないけど、やっぱり大人がちゃんと指導や見守りしてあげないと、取り返しのつかない事になる...

グレタトゥーンベリを想起させる心愛、彼女はどのような大人になっていくのだろうか

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だっちょ

4.0無邪気なエコテロリスト

2025年9月14日
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笑える

楽しい

カワイイ

 子供たちの自然な演技で、ドキュメンタリーを見ているような気がした。作中の子供たちの行動は肯定できないが、「極端だな」と言わずに、私たちに出来ることは何かと、子供たちに問いかけていきたい。牛肉は美味しいから食べたいし、車のない社会生活は考えられない。自分たちに出来る事を考えることが、始めの一歩である。でも、子供の時に考えていたことを、大人になったら忘れてしまうのだろうな。
 上映館が少ないが、多くの大人に見てほしい作品。風間俊介や蒼井優、瀧内公美など、大人の俳優も好演だった。
 なお、通常は学校給食で牛肉が出ることはない。

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セイコウウドク

4.0普通は難しい

2025年9月14日
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子供達の個々の演技力が高くて「今」の小学生のリアルを自然に見れた
水筒と携帯をぶら下げて塾に行く
学校ではタブレットを使い環境問題の授業もある
でも秘密基地や虫とり、駄菓子は普遍だ
クラスの女子を好きになり何とか仲良くなろうとするところから日常が段々と狂いはじめる。大人目線でみるとハラハラし心配になるのもナチュラルな演技の賜物。
心愛の母親が意外なキャラだったり唯士の女友達の表情だったり蒼井優のぼそっとしたセリフだったり小ネタも楽しい

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木曜日

3.5答えは無限な第二次自己中心的行動期

2025年9月14日
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笑える

楽しい

単純

子供の発言や行動はトリッキーで予測もしないことを言うものであり、常識と言うルールで制限されている大人からは想像も付かないことをやるものだ。
それが場面場面で上手く表せていた。
自分の子供の頃と照らし合わせて見れたし
結果的に子供はどのような答えを出しても普通だと言うことを伝えたいように思えた作品だ。
都会の子供ならではだろうけど冷蔵庫にジュースをやることやかんがい1分入れて冷えたか確かめるようにやることや考えが極端にも思った。
スタンド・バイ・ミーのような展開かと少し思っていた。

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おおとり

4.0三宅さんが好き

2025年9月14日
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環境問題に立ち上がった。

三人で協力していろいろやった。

最後、橋本くんはなんで泣いていたんだろう?

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完

3.5難しい

2025年9月14日
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年頃ですよね。親の目は離れて活動し始めるし、色んな情報が入ってくるし。色んな物の全体像や影響力がわからないままやってしまう事はある程度仕方ないけど。人に迷惑かける事はダメですね。

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ごっとん

4.5期待を裏切らない瀧内さん

2025年9月14日
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ごくごくふつうの男の子が、好きな女の子と仲良くなりたい一心で、特に興味もない環境問題に取り組むお話。
主演の男の子は『LOVE LIFE』で亡くなった息子役の子だったのね。ドキュメンタリーでも観ているかのような自然な演技。
環境に関する啓蒙的な映画だったのかとザワザワしたけれど、3人のやってることが、SNSとかでよく見かける環境活動家のそれと同じようなことだったり、How dare youを多用するあたり、ちょっと活動家をいじってるな。
でもさすがに肉屋と牛はやり過ぎ。大人なら逮捕されてる。

案の定、やり過ぎて大問題になってしまうわけだけど、はるとは自分でけしかけといて卑怯だし、その母親は若干モンペ気味。三宅さんは全く悪いと感じてない地獄のような会議室の中、満を持して登場の瀧内さんが、もはや誰の味方してるのか分からない暴れっぷりで、ごっそり掻っ攫っていきました。
それに対するふつうのお母さん、蒼井さんの小声の「もう黙って」も良かった。
その後がどうなるか気になる終わり方も好き。

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コビトカバ

4.0子役たちの演技力に脱帽

2025年9月13日
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楽しい

癒される

以前より映画館でこの映画の予告を観て「面白そうだなぁ」と思い、公開2日目に監督の舞台挨拶含めて鑑賞しました。
まず子役達の演技が素晴らしいです。
監督も仰ってましたが、「ふつうの子ども」と言うタイトルだけあって、変に演技慣れしていない本当に普通の学校にいそうな子達をオーディションで選んだとの事で、それが見事に子ども社会のリアルさを表現出来ていてとても良かったです。特に主演の唯士君は表情だけで感情を上手く魅せていて、つい唯士君の言動に見入ってしまいました。あと個人的には唯士君と仲の良いメイちゃんもとても好きなキャラでした♪

テーマは「社会的問題」と「子供社会」の2つあり、一見相反しそうな両テーマですが上手くストーリーで結び合って最後まで目が離せない作品でした。予告を観て気になった方は是非観てください。オススメです♪

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イケ大