「“哀しい”のは誰か?」ルノワール Dokkoさんの映画レビュー(感想・評価)
“哀しい”のは誰か?
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リリーフランキーが冴えない父親役だったので観に行った。結論としてはそんなに面白くない
「“哀しい”を知り少女は大人になる」っていう惹句が付いてるけど、主人公が泣いているシーンは全くない。感情を表に出さないのか泰然自若な感じだ。挿話(子供たちの泣いているシーンばかりが執拗に収められたビデオを奥さんに暴かれて飛び降り自殺した夫の話)からは、『ファニーゲーム』における暴力のような感じで、ジュブナイル映画で少年少女が感情を揺さぶられる現象、自体を客体化?ー揶揄しているように解釈した。あの映画も、暴力シーンそのものは映してなかったしな……
全体としては主人公の底意地が悪いところはイライラしつつも笑えたけども、リリーフランキーが末期癌なのに奥さん寝取られたりしてて居た堪れない気持ちになったのと、話が断片的すぎてテーマというか「結局何が言いたかったん? あのシーンいる?」っていう釈然としない所感だったので結局そこまで面白くなかった
別に女の子が泣いてるシーンが見たい訳では無いが、悼まれない文脈で死んだリリーフランキーが気の毒な感じだったなあ……
概ね全員どことなく性格が悪くうっすらギスギスしていて、ジュブナイル映画(風)としてはジャンルエラーだろう。占い師のババアとか清掃員とか細々とした人間の悪意が不快だった
『お引越し』と引き合いに出してるレビューもあるが、あの映画は(中盤難解だったが)少なくともカタルシスがあったし、この映画よりは圧倒的に自分の好みだ
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