「ケイト・ウィンスレットだからこそ」リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
ケイト・ウィンスレットだからこそ
リー・ミラーという人物を私は知らなかった
この映画を通じて初めて知った
こんな人を知らなかったなんて
ケイト・ウィンスレットが演じるリーの存在感にぐいぐいひきこまれる
低めの声、タバコをふかし、酒をあおり、元モデルなのに体型も気にしてなどいないかのよう
そして、自分の言葉で語る、声を上げる、女が入れなかった世界にどんどん突き進む
そのパワー、生き様にひきこまれずにいられない
映画を観たあと、インタビュー映像やサイトの情報を見て、まさに表現したいものを表現しきっていたことに驚いた
収容所は解放された直後のダッハウだと知った
あの現実を伝えられなかったこと、リー・ミラーにとってどれだけの失望だったことか
映画にもなったアウシュヴィッツレポートの背景を書いたアウシュヴィッツ脱出という本の和訳が最近発刊され読んだばかり
そこでも書かれていたが、この現実の与える衝撃の大きさ、世に伝えることの難しさを改めて思った
撮られるより撮る側を選んだリー・ミラーがなぜバスタブをあの形で写真におさめたのか
知りようもない、けれど、そこに至るまでの彼女の経験してきたことがそうさせたのだろうと思う
映画化に関わっている彼女の息子、この映画の彼の描き方も上手いなあ、とラストで思わされる
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