「意外とうまい設定と脚本」Mr.ノボカイン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
意外とうまい設定と脚本
痛みを感じない人間と聞くと、本作でシェリーが発言したようにスーパーヒーローみたいじゃん!と思ってしまう人が多いと思う。でも痛みを感じるということは、身体の危険信号でもある。重要な器官をやられたら命を落とすし、傷を負った個所は止血もしないといけない。だから、主人公ネイトが様々な医療知識や雑学を持っているのはなかなかうまい設定だった。
さらにうまいと感じたのは無痛という疾患のためにネイトが人との関わりを避けて生きてきたという設定。シェリーという女性に出会い、人生を前向きにリセットする物語に仕上げていた。
そして肝心のアクションシーンも面白かった。無痛だからこその攻撃・反撃みたいなシーンがふんだんに散りばめられている。なかなか斬新な敵の殺し方もあって、何回も顔をしかめつつニヤリとしてしまった。制作前の企画段階で、無痛の人間に何ができるのか、もしくはどんなことをされたら痛そうか。そんなことを会議で列挙していったに違いない。そんな想像が膨らむ映画だった。
ちなみに悪党が拷問をかける時、Chiacgoの「You're The Inspiration」が流れたのは笑えた。こんな甘い曲かけられてるのに痛い思いするってギャップを味わせるためってことか。イカれた選曲だ。
最後のシェリーのセリフを聴いて、続編あるんじゃないか!?と思ったのは自分だけだろうか。十分あり得る。期待してしまう。
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