リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界のレビュー・感想・評価
全112件中、41~60件目を表示
彼女らの行動があって、今、我々は事実を認識できている。
ドキュメンタリー作品として観るほうがしっくり行くかもしれない。報道写真家・リーミラーの半生を描いているが、点描的な流れで構成されているため、時系列に沿って淡々と綴られていく。
女性でありながら従軍記者になってまで戦線に赴き、その悲惨な実態を写真に収めていく彼女。その動機の根底にあるのが、幼少時代の不幸な出来事であることが終盤示唆されるものの、ホロコーストに纏わるの凄惨すぎる写真や、ヒトラーの浴室での半裸の自撮りなど、今ひとつその行動原理は読み取れずでした。
ただ恣意的な脚色を行わず、リーミラーが撮影した写真を元に純粋に構成されており、非常に真摯で良心的な作品と感じられました。どういう動機が彼女にあったにせよ、報道写真の存在があることで、我々は何が起きたのかを知ることができていることを至く実感した次第。
しかしなんだ。冒頭の上半身裸で屋外ランチしている文化はマジでわからんわ。
あれが実話とは…
戦争を体験していない私にとっては、簡単にあーだこーだ言える立場ではないが、命の危険もありながら悲惨な現場の写真を撮り続けるってのはよっぽどの使命感がないと出来ないことだと思う。その使命感は、撮れば撮るほど、戦地で亡くなった方々の無念を後世に残したいと思うのだろう。そんな写真が掲載されなかった時の怒りと悲しみは相当であっただろう。
と同時に、苦しんでいる人々を助けるより、ひたすら写真を撮るというのはどんな気持ちだったのだろうか… とも思う。私なら出来ない。
映画の構成はリーがインタビューされている程で始まるが、実は息子が遺品を見ながら彼女の過去を想像し、母親に対する蟠りと向き合うというものだった。素晴らしい。その終わりに感動し、リーの残した写真も戦争の悲惨さにも更に深みを持たせる効果があったと思う。
素晴らしい女優さん。バッと大胆な脱ぎっぷりもリーの性格を上手く表現出来ていると感心した。ちょっと、なんだろ、この役柄としてふくよか過ぎるのがイマイチだったので3.5。
女性初の戦場カメラマン
制圧者との闘いと女性としての闘いと。ズシリと重い良作。 リーの生き...
ついに映画化
リー・ミラーについての映画化はいつか現実になってほしいと、随分と前から思っていた。
映画化が決まって喜んだが、日本での公開は2025年と少し遅れたが鑑賞して良かった。
リー・ミラーを参考にした現代版の戦場カメラマンが出た『シビル・ウォー』も日本での公開が遅れた。
今作『LEE』は素晴らしい完成度ではないだろうか。でも正直もう少し長く見たかった。
もう一度映画館で観たいくらいだ。
しかし、今日観た後は暗い気持ちでの帰路となった。ダッハウ強制収容所の残虐行為が生々しく描かれていたせいもある。彼女の人生を考えながら帰った。
「傷にはいろいろある。見える傷だけじゃない。」ケイト・ウィンスレットが主演・製作を務め、モデルから20世紀を代表する報道写真家へと転身した実在の女性の数奇な人生の一部を映画化した作品。そう、一部だけ。
リー・ミラー(Elizabeth Miller:1907年4月23日アメリカ生まれ 〜 1977年7月21日)
今回映画で描かれるリーとパートナーのデイヴィッド・シャーマンは、ダッハウ強制収容所の残虐行為を目撃した最初の従軍記者で、彼らは1945年4月30日に到着し、ミラーは飢えた囚人たちの恐怖とSS警備員の死体を記録。
ローランドとの息子アントニーが、リー・ミラーが1977年に亡くなってからずっと後に、イースト・サセックスの自宅の屋根裏で6万枚のネガとプリントを偶然見つけたて発表し、再び世界が彼女の作品に注目する事となる。
連合国はすごいな
リー・ミラー、知らなかったな。
奔放というか退廃的なというかな生活を送ってるよね。
オープニングで上半身裸でピクニック風なのをやってるのは《草上の昼食》オマージュなのかな。
この辺みてるとね、インテリ層みたいな奴らがふざけたことをやれるのが社会の余裕だとは思うけど、あんまりにもふざけてると反インテリ主義に走るのも分かるなと思った。
この人たちはレジスタンスになったりで、芯は強いんだけど、そこがなかなか見えないもんね。
リー・ミラーは当たり前だけど写真うまいね。
モデルをやってたから、その辺で美しさに対する感覚が磨かれたのかなと思ったんだけど、Wikipediaみたらマン・レイの弟子で愛人だったんだね。「マン・レイは駄目よ」みたいな台詞もあったけど、そういう理由なのか。
それで従軍記者になって、色んな写真を撮ってくよね。
それを載せるのが VOGUE だっていうのがすごい。単なるファッション誌じゃないんだ。
戦場でも女性に読まれてて「あなたたちの仕事は世界を教えてくれる」って言われて、泣いちゃうね、こんなこと言われたら。
だんだんとナチスの行ないを撮るようになって、エグいね。
ヒトラー宅の浴槽で写真撮って、これで有名になったのかな。
すごいなとも思うけど、あんまり意味はないよね。
パリが解放されて、みんな手放しで喜んでるんだけど「そんな簡単な話じゃねえだろ」とリー・ミラーは怒ってるのがいい。
イギリス版VOGUEに写真が掲載されないと乗り込んでフィルムを切り裂くのいいね。そりゃ、そうだよ。
編集長で友人のオードリー・ウィザーズが「私も努力しているの」というと「そうね。でも十分じゃない」と飽くまでも怒る。
エンドロールでみんなのその後がでたときオードリー・ウィザーズはイギリス版VOGUEに写真掲載しなかったことを死ぬまで後悔したと出てて、なんか、すごいね。
観ててずっと思ったんだけど、そりゃ日本、戦争に負けるよね。
連合国側は従軍記者に女性を入れて、そりゃ命がけだけど、その人たちがなんとか戦場で生活できるだけの備えがある。
旗色が悪くなってからの日本軍にそれができたかというと、無理だよね。その辺も含めて、彼我の差は大きいなと思いました。
ラストはインタビュアーが実は息子で、遺品を前に独り問い掛けていたっていうギミックで終わるけど、これはまあ、なくても大丈夫だね。
ケイト・ウィンスレットが熱演
奔放だけどズシリと来ます
期待はずれ
シビル・ウォーを観てリー・ミラーにあこがれた。
だが、何だ、コレ。戦場では逃げまくり、撮った写真は事後の写真ばかり。
今そこにある現実に向き合って撮った写真ではない。
シビル・ウォーではまさに弾丸の飛び交う真っ只中に突撃取材していたではないか。
先にこのリー・ミラーの映画が公開されるべきだった。
ユダヤ人が列車で運ばれて消えていると聞く場面がある。ジャーナリストである
リー・ミラーが初めて知ったフリをして驚愕しているが、ジャーナリストである彼女が
そんなこと、初耳であるはずがない。ここが嘘っぽい。
ユダヤ人の骸の写真も収容所が解放されたあとの写真。
「戦場」写真家でありながら、ナチスの冷酷非道な行為の今が写されていない。
解放された収容所で、子供たちがボール遊びをしたり、死臭漂うなかで、平然と
パンを食う姿に、『関心領域』の一部分を垣間見た。
ヒットラーの自宅でバスに入り、自撮りするなど悪乗りがすぎる。
蛇足だが、たばこと酒をいつも手にしている。煙たかった。
世の中に戦争は今も続いている
65点ぐらい。リー・ミラー
ナチスに肉追した実在の女性カメラマン、リー・ミラー。
従軍しヒトラーの浴室まで撮影したっていうから凄いですよね。
終わってから調べたら『シビル・ウォー アメリカ最後の⽇』のモデルになった人みたいで、納得。
ケイト・ウィンスレットが惚れ込んで製作総指揮まで務めたらしいけど、
観ていて既視感を感じて『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』みたいだな…と。
ノエミ・メルランがチョイ役で出てます。
よく似た人だなと思ったらエンドロールで発覚、本人だった(笑)
ジョシュ・オコナーも出てます。
物語的に最後ちょっとサプライズがあります。
それなりに楽しめたけど、あまり響かなかった。
でも、リー・ミラーの写真集や写真展を観てみたくなった。
史実なだけにリアルな人間ドラマ
シュルレアリスム
リー・ミラーもポスターの写真も全く知らずに鑑賞しました。
この写真はまさにシュルレアリスム。リーはマン・レイの弟子かつ愛人でしたし、夫のローランドもシュルレアリスムの芸術家。他にも彼女の周りにはシュルレアリストが多数。
また、ファッションモデルや父のアマチュアヌード写真のモデルの経験もあり、あの異常な時・異常な空間で血が騒いだのだと解釈しています。
英語版Wikipediaによると、この写真を撮影した後、ヒトラーのベッドで眠り、妻のベッドでも写真を撮ったとあります。その感覚、とても異常かもしれないけれど理解できます。
怯える女の子へのリーの態度が印象的でした。街中でレイプされかけた女性を助けた時もそうですし、リーの行動は一貫していました。
その後は戦争や強制収容所を目の当たりにした経験から深刻なPTSDに苦しんだとのこと。幼少期のレイプについても長い間秘密にしなければならず、子供には戦時中の経験を語らなかったことから恐らく長く1人で抱えていたものと思います。映画の初めの自由奔放なイメージとは少し違った印象を受けました。緊迫した状況で薬やタバコに頼るあたりに弱さも垣間見えました。
「写真が世に出なければ意味がない」というリーにももちろん共感しましたが、個人的には、オードリーのジレンマに思いを巡らせました。オードリーも組織の制限がある中で、できる限りのことはしたと思います。アメリカ版とはいえ、雑誌に掲載されたことは大きな意味があります。ファッション誌のVOGUEというのも異例です。
息子のアンソニーはリーの死後に写真を発見するまでは、母からの愛情を感じられず複雑な母子関係だったとのこと。リーの残した写真のおかげで真実を知ることとなり、母を理解できたのは良かったです。
「タイタニック」の美しいケイト・ウィンスレットも良かったけれど、「愛を読む人」や今作も見ごたえのある演技で好きです。他の方のコメントにあるような「戦時中にあの体型…」というツッコミも理解できます。
型破り・・・まさしく彼女の瞳が映す世界
リー・ミラー
バスタブに浸かる女性のポスター画像
どういうものだろうと思っていたが、
そんな歴史的な1枚だったのか
ケイト・ウィンスレットの迫真の演技が凄まじい作品
リー・ミラーのモデルから報道写真家への転身
これは彼女の悲惨な過去が彼女を強くし、突き動かしたものか
第二次世界大戦の背景
ナチス・ドイツの残虐行為
それらを写真に収める気丈な彼女だが
その奥底に蓄積される怒り悲しみを全て写真が物語る
ヴォーグ誌に自分の写真が掲載されず
自ら出向いて自分の写真のネガをめちゃくちゃにするシーンには一緒に泣いた
彼女の悔しさ、怒り、世に知らしめるべき事実を収めたものが無意味だったと
彼女と一緒に泣いた
まさしく怒りの涙だった
エンドロールで流れる実際の彼女の写真の背景が、
かなり忠実に再現された作品だったように思う
忘れてはいけない、もしくは知るべき事実を
彼女の写真が物語る
圧巻!ケイト・ウインスレット!
ケイト・ウインスレットは以前、タイタニックで観た記憶がある。
久々に観たが、演技は圧巻だった。これぞハリウッド女優。
そんな彼女が、リー・ミラー役で出演した本作品は色々考えさせられた。
1939年フランスでリー・ミラーら女友達と男友達と休暇を過ごしていた矢先に
第二次世界大戦が近づく。一夜にして日常生活が一変した。今のウクライナ、ガザも
そうだが、昔も今も変わらない。写真家としてアメリカLife誌で活躍するが、戦中の様々な悲しい光景等を目にするとリー・ミラーは長く苦しむ。リー・ミラーの喜怒哀楽をケイト・ウインスレットは見事に演技で表現した。この表現の仕方が素晴らしかった。作品としては
色々考えさせられる内容だった。この作品を観れば、今のウクライナ・ガザの動きも冷静に観る事ができるだろう。改めて戦争の残酷さ、悲しさを痛感した作品だった。見事。
デイヴィッドはヘビの生殺し
マン・レイのモデルから戦場カメラマンに転身した女性の第二次世界大戦前後の行動をメインにした作品。
ケイト・ウィンスレットが主役のリー・ミラー役で製作総指揮も。セルフプロデュースですな。宛て書きとも言っていいような強〜い女性を演じています。
女優陣はトゥ·レスリーでの主役が記憶に新しいアンドレア・ライズボロー、フランスのエロおネェさんのノエミ·メルラン、そして、マリオン·コンティヤールと豪華でとても嬉しい共演作品。男性陣はケイトより若い俳優ばかり。なかでもジョシュ・オコナーはケイトがシアーシャ·ローナンと共演したアンモナイトの目覚めと同じフランシス·リー監督作品のLEGBT映画、ゴッズオウンカントリーの主役でした。とてもカワイイ。始まってすぐに、フランスの自由主義的な芸術家サークルでノエミ·メルランがおっぱい出しちゃって、ケイトも豊満なおっぱいをチラリズム。もうちょっとみたいと思うタイミングでカットを変える💢
ケイト·ウィスレット、ノエミ·メルランに喧嘩ふっかけてる?って思っちゃいました。
VOGUEってファッション雑誌のイメージしかないから、時事とか、ましてや戦争モノは無理でしょって思ってしまいました。
それにしても、ライフの記者のデイヴィッド(アンディ・サムバーグ)はお気の毒様。こちらのフラストレーションを体現したような役柄。モヤモヤ&ムラムラしました。
古いカメラを見ると、ライカ?とバカのひとつ覚えでしたが、あれはローライフレックスというカメラ。
ポスターにもあるヒトラーのマンションのバスルーム。
リー・ミラーの行動は初めてはいった泥棒が度胸試しにトイレでウンチするみたいな衝動に駆られたんだと思いました。面白い。
アウトローで反骨的なリー・ミラーの行動とケイト・ウィンスレットの強〜い女優魂がシンクロするいいシーンでした。デイヴィッドは所詮、助手オコナーでしたね😎
もう少し若いうちにこの作品を作ってくれたならなぁ〜 老けてきて分別盛りを超えてるのになぁと思ってしまいました。監督も女性で、撮影監督のキャリアは豊富のようですが、映画全体としては見せ方がまだまだでちょっと残念でした。しかし、女性視点のストーリー展開は評価したいと思います。
ケイト·ウィスレットは愛を読むひとの牢獄での老けメイクに追いついてきたとか、タイタニックのおばあちゃんに近づいてきたとか言っちゃ絶対だめですよ😎彼女は唯一無二なんですから。
全112件中、41~60件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。