劇場公開日 2025年6月20日

ルノワールのレビュー・感想・評価

全133件中、121~133件目を表示

4.011歳の少女が見た、優しくて残酷な大人の世界

2025年6月20日
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鑑賞方法:映画館

第78回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出されたと知り、期待を込めて鑑賞しました。
物語は、1980年代後半のある夏、小学5年生の少女が主人公。世の中の不条理やもどかしさを受け止めながら、少しずつ大人になっていく姿が丁寧に描かれています。

観ながら、あの頃の自分自身を思い出し、「私もきっと同じことをしただろうな」と自然に重ねていました。
やや期待が大きすぎたせいか、物語の展開に物足りなさを感じた部分もありましたが、それでも少女の心の動きが繊細に捉えられていて、静かな余韻が残る作品でした。

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kazu50

3.5しょーごです

2025年6月20日
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鑑賞方法:映画館

観た後誰かと語りたくなるか、何を言いたかったのかわからず戸惑うか、の両極に分かれそう。
「こちらあみ子」的テイストを漂わせながら、子供卒業間近の少女が見た大人世界は必ずしもオトナゲに支配されている訳では無かった、という皮肉というかちょっとした悪意も垣間見える一品。
鈴木唯は前作「ふれる」同様、大人一歩手前の、脆かったりときに残酷だったりする少女を巧く演じていて感心した。次世代河合優実として期待したい。その河合優実はちょっと使い方が贅沢というか勿体無いというか、まぁ仕方ないけど…
リリー・フランキー、中島歩も安定の好演。

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ひろちゃんのカレシ

4.0ルノワールがかわいそう

Mさん
2025年6月20日
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M

2.0単なるちょっと変わり者の小学生の夏休み。期待外れでした。

2025年6月20日
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鑑賞方法:映画館

カンヌ映画祭での評判で観ましたが、正直期待外れ。想定も1980年代で私にはストライクなのですが、中々馴染めません。確か日本はこれからバブルに突入しイケイケのイメージなのになんか今みたいな地味な暗さ・・話も淡々と進み、特に何の変化もなくホント単なる小学生の夏休みを観ただけでした。最初のテロップも英語だし海外を意識しすぎ。ルノアールの表題の意味も単に当てつけの感じで外国ではこう言う感じがウケるのか??

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momo

2.0私にはよく分からない映画でした。

2025年6月20日
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鑑賞方法:映画館

難しい

現実と空想(?)が混ざり合って独特の雰囲気を醸し出しているようだが、これはある意味では観客を置いてけぼりにしているのではないか。

1から10まで説明しろというほどヤボではないが、あまりに放りっぱなし、投げっぱなしが過ぎるかと。

それが監督の意図だというなら、それまでかな。

少なくとも私にはよく分からずに、ずーっと頭の上に❓が浮かんでいました。

本来は⭐️1個だけど、主役の鈴木唯ちゃんに⭐️1個を献上して⭐️2個に。

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プリズナーN0.6

4.0人が死ぬと泣く

2025年6月13日
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言葉にできないから映画を作る早川千絵監督と「死」、そして主演・鈴木唯の輝き。"みなし子になってみたい"…?勝手に親を殺すな。夢っぽくなくあくまで地続きな形で、観客が何が起こっているか分からないシーン頭の編集。近未来の次は私的要素のある過去、前作『PLAN 75』よりも余白のある作り。世の中に溢れた「死」を扱った作品には辟易とさせられることもあるが、監督の作品にはしっかりと引き込まれるし立ち消えていく生命の儚さと力強さその両面を捉えるような説得力がある。
ふっと消え入りそうな、ブラックホールみたいな穴に落ちてしまいそうな夢か妄想か分からない曖昧さで、感覚に何かを訴えかけてくる。自分が子どもの頃に想像力たくましい子どもで、住宅街の中に「こんなすごい公園がある!!」と遊園地みたいな公園がある(その公園のイメージは今でも自分の中にふんわりと残っている)と友だちに嘘をついて親に怒られたような記憶もあるが、それって本人=当時の自分にとっては嘘でなくあくまでリアルなもの。あの頃、ぼくらが見てた景色とその多感な頃の感覚を思い出してしまうよ。ひさしぶり!
泣くのは悲しいから?当てるゲーム。ショッキングな冒頭からの父の入院以降、超自然的なものに惹かれ興味津々。母の不機嫌ムーブに突然の河合優実、死に群がる胡散臭い詐欺商売など一見脈絡のない全てのキャラクター描写に、引いて見たとき何が見えるか印象派。川、馬、テレビ、そして伝言ダイヤル…。途中息苦しくなりそうなほど観るのがつらくて、最後は鳥肌。完璧なラストと余韻が、自分好みだからとかそういうの抜きにしても、胸に残る。"人生は素晴らしい"のだと、こんな世の中では戯言に響く言葉も少しでもそう思わせてくれるような映画の魔法がそこには確かにあった。

勝手に関連作品『アマンダと僕』『悲しみに、こんにちは』『ポネット』『お引越し』『幻の光』

P.S. 多国籍な映画製作で旅する映画作り。フランスで編集、シンガポールでサウンドデザイン、フィリピンで船。

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とぽとぽ

5.0青山真治の『Helpless』思い出した

2025年6月6日
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なんでこんなに奇跡のような芝居ばかりできるんだ!
芝居じゃないから奇跡だって思ってしまうのか
あのハグの手の置き方とか返事の仕方とか
演出なのか脚本なのか奇跡なのか、なんだっていいんだけどなんでこんなことできるんだろうってただただ驚き、ただただ感動

「ああ、久しぶりに映画を見たな」
と思ったのは、
説明のカットを飛ばしていたり、人物が画面外を見つめていたり、テーマは暗いところにひっそりとあって目立たず、変なカット、変なシーンと思っても、後でそれらが積み重なって訳もわからず涙が出てくる構成のように
他の芸術が持っていない編集と、映画の持つフレーム外
この二つでで遊んでて?利用して?
いるのが嬉しくて
「ああ映画を見たな」と思ったのかな?(何も気持ちがまとまってなくて草)

すごく嬉しかったんです。
そのカットを見せないとか、そのフレーム外を映さないとか、その、なんだろう、観客の私たちを信じてくれている感じといいますか、「みなまでいわすな」みたいな姿勢とか、「こんなんでいいのよっ」みたいな軽やかさとか、
ほんとにあの手を繋いであなたの頭の中のカード番号を当てるゲームと同じで、私たちが映画を眼差しているだけなのに、「ああ!つたわるよ!伝わってるよ!」って、面白いくらい伝わるし、そういう会話の方がなんか楽しい、、、

好きな人と目配せして(あれ)(ね、)みたいな、2人だけの眉毛だけの会話してる感覚みたいな!

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23歳®︎

1.5余白なんて一切ない、白紙の映画

2025年6月6日
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YYY

4.0フキの子どもらしい感性と好奇心に満たされる

2025年6月5日
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真っ直ぐで、無垢で、豊かで、ちょっぴり残酷で、何よりも個性的なフキの感性と好奇心。
誰かと出会う度、何色にも染まり、何層にも色を重ね、元の色を変化しながら新しい色を作っていく。
なんて豊かで美しい色彩なんだろう!
厳しく複雑な大人の世界をも包み込む彼女の色と光に圧倒された2時間だった。

彼女を取り囲む大人はみんなちょっとずつ欠けていて、あまり幸せそうじゃないけど、彼女はそれに対して胸を痛めて一緒に悩んだりはしない。
わからないものをそのまま丸ごと解らないものとして理解できてしまう、子どもの素直さとか純粋さが生き生きと描かれている。
なんかそれがすごくリアルで、必ず一度はみんな通る子ども時代をみんな思い出すと思う。
主演の鈴木唯ちゃんのナチュラルな演技がすごかった。

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icco

3.0ルノワールなのにシュールレアリズム

2025年6月29日
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鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

カワイイ

2025年映画館鑑賞67作品目
6月28日(土)イオンシネマ新利府
通常料金−dポイント300→1500円

監督と脚本は『PLAN 75』の早川千絵

幼くして父を亡くし母子家庭になる小学生の女の子の話

時代背景は80年代後半
携帯電話の普及率は低い
トレンディードラマで浅野温子とか使っていたような

ロケ地
岐阜市
岐阜県笠松町

タイトルはピンとこない
ルノアールの傑作『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』の複製画が登場するが

監督の死生観をフキに投影している

シュールな感じがする
ポスターにも使用されたいきなりクルーザーに乗り込みみんなで陽気に踊るシーンは代表例

アメリのような髪型
ときどき変な髪型する時も

フキが食べてる最中の苺のショートケーキをちひろのパパが気に食わないせいで取り上げられるシーンが面白い
『いっしょけんめいハジメくん』の主人公ハジメくんの一流の同僚と一流だけを愛するその妻を思い出した

フキが脱いだ靴下を他人の家のテーブルに載せるところとそれに対応するちひろの母の左腕が面白い

泣いている幼児たちをオカズに自慰行為する変態が世の中にいるんだろうか
今を思えばfacebookが「ナパーム弾の少女」を削除したのもわかる気はちょっとある
だが基本的にネット管理者は原則的に削除するべきではなく明らかな犯罪行為でない限り黙認しないといけない

演出家としては能力が高いかもしれないが脚本は他人に任せるか脚本に携わるにしてもやはりメインの脚本家を起用するべきだ

配役
英会話教室に通う11歳の小学生の沖田フキに鈴木唯
フキの母で管理職だがパワハラで研修という形で会社を休むことになる沖田詩子に石田ひかり
闘病中で痩せてはいる水が溜まり腹が出ている末期癌で余命わずかなフキの父の沖田圭司にリリー・フランキー
詩子のセラピーの先生でアメリカのものを独自のアレンジをして参加者にやらせてみる御前崎透に中島歩
透の妻で法外な値段の栄養食品を販売をしている御前崎貴和に宮下今日子
同じマンションに住む未亡人でフキに催眠術をかけられる北久里子に河合優実
フキを自宅に連れ込む自称大学生の濱野薫に坂東龍太
フキが通う英語教室の先生のケイト・ブラウンにハナ・ホープ
ケイトの母の美知子・ブラウンに中村恩恵
英語教室のクラスメイトで裕福な家庭で育つ大竹ちひろに高梨琴乃
笑顔の裏に腹に一物抱えるちひろの母の大竹梨花に西原亜希
高収入のようだが妻には素っ気無いちひろの父に大竹淳に大塚ヒロタ
作文の内容ごときで親を呼び出すフキの小学校の担任を務める老教師の戸田哲郎に谷川昭一朗
病院の給仕係の中村みどり高間智子
圭司と同じ病室の患者家族の木村名美に大西多摩恵
圭司の会社の同僚の大坪健に中野英樹
圭司の会社の部下の真下浩之に佐々木詩音
詩子の手相を診る占い師に天光眞弓
レポーターに伊藤裕一
TVの超能力者のヴェリー・マイコラスにジェフリー・ロー
テレビの司会者に俵木藤汰
北久里子の夫(写真)に長友都真
研修参加の男性に田村無多
研修参加の女性に大田路
研修参加の女性の幼い息子に綱島和磨
ファミレスの店員に二田絢乃
悲鳴をあげる母親に福田菖子
薫の母に森川恵古

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野川新栄

3.0それでも、日々は続く

2025年6月26日
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 何も疑わない すべて受けとめて
 君はここへ生まれてくる
 君はいつの日にか 僕らの時を超えて
 風の顔で 走るだろう
     飛鳥涼・小田和正
     「僕らが生まれたあの日のように」

 YMOが流行っていた頃、ランドセルを背負っていた私がいます。フキちゃんとは違う場所で、同じ時間を過ごしたことになります。フキちゃんのお気に入りはルノワール。今の私のお気に入りは、ダヴィンチの「洗礼者ヨハネ」。お友達になれたかなぁ。(友達になったら、なったで、大変そうだけど。)
 当時、私の身内に闘病中の者はおらず、死はひどく遠いものでした。学校は、あまり好きでなく、いつも、取り留めの無い空想をしていたような…。もっとも、今でも仕事は、あまり好きでなく、取り留めの無い映画の感想文、書いてますけど…。
 あの頃、何考えてたのかなぁ。ここではないどこかに、妙な憧れを持っていた。少なくとも自分が死ぬことなんて、微塵も考えなかった。近くに、死の気配がない子供時代でした。
 私がこの映画に、あまり感情移入できないのは、死との向き合い方の違いから来るようです。そんな私でも、何だかうちは、サザエさんの家みたいに、愉快じゃないな~とは、思っていました。私に私の思いがあるように、親には親の思いがある、それに気づかない、あの頃特有の不思議な感覚。思い出せないし、思い出したところで、過去に苛まされるだけのことですが、この映画で、過去に浸るのは、思いがけない経験でした。
 海外との合作映画とのことで、少し、このクニでは不適切と思われるストーリー展開もありますが、まず、観てね。チラシに色々書いてありますが、何も考えずに観ていいと思います。子供の頃、憧れていた大人になれてなくても、いいと思います。昔、子供だった皆様なら、きっと分かります。そして、帰り道、昔、子供だった皆様自身に、きっと逢えます。逢いたくなくてもね。

 僕らが生まれたあの日のように…

 皆様には、どんな恥ずかしい過去が、あります?。

 あ、今、私の癒し難い記憶が、フラッシュバック。

 嗚呼、生きるって、恥ずかしい…。

 親族の何人かは鬼籍となり、死は身近になりました。それでも、生きて行かざるを得ない。映画は2時間で終わっても、私の日常は、まだ続くのだから。

「冬の小鳥」
 自分でも分からないんですが、妙に惹かれるんです。誰かに分かってもらいたいけど、誰に、何を分かって貰いたいのかさえ分からない、あの感覚。ド派手が売りな韓国映画ですが、実はこんな愚直なまでに、飾りっ気の無い逸品があります。併せご覧下さい。

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機動戦士・チャングム

0.5完璧な駄作です

2025年6月23日
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鑑賞方法:映画館

単純

 河瀨直美に引続き、カンヌ受け狙いの空疎な駄作です。クレジットからして英語の氾濫、内容にまるで関係ないルノアールの美少女画が一瞬見えるだけでこのタイトル、おこがましいったらありゃしません。ブラウン管テレビの時代と主人公の心理となんの必然もなく、多分監督自身の記憶を描きたいがための1980年代って、普遍性に寄り添えない力量を露呈しているようなもの。

 男の子と違って小5の女の子は複雑でしょう、その曖昧を描きたいのは理解出来ます。 冒頭の自分の葬式シーンは秀逸ですが、後が続かない。孤児になってみたい妄想もきちんと画にして、担任教諭を翻弄して欲しかった。変わっているのは先生の方と、親子そろって変なのを明確にすれば映画のスタートダッシュは完璧になったのにね。

 以降脈略なくエピソードがダンゴ状に描かれる、メリハリもなく落ちもなく、ひたすら退屈地獄。お目当ての河合優美が唐突に現れ、映画冒頭の子供達の泣き顔モンタージュの違和感をセリフのみで語りだす。もう一人のお気に入り役者である中島歩の怪しげなメソッドインストラクターは母親のためのと言うより、フキにとっは宇宙人の如く映ったはず。いかんせん母親の描き混みがいい加減なので、折角の中島が活きない。

 総じて、私って、こんなに変わってて感受性豊かだったのよー、とアピールしているようで、少女の好奇心がまるで昇華してないのです。ロリコン青年の危険な描写も随分とサラリと描くのみ、もちろん少女は危険なんて思って見みないでしょが、唐突に風呂場に押し込まれフタをされる、それだけで相当な恐怖に繋がるのがフツーでしょ。なのにフタを開けても騒ぎもせず、なにより真夏の密室に閉じ込められれば息苦しく汗もかき不安が滲み出る、その「湿気感」がまるで描けないから貶すしかないのです。

 相米慎二や是枝裕和と比べるなんておこがましい。ショーン・ベイカーの
の「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」2017年 の少女と比べれば一目瞭然、画面の中で少女が生きていないのですね。本作の女の子「フキ」は事象を描く媒体にしかなり得てないと思うのです。どうでもいい、なんてことない事象でも積み重ねにより観客の心を揺さぶるのですがね。「スタンド・バイ・ミー」1986年 の刹那は当然監督の頭の中に在ったはず、でもその足元にも及ばないのは、多分、賢過ぎる子役である鈴木唯ちゃんに依存し過ぎたせいでしょう。唯ちゃんを責める気は毛頭ありません、起用の仕方を誤った監督に責任があるのです。

 周りのヨイショに担がれて、実力もないのに、煽てに乗ったのが本質なのかもしれません。豪華ヨットの船上で踊るなんて、夢にしても必然がない。真っ先にカットすべきシークエンスだったのに。

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クニオ
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