劇場公開日 2025年5月16日

無名の人生のレビュー・感想・評価

全40件中、21~40件目を表示

5.0静かながら圧倒的エネルギーを感じさせる傑作※追記有り

2025年5月25日
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鑑賞方法:映画館

驚く

斬新

ドキドキ

観る人を惹きつける演出がレベチ。目と耳が圧倒されるアート作品。普段あまりアニメ作品を観ないので比較できるものが少ないのですが、これほどまで惹きつけられたアニメはちょっと思いつきません。それ程の衝撃作。上映後はしばらく立ち上がれない程の衝撃。

「MAHOROBA」の時も思ったのですが、音楽の使い方が本当に上手い。映像とリンクさせ、独自の世界観を築き上げています。どこか現実離れしているような、ある種の浮遊感をも漂わせる不思議な感覚。怒涛のクライマックスはただただ圧倒され、目の前の映像に没入していました。

ほとんど一人で製作したというのはもちろん凄い事ですが、それを抜きにしてもこれは素晴らしい傑作だと思います。いろいろ考察するのも楽しいですが、作品に身を委ねて、あまり考えずに「感じる」べき作品なのかなと思いました。

※追記
どう考えても傑作。映像作品における一つの到達点と言って良いのではなかろうか。この作品を体感することで観客の「人生」にどんな影響を及ぼすのか。生きることの本質を見出すかもかもしれない、勇気をもらえるかもしれない、もしかしたら虚無感を覚えるかもしれない。時に残酷な程暴力的な作品だが、そんな様々な感情を生み出す懐の広さも感じられる。是非ともまた観たい作品だ。

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吹雪まんじゅう

3.5唯一共感できたところ

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

斬新

キャラクターが適度にディフォルメされてますし、特に呼ばれ方がコロコロ代わる主人公はほぼ喋らず、基本何考えてるかも不明・・・ですから全体的に何となく感覚と雰囲気で押し切る様な作品と勘違いしてました。

しかし実際はそんな単純さは皆無で・・・主人公はじめそれぞれのキャラを取り巻く周辺の情報量自体はかなり多くその移り変わりも速いので、脚本上で後追いで説明されつつもストーリーや人物の背景情報を把握するのに戸惑うことも多かったです。

その戸惑いは主人公が経験する数奇な運命を追体験する様な感覚とも言えるのですがいかんせん、その彼は無反応または極度に暴力的になるの二択・・・私は共感というより傍観者になってしまったと思います。

ただ唯一共感できたのは、名前はその対象を良くも悪くも一方的に規定し、ひとつの呪縛としてその運命さえ変えてしまう・・・っていう所でしょうかね。

なお物語終盤は展開が早送りで、しかもとても深い内容で真意が掴めませんでした。悪しからず。

では。

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やまちょう

3.5映画的な作り方

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

技術面は一見Flashでイラストを動かす、アニメーション技法としては稚拙で少し古いものにも思えるが、どことなく『サウスパーク』に似た少人数で描くための工夫が随所に。

内容的にも、さまざまな現在~過去に生じた事件、時事ネタを内包し、それらもまた時代が変わってもいつでも起こり得る普遍的なもので、「魂の尊厳」に影響する陰惨な事件ばかりを取り上げていて、受け入れやすかった。
認知症ドライバーが起こした致死運転、芸能事務所社長の性暴力、でっちあげの薬物疑惑での告発したスターの排除、学校のいじめ、いじめをスルーする教師や加担する保護者、
さらには予言的かつSF的な未来~日本で起きる戦争の話。
時間と時代を「切り取り」「想像する世界を提示するという」、きわめて「映画的」な作り方をしていて、映像作品としての品と風格を感じさせられた。

万人に勧めはしないし、日本のアニメーション作品が好きな人にはあまりお勧めできないけれども、映画が好きな人なら観て損はないと思いました。

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コージィ日本犬

2.5ヒメ目線で観ると・・・

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

難しい

斬新

ヒメとはこの映画の登場人物の女性。「在りのまま咲け 進め」で共同主演を務めた鄭玲美さんがヒメ役の声優に初挑戦されるということで観に行きました。ヒメはひとことで言えば、帆掛け船のような人間でエンジンがなく、その場その場の風に乗ってどこにでも流される女性という印象を受けました。風や波に逆らっても進む意思は持っていなくて、でもある意味真面目で決定的な破滅はないという小さな幸運はあるようです。
別の話です。この物語は監督が育った仙台市が主な舞台になっていますが、こんなに乾いた仙台を初めて見ました。日本全国どこの街でも変わらないと思いました。

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ひろ702

1.5うーん

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

一人の人生と言うのはわかるけど、何だかついていけない感じでした。

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ごっとん

4.0こりゃあ、、 ベタなところや、既視感はあれど、、、 観たかった、個...

2025年5月23日
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こりゃあ、、
ベタなところや、既視感はあれど、、、
観たかった、個の、その向こう側まで到達してたわw
この作業スケールで、旅の長さや、深さ、遠さ
測れないもんだねw
まあよくここまで、、素晴らしい。
洗練されてるとこのファーストテイク感は無かったと思う。
良き体験だった!

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とりから

5.0デジタル的感性の極北を見る思い デジタル•ネイティブ世代とデジタル移民世代とのジェネレーション•ギャップ??

2025年5月23日
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鑑賞方法:映画館

私はこの作品を観て生まれて初めて映像作品の作り手との間にジェネレーション•ギャップめいたものを感じました。私は古希手前の60代ですが、青春映画を観ても初恋を扱った恋愛映画を観てもジェネレーション•ギャップを感じたことはありません。それはそこで描かれていることが普遍的なことであり、ああその気持ちわかるよ、といった心持ちになるからです。ところが、この作品では物語を展開してゆく手法に今まで感じたことがないような違和感を感じました。

まず、序盤から画面上で展開される内容の情報量の多さに圧倒されました。次から次へと出来事が発生してくるような感じ。読書に例えると文字量が多く、文字からの情報を絶えず処理しなければならない本を読んでいるみたいな感じです。文芸作品を読むときには「行間を読む」、文字に書かれていない部分に思いを馳せるというのは読書の醍醐味のひとつだと思いますし、映画鑑賞でも同様にスクリーン上で展開される物語を見ながら、登場人物それぞれの心情に思いを馳せるのは大きな楽しみだと思うのですが、この作品では何しろ情報処理にかかりっきりになりますので、従来型の映画鑑賞の醍醐味はまったくないということになります。

次に登場人物やストーリー上で発生する出来事の記号化について。この作品の登場人物は血の通った人間ではなく作り手のコマのようで記号化されている感じがします。序盤に高齢ドライバーが交通事故を起こし、ストーリーが前進しますが、そのシーンで必要だったのは「高齢ドライバーによる交通事故」という記号だけだったようで過程が示されることなく事故だけが突然起きます。ひょっとしたら、その高齢者は娘の離婚話とそれに伴う孫の親権のことで悩んでいてそれで注意力が散漫になっていたのかも知れないのですが、記号として一瞬登場し、あっという間に退場します。また、この物語の主人公は若い頃、芸能事務所に所属し、アイドルを目指していたのですが、彼のことを記号Aとしましょう。彼の所属する事務所の社長は色付きのメガネをかけた細身の初老の男で、少年に対する性加害で問題になった あの芸能事務所社長を彷彿とさせ、見事に記号化されているので、これを記号Bとします。本篇の中で記号Aは記号Bになぜか突然暴力ふるって事務所を辞めることになり、ストーリーが前進します。本篇ではそうなる過程があまり描かれていなかったようなので、どうして暴力を振るったのか私にはよくわからなかったのですが、記号Aと記号Bがうまく機能して、ああ、あれね、といった感じでストーリーが前進します。

この作品ではストーリーが次のステップに進む際に暴力が使われることが多いです。それもそこに至る過程はごく短く示されるだけで突然暴力ドン!で場面展開してゆきます。主人公の記号Aはデジタル的で ”1” のときは暴力的になり、 “0” のときは何を考えてるのかよく分からない無反応人間になるみたいな感じです。で、過程はほぼ省略みたいな感じにして、結果、結果、結果の出来事の連続でストーリーはサクサク進んでゆきます。私は「情報処理」に余念がありませんでしたから、物語の持つ意味などはよくわかりませんでした(苦笑)。

この作品の作り手の鈴木竜也氏は個人制作で1年半かけてこのアニメーション長篇作を完成させたとのことです。作品を拝見させて頂いて、きっと物心ついたときには周囲にデジタル機器があったデジタル•ネイティブ世代なんだろうなと思ってネットで調べてみたら、1994年12月生まれとのこと。やっぱりなあと感じました。こっちは30代半ばぐらいにして、ようやくインターネットやらeメールやらの新語を聞いたデジタル移民世代だからなあ、感性が違うのもあたりまえか、と思いました。が、結局は個人の感性の違いということなのでしょう。

なんだか、よく分からなかったけど、何か新しいものを見せてもらえたような気もするし、新しいひとつの才能に出会えたことと今後の鈴木氏の活躍を祈念して、星五つ進呈です。

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Freddie3v

5.0UN

2025年5月23日
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ブレミン

3.5「1か月前から注目」

2025年5月22日
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今年142本目。

この映画館で1か月前から上映されるのを知っていたので注目。無名でも実は大きな仕事をやっているそこがテーマだと思います。

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ヨッシー

3.5無名っていうより

2025年5月21日
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Oyster Boy

3.0フリーアナウンサーがフジテレビ事件とダブる

2025年5月21日
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悲しい

難しい

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カールⅢ世

3.0未来を予言しているような作品

Kさん
2025年5月20日
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これは衝撃的…!度肝を抜かれました。
主人公の人生は波瀾万丈という言葉では
収まりきれない激動の100年間。

早速、前半から目頭が熱くなりましました。
なんといってもシュールなアニメーションと
予測不能な展開に目が離せません。

様々な社会問題をテーマにしていて
某アイドル会社の性加害問題に対しての
描き方がかなり攻めていてびっくりです。

監督が1人で描き上げたことにも驚き。
スクリーンから熱意が伝わってきました。
終盤はダークファンタジーが強め。

ラストの解放感がたまりません!
津田寛治さん演じる白取さんが見事にハマっていました。

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K

3.5ニシティ声優デビュー

2025年5月20日
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声優シンクロニシティ西野
に興味を持ち鑑賞。
途中までは凄く引き込まれたのだけど、ある人物の登場から声がこの映画に全く合ってないと思ってしまい、そこから最後までダメでした。
そのキャラクター自体もあるちょっとした行為により好きになれなかった。
ニシティは良くも悪くもそのまんまでした。

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ももじろう

5.0今年一

2025年5月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

観るか迷って、やっぱり観た。観て良かった。想像していた展開が尽く裏切られて、ずっとドキドキ出来る映画だった。きんちゃん、ヒロシが本当に良い奴。

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ユズヒコ

4.5予想外にてんこ盛り

2025年5月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

限りなく平面的で、くすんだ色味、それでいて説明なしに結構なスピードで物語が展開されるので、油断していると置いていかれていることもしばしば、とはいえ内容もなんか地味でこのアニメは果たして最後まで見るに堪えることが・・・と一抹の不安・・・とそれも一瞬のことで物語が面白おかしくどんどんあちこちに進んでいって、いつの間にか、あー最初のあれもっと集中して見ておけばよかったーと多少の後悔、それも一瞬のことで色んな不満や疑問などがかき消されるくらいの展開と面白さ、行き着く先が予想だにしない壮大でファンタスティックなもので、見終わった頃にはかなりお腹いっぱいといった感じでした。
まさに個人で作成した作品と納得できる反面、個人での創造物とは思えないくらいのてんこ盛りで、かなり度肝を抜かれた印象です。
相当好きな作品でしたが、あの配色だけはどうも・・・。確かにシュールでどことなく哀しい内容にマッチした絵づくり・色味であったと納得ですが、もう少し明るくてもなぁと、個人的に。劇場内に飾られていた作品宣伝のデコレーションが美しかっただけに、余計に作品そのものが地味すぎると感じてしまいました。
しかしながら、途轍もないパワーは感じる作品でした。

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SH

2.0青く凶暴で美しい血

2025年5月18日
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悲しい

難しい

ドキドキ

仙台の団地で暮らす無口ないじめられっ子の少年のその後の人生の話。

「1994せーちゃん」で山形の駅からタクシーだ始まるけれど、セリフは無くダイジェスト的なつくりで、どういうこと?と思ったら、両親の話しなんですね…それ以外は良くわからなかったけれど。

そして「2007死神」で、仙台で暮らす主人公の小学生時代から、2095までを数年置きにみせて行く展開で、波乱万丈と一言で片付けるにはあまりにも普通じゃない人生。

ということで、感情移入が出来る様な内容ではないもののなかなか面白い。

ただ、ここに訴えたいことがあるんだろうけれど、2050の後のダイジェストは、思想的なものがあり過ぎてまた良くわからずだった。

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Bacchus

5.0今年の収穫の一本。

2025年5月18日
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鑑賞方法:映画館

鈴木竜也監督がほぼ一人で作り上げたアニメ。ジャンルとしては、世界で絶賛されたコマ撮りアニメ『JUNK HEAD』(堀貴秀監督)のカルトっぷりに匹敵する、狂気に満ちた逸品である。少年期から世捨て人のような、無口なセイちゃんが、様々な流転の人生を歩む大河ドラマ?だが、ストーリーと舞台は想像を絶するスケールに拡散してゆく。『2001年宇宙の旅』をも連想させる驚異の展開。主人公の人生の行き着く鈴木監督の世界観は、観客を釘付けにする。

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t2law

3.5ひろし、血なんてただの液体じゃん。ポカリと一緒だよ。

2025年5月18日
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鑑賞方法:映画館

知的

驚く

斬新

 作品における、作り手の狙いをどの程度説明するのか。 その加減は難しく、足りなければ視聴者に理解されず、過多だと「ああん? ここまで言わなきゃわからんと思ってるのか(私を)ナメやがって」と勝手にキレる。私は。常に自分勝手である。

 と、いうわけで、説明は個人的には少し足りないくらいが、受け取る側の想像のゆとりがあり、そういったゆとり――隙間に自身の心を添えて観ることで感情が乗る気がします。塩梅が上手い作品だと感じました。
 同作はある一人の男性の、100年の一生をラッシュで見せる構成。決してその道のりも平坦ではなく、展開は思わず飛躍的にもなる。けれどちゃんと画面に映る「人生」に心を寄せて驚いたり、ホロリときたり、切なくなったりできました。突飛だけれど心は乗った。それは説明の加減のうまさが一助になっているなぁと。

 ポカリ、寮のランドリー、ブラウン管越しに遠くなっていく過去の事件。
 伝えたいと思う場面でどの対象にカメラを向け、意味を持って映すのか、的確だなと思いました。ポカリの表現が好きです。

 お一人で描かれているとのことで絵が上手だなぁと、また、だからこそ作品の操作性が安定していたなと。今の時代らしい形式で読む、マンガ活劇のようでした。映像だからこそ読書と違い、リズムを作り手が設定できることも活きていた気がします。アイディアも良く、作品内に忍ばせられた創作的な仕掛け、ミーニングもしゃれっ気がきいていて面白かった。
 そして映画らしい良さとして、このマンガ活劇に声が加わりまた新しいリズムの連続を生んでいるなと思います。

 タイトルは、友人きんちゃんの台詞。この後の場面もグッドでした。

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まほ

4.0「波瀾万丈」と一言では括れない

2025年5月16日
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怖い

知的

主人公の人生と言い、彼を中心に展開するストーリーと言い、「波瀾万丈」と言うシンプルな言葉では纏めることができない。
父と母の知り合うキッカケから始まり、主人公が生まれ、成長過程を映すかと思いきや、全く違う方向にストーリーが展開して行くと、もう目が離せない。
キャラクター達の表情からは窺い知れないから面白味が深かった。

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ちゃ坊主

5.0自ら掴む人生

2025年4月15日
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鑑賞方法:その他

ぴあフィルムフェスティバル2022審査員特別賞『MAHOROBA』
鈴木竜也監督の長編がついに劇場公開です!

受賞直後に公開された『三人の男』で更にハマり、その勢いでクラファンにも参加しましたが
まさか豪華声優陣によって劇場公開されるほどとは思いもしませんでした。

時間の割愛がとても好きなので、序盤の展開がたまりませんでした。
そこから、あれよあれよと…全く予期せぬ方向へと転がり続け
初めて自分で掴んだ人生。その高揚感に圧倒されました。
劇場で見たなら、更に別次元に連れて行ってくれることでしょう。
楽しみ。

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shiron