劇場公開日 2025年5月16日

無名の人生のレビュー・感想・評価

全44件中、1~20件目を表示

5.0人生は不思議

2025年7月31日
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鑑賞方法:映画館

すごい好きだ、この作品。主人公はずっとある意味で不変の存在だが、周りの人間の受け止め方が変わっていき呼ばれ方もその都度変化していく。せいちゃん、くろ、れいと、神様、ぜん、そして人生などなど。そして、ものすごく数奇な人生を生きていく男の年代記が展開していく。
カメラ目線というか人物はまっすぐにこちらを見ているショットが多いのが特徴だ。登場人物にじっと見つめられるような鑑賞体験になるのだが、絵柄の魅力もあってか、何かそれだけで問いかけられているような気分になる。「お前の人生はどうなんだ?」みたいな。

殺されても生き延びて、終末戦争が起きても生き延びて、100年という長い人生の旅路を濃密に過ごす主人公をちょっと羨ましいと思ってしまう。こんなに濃密な人生をおくり、最後にはなんだか壮大なスケールのあやふやな世界へと突入していく。しかし、「人生ってこういうもんだよね」という、なぜか深い納得もある。
人の一生を奇想天外な形で見事に映像化している。これは隠れた傑作だ。

人生って振り返るとこれくらい不思議なものだと思う。

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杉本穂高

4.0予想もつかなかった方向へ連れていかれる感覚が楽しくも、不思議な鑑賞感を残す一作

2025年9月18日
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鑑賞方法:映画館

人形芝居を連想するような独特の作画とアニメーションは、CGとエフェクトを使いまくってる最近のアニメーションを観慣れているとかなり独特な印象を与えます。

幼少期のある出来事のために名乗るべき名前を失ってしまった一人の男の人生を辿っていく物語、なのですが、その道のりは常に観客の予想を超えてきます。特に後半は、あるシュールレアリスム作家の作風をかなり意識したと思われる描写など、徐々に抽象的な世界観が入り込んでくるため、描写の意図をつかみかねて戸惑ってしまうかも。

作中、主人公の男は自分の名前はおろか、ほとんど口を開くことはありませんが、そんな彼に周囲の人々がめいめい勝手に彼に名前を授け、彼の存在の意味を決めて(押し付けて)くるあたり、ちょっと『ガープの世界』(1983)や『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)を連想してしまいました。あるいは主人公が彷徨の人生を辿る、という点などで『マインドゲーム』(2004)に通じるところも。

エンドクレジットで鈴木竜也監督による驚愕するような仕掛けが待っているため、最後までしっかり鑑賞をおすすめします!

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yui

良い悪いではなく

2025年8月3日
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鑑賞方法:映画館

 彩度の低い画作り(真っ赤や黄色は殆ど出て来ない)、多くを説明しない物語、淡々とした台詞回し。どれもが地味や静逸と言うより「低体温」と映った。それが僕には全く合わなかった。良い・悪いではなく、ただただ合わなかった。

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La Strada

4.0破茶滅茶だけど面白かった!

2025年7月23日
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新宿武蔵野館で滑り込みで鑑賞!途中なんじゃコリャー!とかマジか!とかありがちなデストピアきたー!とかシュールな展開と思ったらシュールレアリズム!とか、なかなかにダークなストーリの中、笑っちゃうとこが随所にありました。
本編に変なチャカポコ部分だけ使われてたBlue Life?父親のアイドルグループの歌も、エンドロールで聴けてニヤニヤしちゃった。ガッデムな青春〜♫

シンプソンズ、サウスパーク、ビーバス・アンド・バットヘッドなど社会事象を取り込んだブラックなアニメが好きだったので、あまり動かないオフビートな感じとかも、ちょっと通じるものがあります。
まあ、100歳の章は蛇足ぽさが否めないものの、顔が◯になっちゃうのはサイボーグ化的なやつ??単にマグリット的な絵が描きたかった?宇宙人は概念?最後は人体と合体?とこの辺のみなさんの解釈を聞きたいところです。

やはりひろしが死ぬまでがクライマックスかな。ひろし、作品内で一番いいやつ。霊柩車で突っ込もうと思ってたら地震来たとこからのひろしの生き様のほうが見たかった。
というかもうちょっと最後までひろしと主人公とキンちゃんを中心にしたら分かりやすかったかもね。

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kogeru

3.5中学生が…

2025年7月9日
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鑑賞方法:映画館

本作、「away」と個人レベルで作成されたアニメーションを連続鑑賞。本作は声優がめちゃくちゃ豪華なのではあるが…
全般的な印象としては、思いつきでストーリーがどんどん流れていっているようでもあり、テーマを捉えづらい。
全編を通したテーマなど無くて良い、というのも分かるが、それにしても「なにが言いたいの?」とは問われると思う。
なんか、良い表現もところどころあるものほ全体的には中学生が考えた映画みたい、ってのが偽らざる印象…

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ぱんちょ

3.5不思議で興味深い

2025年7月6日
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鑑賞方法:映画館

斬新

仙台の団地で暮らし、いじめられっ子で孤独な少年は、ある転校生との出会いをきっかけに、父親の背中を追ってアイドルを夢見るようになり、オーディションを受け、デビューし、人気となった。生まれてから死ぬまでに源氏名や蔑称などさまざまな呼称で呼ばれながら、本当の名前を呼ばれなかった男、の波乱万丈な100年の生涯を、高齢ドライバーの事故、芸能界の闇、戦争などの社会問題を背景に描いた作品。

わかりにくいところはあったが、全体を通して興味深く鑑賞した。
最新のアルファードやテスラのサイバートラックが出てたりと、新しい車を取り入れてたところにも共感した。
過去はちっちゃな画面、未来は横広のカラーと分けていた事に意味があるんだろう。
不思議な作品だった。

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りあの

5.0名前というラベルのない世界の存在

2025年6月27日
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鑑賞方法:映画館

さまざまな社会問題をコラージュしつつストーリーは組み立てられているが、
後半、未来のあわや哲学的な世界観までにいたる壮大な展開には驚愕するしかない。

平面的な画面構成やキャラクターのギクシャクした動きからは
不思議と強い豊かな感情が表出され、グッと引き込まれる。

また時折出てくるやや執拗な繰り返しには、人間の営みの虚無が感じられる。
それは皆の偶像的な存在ですらも例外ではないことを容赦なく見せつけ、
ぶっきらぼうなセリフ回しも相まって我々を冷酷に突き放す。

一方で魂や存在を肯定的に捉えている表現もあり
最後は少し前向きな気持ちにさせてくれる。

恐るべき創造力の衝撃的な作品。

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HK

3.5名前とは

2025年6月23日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

斬新

今まで見た中でレビューを書きづらい映画ランキングのかなり上位に入る映画だと思う。

ストーリーは一度で細部まで理解するのは難しいが、だからと言って困るということはなく流れに乗ってしまえばちゃんと最後まで連れて行ってくれるから心配はいらないかなと。

今の時代の男性アイドル事務所の問題だったり高齢ドライバーの問題だったりがシーンとして出てくるがそれを告発するというような流れではなく、むしろ主人公はそれを一方的に受動しつつどこかのタイミングで内なる暴力性が牙を剥くという展開が続き、かなり無茶苦茶で突飛ではあるがそういう生き方もあるのかと思って鑑賞していた。

パンフレットを購入するのを忘れたので未読だが、かなりしっかりと監督が解説されているようなので機会があったら手に入れて読んでみたい。

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KsSKY

1.5パワーはすごいとは思うものの

2025年6月23日
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一人でアニメーション作り上げるって途方もないことだと思うんですが、そのせいか独りよがり感が特に最後の方すごくて同じくほぼ一人で作られたジャンクヘッドや侍タイムスリッパーって商業ベースきっちり意識して作られててすごかったな…と改めて思いました。(他作品名出すなって感じですが)

ジャ…の社長であろう人物、相当まんまでびっくりしました。グロさを感じるほどに。
未だに膨大な数の被害者に対して充分に償われていない現状であそこまでまんまにしなくても…と思う一方で最後のあたりの未来的世界の解像度の低さが合わず。
SF展開が一番顕著ですが現代的な色んなものを詰め込みつつほとんどのものに対する理解の浅さ解像度の低さ、特にどうすべきかなどの自分なりの答えを示すわけでもなくただセンセーショナルな部分を摘むという感じで誠実さが感じられず、一番解像度高そうなのがジャ…っぽいアイドル事務所の舞台裏的な話っていうのはすごく今の一般的な日本人な感じはするかも。
そういうところの波長が合えばすごく良い作品に感じるのでしょうか。
SNSやメディアでの評価かなり高かったので期待して行ったんですが…全く良さわからなかったです。

この作品ベタ褒めしてる人の評論は自分にはあまり参考にならないかもしれないなという今後の指標ができました。

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わわ

3.5新しい感性の世紀末感

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

斬新

最近の主だった事件、高齢者ドライバー、ジャニーズ事務所、多分SMAPだと思われるアイドルグループ、歌舞伎町ホスト、東横キッズと若者の自死、テスラ車、ロボットなど、メインカルチャーとサブカルチャーとアングラを混ぜて、怒りと虚無をスパイスにした様な作品で、新鮮に感じました。滝川クリステル風のアナウンサーにも笑った。

戦争になって、核シェルターで新興宗教かあ。世紀末感が全面にでてますが、何となくそうなりそうで怖い。イスラエルとイランの戦争が始まった日に鑑賞したから余計に。

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ミカ

3.0読めない男

2025年6月10日
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難しい

斬新

言動、喋んないからほとんど行動か、が極端でサイコパスの人生かいな?と思った 芸能界やホスト界隈の糞っぷり途中の廃墟生活は中々であった 人気商売、大スターというのはこういう周りに流されたような、そして劇的な出来事に遭遇しやすいのかもですね あの事件とかあの芸能事務所とかポリコレ?と思ったら進化みたいなのも出てくるし不思議作品であった

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ゆう

3.5ぐいぐいと魅せられてしまう

2025年6月6日
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鑑賞方法:映画館

長編アニメを1人で全部やる新しい感覚、新しい時代の監督だな!と思いました。よくあるアート系すぎて退屈みたいなことは全くなく、むしろキャッチーだしポップだし、音楽のセンスも凄くて全く飽きずに走り抜ける感じでした。
パンフに、どのシーンがどの映画のオマージュかまで書いてあるところからしても、誰にでもわかる言語レベルに落として伝えよう(というか記録しよう?)という気持ちが強い感じがしました。おお、バレても構わないのか、、と思ったのですが、古い考えすぎますかね?
内面の厚み、、とは逆な感じがします。
少しクールすぎるというか、北野武的な訳の分からない主人公の映画ですが、もっと主人公が薄いので、人間を遠くから定点観測、人間の観察日記、みたいな感じです。

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picturere

3.0後半わかりづらかったのが勿体ない

2025年6月4日
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鑑賞方法:映画館

iPadを使って1人で作り上げたと聞いて驚く。それはどんな作業だったのだろう。ワクワクしながらなのか、魂を削るような作業だったのか、もしくは目的に向かって淡々と進めたのか。いずれにせよとても孤独だったことは間違いない。
滑らかに動くアニメではないので、ある程度動きが制限されていることは序盤から感じ取ることができた。なるほどと。だから、踊りのシーンはなかなかにひどい。仕方ないことだけど。
でも、せいちゃんから死神と呼ばれる男の人生はなかなかに興味深い。あまり喋らなくても人を惹きつける奴はいて、それがカリスマってことなんだろうなと思いながら観ていた。いじめられていたのも見た目がいいのに、周りに寄り添うことができないが故の嫉妬みたいな感情が含まれている気がした。中学を卒業してアイドル事務所に所属する流れも普通ではない。でも、どの場面を見ても主人公の彼からは孤独しか感じない。監督が伝えようとしたことが「人生は孤独だ」ってメッセージなんじゃないかと思うくらい。
なかなか興味深く鑑賞していたが、年代が未来に進むに従ってついていけなくなった。戦争?宗教?この映画でそんなものが絡むとは思わなかった。最後は、なかなかに難解な終わり方。これは観る人を選ぶな。あのあたりの描写がもう少しわかりやすければ評価はかなり変わるのに。ここらへんは1人で作っているマイナスポイントだったかもしれない(作っていない側が言える発言ではないが)。でも、印象に残る映画であったことは確か。いつかプロデューサーとか脚本の人が入って、いろいろやりとりする中で作り上げた映画を観てみたい。

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kenshuchu

2.0意味不明

2025年6月4日
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鑑賞方法:映画館

個人製作の長編アニメーションで参考程度に半信半疑で鑑賞。ストーリーが分かり難いアニメで意味が全く分からなかった。

2025-85

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隣組

3.0なんにせよ作ったものが強い

2025年6月2日
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鑑賞方法:映画館

映画サービスデー2本目は有楽町のヒューマントラストシネマから丸ノ内線で30分の新宿武蔵野館。ガンダしてなんとか会場5分遅れで開始には間に合うなど。真っ暗の中席に着くまで前通ってすいませんでした。バッグは始まるまで膝の上が良いと思うよ。

作品はいろいろ言われてますけど作ってないやつが何言っても雑音なんでモブに権利などないです(俺もです)。

なにせ音に対するこだわりがめちゃくちゃあるので絵が稚拙だろうがなんだろうがスッと見れちゃう感じでしたね。音本当に大事です。

内容的には人類史上最悪と言われているジャニーズ系性被害のトレンドを織り込んだ感じで進んで行くですけど、何しろ主人公の出自の部分が情報多過ぎて分かりにくくて物語に入り込む間もなくあっという間にパイプ椅子投げてましたね。ストーリーテリングで導入とキャラクターのバックボーンの説明は本当に大事と痛感した次第。監督さんめちゃくちゃ好きだったんだろうなSMAPと嵐。だべ?

それではハバナイスムービー!

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きーろ

3.0分かりにくかった

2025年5月31日
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鑑賞方法:映画館

笑える

驚く

主人公の表情や発言が乏しいこともあるが、時間経過でキャラデザインが変わっていくのが繋がらず、コイツは誰だ?と思うところが多かった。
この手の作品にしては登場人物の多さもあるし、アニメーションのヘタウマ加減が影響してるとは思うけど。
話が面白かっただけに、もうちょっと分かりやすくして欲しかった。

ただ、演出の斬新さ、画面2分割など新鮮さはあった。

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だっちょ

2.5ずいぶんとモテモテな『無名の人生』なことで

2025年5月30日
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『無名の人生』というタイトルから、人知れずひっそりとした人生を描く作品だと想像したが、全く違った。

誰からも本名で呼ばれないことがタイトルに繋がっているのだろうが、それがそこまで悲観すべきことなのかと個人的には疑問に感じる。

映像表現は非常に独特。
アニメーションは動きが少なく、『ファミコン探偵倶楽部』のようなアドベンチャーゲームの画面が延々と続くような印象を受けた。
しかし、画面構成はかなり緻密に計算されており、監督のアートセンスが際立っていることは強く伝わってきた。

一方で、ストーリーはかなりシュール。
驚きの展開が連続し、衝撃は受けるものの、ただそれだけ。
あらすじには「高齢ドライバーや芸能界の闇、若年層の不詳の死、戦争といった社会問題を背景に」とあるが、これらのテーマは表面的な描写に留まり、深く掘り下げられることはない。
奇をてらうことだけを目的とした脚本のように感じられ、心に響くことはなかった。

エンドロールの作り込みは今年観た映画の中で群を抜いていた。
鑑賞後もあの曲が頭から離れなかった。

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おきらく

3.5良い映画の時間を歩めたかなって

2025年5月30日
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鑑賞方法:映画館

得手不得手がしっかり出そうな映画でした

個人的には劇場で観る分のプラス効果も有り十分楽しめたかなという感想です。

内容は1人の人生に焦点を当てながらも時事問題を風刺していて、あと割と抽象的な絵柄でそんな感じでした。個人的には言い方悪くなりますが学生の頃好きだった系中二心をくすぐられる感じも映画館の雰囲気とマッチして良い体験でした。哀しいかな私の読解力だとこの程度の表現になり申し訳ないです、、、

とりあえず「きっと監督は美大芸大出の人なんだろなー」と思いながら「帰ったら検索して調べてみよー」と思う+αな楽しみ方もできると思いますのでそういう意味でもオススメです!

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観るか悩んでる人への一押し感想目指してます

3.5理解できるところもあったけど、 理解できないところもあった でも、...

2025年5月29日
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理解できるところもあったけど、

理解できないところもあった

でも、悪くない

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jung

3.5映画館で観られて良かった

2025年5月28日
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人を選ぶ作品だとは思いますが、個人的には映画館で観る価値はありました。

同じ手法の演出が多いので少しダレる部分はあったように思います。

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てー