劇場公開日 2025年7月11日

逆火のレビュー・感想・評価

全36件中、1~20件目を表示

3.5北村有起哉がもたらす葛藤のリアリティに引き込まれる

2025年7月31日
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鑑賞方法:試写会

映画の中で「映画作り」の過程を描くというメタ的な構造を持ちながら、悪夢とも呼ぶべき製作の泥沼に陥っていくチームの姿を描く。火種となるのは、映画の原作を著した若き女性の半生だ。その内容の信憑性に疑問を抱いた北村有起哉演じる助監督がジレンマに立たされつつも自分の目で真偽を見極めようとする。彼は作品をめぐる虚実に翻弄され、映画人としての善悪にも翻弄される、いわばあらゆる境界線に立つ人だ。真面目で、仕事ができ、正義感が強い。映画に対する思いも人一倍。しかし彼が夢を追い続けることで家庭は崩壊寸前。その上、仮に彼が製作中止を主張したなら、製作費をドブに捨てるだけでなく、全スタッフの雇用を奪うことになる。この運命の分かれ道で彼が何を考え、何を思うのかをじっくりと炙り出した筆致が魅せるし、何よりも主演が北村だからこそのリアリティに見入ってしまう。硬派でストイックな触感と共に、ヒリヒリした余韻が残る作品だ。

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牛津厚信

3.0飯が食えなくなるという叫びが心に残る。

2025年7月30日
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鑑賞方法:映画館

「ぎゃっか」と読むらしい。問題提起したら素材に不良があって逆噴射、つくる側が火を浴びちゃったっていうことですね。
ARISAの過去に問題があることぐらい原作が世に出た時点で分かるだろう、最悪でも映画の企画段階で調査しないの?野島にしたところでも折り合いをつけられるタイミングはたくさんあったはずなのにどうしてそこまでこだわるのか?
と、ツッコミどころ満載ながら、クセのある役者の熱演に引きづられてあまり飽きることなく最後まで観てしまいました。
イヤミス(読了後に嫌な気分になるミステリ小説)っていうジャンル?があるが、この映画は「イヤシネ」ってところかな。
理由のわからないエンディングもその印象を強くしている〜どういう話をつけたのか映画関係者はまるく収まっている。主人公の娘だけ割りを食った。何かの罰か?〜
この作品の最大のポイントは、監督と野島の言い争いで、監督がヤングケアラーなど苦しんでいる子どもたちにこの映画を見せて勇気づけたい、というのに対して野島は、その子たちはこんな映画は観ない、映画は観たとしてもアニメかハリウッドのスーパーヒーローものだって言い返すところ。そこはすっかりこの作品にも言えるところで、鬼滅に追いやられて変な時間に観る羽目になったことから深く同意するのでした。
でもこの作品で一番印象に残ったところ。それは映画が中止になりそうで、スタッフたちが口々に訴えるところ。いわく「病院の支払いがある」「奨学金を返さなきゃいけない」「半年間、準備のため収入がなかったのに」。そして野島の娘の叫び「金をくれないからしょうがないだろ」。
文化を担うものの経済的支援ってもっと何とかならないんでしょうかね?外国人の生活保護がどうたら言っているよりも日本文化を継承するという意味では大事な課題だと思うのですが。

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あんちゃん

3.0現代の闇?

2025年7月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

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いちごのチョコレート

3.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年7月27日
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Mr. Planty

3.0末路

2025年7月27日
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鑑賞方法:映画館

自伝小説が映画化される事になったが本の内容が嘘かもしれないという疑惑を持った助監督・野島が追求していった先に辿り着いた真実とは。

主人公の野島は映画監督になるという夢を持っています。私には甲斐性なしにも見えたのですが、家庭を顧みないせいか妻との関係もいびつで娘は反抗心剥き出しです。

ARISAが書いた本の内容が嘘なのか本当なのかで物語を引っ張っていくのですが、むむ!そっちでしたかの流れに。考えられた構成なのだとは思いますがラストの展開は唐突な感じがして少し浮いて見えてしまいました。

そして野島は何故それが起きたのかさえ理解できないですね…きっと。

岩崎う大は芸人として好きなのですが、変態系の役をやらせるとより活きる気がします。

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Yum

3.5抜けている部分の想像

2025年7月25日
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よし

3.0過去の偽りの代償、償いとは何だったのか

2025年7月25日
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悲しい

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ITOYA

4.5重い。。。

2025年7月24日
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鑑賞方法:映画館

色々説明不足が多すぎて映画が終了した後友人とああだこうだと1時間程想像しながら補いあう。どうすればよかったか。。という結論。(同じタイトルの映画も彼女と視聴)
主人公はやだな。監督以上に偽善者。ありささんと娘の対比がよくできてる。恵まれない環境でも自分を腐らせないで逞しく生きるありさ。そこそこ衣食住足りてるのに自分wを大切にしない娘。娘はどうしてトー横キッズになったんだろう。主人公のビールを奥さんが用意するシーンが主人公の傲慢さを表してると思った。普通の夫婦のように見えるけどなんだか緊張感のある関係。娘さんここまで壊れる前に気づけなかったのかなあ。

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okaachan

1.5映画自体が「逆火」?

2025年7月23日
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鑑賞方法:映画館

演技が素晴らしいと思っている北村有起哉が主演なので、観に行きました。確かに、北村有起哉や円井わん、中心愛などの演技はよかったですけど、他の役者の演技が今一つ、もっというと大根で、なんかチープな感じのする映画でした。

映画内のセリフで、自分たちの撮ろうとしている映画について「この映画で何を訴えたいのか」というのがありましたけど、それがそのままこの映画にも当てはまる気がしました。

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うすたら

5.0もう少し問題提起があっても良かったかもしれない

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

今年167本目(合計1,708本目/今月(2025年7月度)16本目)。

 ある事件で有名になった女子高生がコンクールか何かで出した小説が賞を取り、そこから有名人になり、その小説をもとにした映画を作ろうという段階になって、何かおかしくない?という展開。

 「やや」ミニシアターよりの作品かなという印象はあります。ただ、ディズニーくらすの映画でもなければ、映画内でいう「何がどうであろうがこのまま進めないと間に合わない」という趣旨は当てはまると思います。

 総じていえば、主人公(女子高生)と小説を受け取った出版社の間には双方の同意があるので問題にならないところ、その「真実らしきもの」を信頼した第三者をどう保護するかという外観法理的な観点でみました(あるいは、民法95条(錯誤))。ただ、それは形式的なもので、誰かが明らかに悪いわけではありません。

 映画は「意外な展開」に向かいますが、この点は見てのお楽しみといったところでしょうか。

 評価は以下まで考慮しています。

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 (減点0.2/心裡留保と善意の第三者)

 ・ 心裡留保は、善意の第三者には対抗できません(序盤のところ)。
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yukispica

4.5地味

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

逆火と書いて「ぎゃっか」と読むらしい

知っている役者が北村有起哉、かもめんたるう大、片岡礼子しかいない、一言で地味~な映画

北村有起哉が主演なので地味映画確定なのだが、二代目北村和夫らしく地味~な役を熱演

片岡礼子はいつも暗く陰の役柄なのだが、今回は普通

う大サンは、いつものう大だった

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うんこたれぞう

4.0バックファイヤー🔥←なるほど

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

北村有起哉さん主演とあらば観ないわけにいかない!!と思って久々のテアトル新宿さんへ。

鬱展開なのにとっても静かでゆったりしていて(途中寝息すーすー聞こえるほど)爽やかさすら感じられる不思議な映画。
内田英治監督の作品ってこれまで観てきた(数少ない母数の中では)探偵マリコくらいしか刺さったものが無かったけどこれは考えさせられた‼️
考え方の違いはあれど、立場も役割も生活も何もかも違う人たちの集合体である社会の一面を切り取ってみたら『十人十色』という言葉がよく当てはまる。その切り取る一面を映画製作の助監督さん中心に映し出したという、社会の縮図の切り取りと映画製作の裏側がとってもわかりやすく描かれていた良作💜

そしてとにかく北村有起哉さんがいい✨
普通の人を普通に演じることが一番難しいんぢゃないかなーと思うんだけどお見事でした。
そして今も今後も楽しみな若手女優さんふたり(円井わんさんと中心愛ちゃん)も凄くいい!

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らまんば

5.0複雑な苦い現実世界の肯定

2025年7月20日
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鑑賞方法:映画館

現実の苦さをこれでもかと突きつけてくる映画。
その苦さを北村有起哉さんが見事に体現している。

映像の世界の裏方を物語の舞台として、
感動物語に偏向しがちな業界への批判、
合わせてビジネスという観点での難しさ、作り手の苦悩を
さまざまな立場の関係者の群像劇として
複雑、多層的にみせる構成がすばらしい。

冒頭とラストの屋上シーンの対比も見事。

自分に嘘をついても、逞しくしたたかな人間が生き延び、
自分に嘘をつけない正直な人間は、
救いの希少な現実世界に苦しみ、落ちていく。

明快な示唆、シンプルな答えによって
誰かが背中を押してくれることなんてほとんどなく、
それぞれが悩み、苦しんで答えを探していくしかない、
そんな複雑な現実世界を肯定してくれるような映画でした。

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HK

4.0真実の行方‼️❓フィクションのリアリティ‼️❓

2025年7月19日
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三浦友和が今年最高の映画と呟いたのは、国宝とこの映画、国宝には彼の息子が出ているので割り引くとして、この映画は、感動とは無縁で、感想すら出てこない。問題点が出て、考え続けなかければならない。ヤングケアラー、親の虐待、嘘を美談にして、悪いかな、どうかな、こんな親なら殺しさえ許容される、か?パパ活、東横あたり、ホストクラブ、ガールズバー、マツチングアプリで客寄せ、詐欺、最近殺人事件多いね。問題点の解決に正解は一つでは無い。いろいろ考えさせられた。皆んな、良い演技でした、ありがとうございました😊😭

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アサシン5

3.0絶望への行進

2025年7月18日
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悲しい

怖い

難しい

セピア色がかった画像。
昭和を感じさせるレトロなオフィスの室内。
やはり昭和を感じさせる半ば朽ちたようなアパートや建物群。
そんな風景を背景にしてある映画製作の光景が描き出されます。

感動的な実話の映画化に向けて最初は希望に溢れていた関係者たち。
けれどクランク・インが近づくにつれて漂いだした微かな不協和音がやがて轟音をたてて関係者を巻き込んでゆく様が、淡々としているだけにかえってその逃れようのない閉塞感と絶望を際立たせて描き出されます。

本作の主人公は映画の原作となった実話の少女を始めとした様々な立場の若い女性たちだと思いました。
レトロな背景と対照的な彼女たちのイマドキ風な生態。
様々な立場と言っても、それは皆が堕ちてゆく地獄にどれだけ近いか遠いかの違いに過ぎないように思われます。
素直に堕ちてゆく少女たちと、彼女たちを取り囲む建前と正論のバランスをとれない大人たち。
現代社会が孕んだ絶望感を斬新な切り口で提示した作品でした。
やりきりないなぁ…

逆火(ぎゃっか)は、ガス火炎を使用中に火炎が火口からガスの供給側へ戻る現象。 機器類を破裂させることがある。
(Wikipedia)

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さとうきび

1.5天秤に揺れるおじさん

2025年7月18日
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なんか、それ悩む事?って思うことが多いので、小説の映画化だと触れるとこれ根本的に間違いだとなるから言わなかったのかな?
小説はフィクションですよね

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ビビ

3.0緻密に計算された脚本/演出に裏打ちされた なかなかの傑作だとも思うが……

2025年7月18日
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本篇について論じる前にまずはこの作品のキャッチコピーについて。「この女は、悲劇のヒロインか、犯罪者か?」とあります。ポスター•ビジュアルではこのコピーを縦書き3行にして赤い字で上から下へと配し、船が何隻か浮かぶ海を背景にして、この映画の登場人物のARISA(演: 円井わん)と野島(演: 北村有起哉)が並んでベンチに腰をおろしています。このキャッチコピーの「この女」とは ARISA のことで、公式サイトにあるあらすじを読んでみても、この映画で中心に描かれているのは ARISA のことだと錯覚します。でも ARISA はこの物語の中では、いわば化学の実験における触媒のような存在で、その実験の中心にあって化学反応を起こしているのは、彼女の自伝的小説を映画化した『ラストラブレター』の助監督を務める野島なのです。この映画は徹頭徹尾、この野島の物語です。この『逆火』という映画のプロモーションには「羊頭狗肉」(羊の頭を店先にかかげて犬の肉を売るというヤツですね)感を感じてしまいます。

まあでも映画の中身は犬の肉などではなく、なかかなか上質の肉と言ってもいいと思います。物語は上記の『ラストラブレター』のクランクイン直前からスタートします。映画の原作である ARISA の実話を基にしたと言われる自伝的小説の内容に疑念を抱いた野島は彼女の過去を調べ始めます。小説の中では彼女は体の不自由な父の面倒を彼が事故で亡くなるまでみた健気なヤングケアラーです。でも実態はそんな美談などではなく、父親のDVがあったり、父親にかけられた生命保険があったり、おまけにARISA(有紗)の少女時代の素行が芳しくなかったり、とドロドロしていたことがわかってきます。野島は真実ではない美談を映画にしてよいかと苦悩し、監督(演: 岩崎う大)やプロデューサー(演: 片岡礼子)とも相談しますが…… と、苦悩する職業人として野島。

一方、家庭人としての野島も娘のことで苦悩しています。素行不良の娘はホストに入れあげてカネに不自由している模様。新宿の東横あたりにも出没しているみたいで父親の言うことなどまったく聞かない。野島は仕事中心の生活で家庭のことをあまり顧みてこなかったようで、娘とコミュニケーションがとれません。妻ともとれてない感じです……

と、現代の社会問題と絡めながら物語は進んでゆきますが、中心にいるのは野島。私も身につまされますが、彼は職業人としても家庭人としてもなんだかポイントもタイミングもズレている感じで、視野が狭く、問題点を客観的に俯瞰して見ることができません。でも、この映画の最初の部分の描写からすると、彼は助監督としてはなかなか優秀で監督やスタッフとの関係もいいみたいです。小器用で調整役には向いているけど、肝心要のところでは何もできなかったり、余計なことをしてしまう…… そんなタイプでしょうか。

結局、野島は物語のラストで家庭人として、というか、人間として、かなり重い結末を受け止めざるを得なくなります。

ということで、この『逆火』、脚本、演出ともしっかりとしているし、俳優陣の演技も北村有起哉を筆頭にいいし、なかなかの傑作だと思いました。でも、この映画、好きか? って訊かれたら、私はうーんと唸りながらノーと答えると思います。確かによく計算された脚本、演出なのですが、作り手側のあざとさのようなものを感じてしまうんです。実は一番最初に決まっていたのはあの重いラストシーンではないか、あのラストありき、で後ろから前へとストーリーを構築していったのではないか、という考えが鑑賞直後に頭に浮かびました。そうなったのも、物語の運び方に人工的で不自然な何かを感じていたからかもしれません。緻密に計算されているけど、ちょっとあざとい。作り手側がこうなら、送り手側(配給側)も最初に書いたようにちょっとミステリーっぽく宣伝しようとしていて、これまた、あざとい。鑑賞後に違和感を感じてしまって評価に困ってしまう、そんな作品でした。

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Freddie3v

4.5由宇子の天秤ならぬ有起哉の天秤

2025年7月18日
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2025年劇場鑑賞49本目 傑作 75点

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サスペンス西島

3.0ラストシーンが。。。。

2025年7月18日
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鑑賞方法:映画館

淡々と進んでいく中で、ラストに近いところで急に加速して、最後は、え????
だれ?この子?
という感じでした。北村さんは、良かった^_^

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Billy

4.0煩悶し憔悴する北村有起哉の演技が素晴らしい

2025年7月17日
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鶏