「ギャレスの恐竜萌え映画」ジュラシック・ワールド 復活の大地 てんぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
ギャレスの恐竜萌え映画
ジュラシックワールドで恐竜を追いかけたり追いかけられたりする話。特にどこかの大地が復活したりはしなかった。
大体いつものジュラシックシリーズといった雰囲気で、恐竜の遺伝子が欲しい専門家チームと巻き込まれ一般人チームがジュラシックな無人島でサバイバルを展開する。
話のテンポが良いので見ている間はずっと楽しい。特にスカヨハ中心の専門家チームと一般人チームを完全に別行動にしたのはうまい構成だと思った。「専門家と一般人が意見対立で揉める」ような、グダグダした展開を避けつつ、恐竜に立ち向かうパートと逃げるパートをうまく分離させてシーンごとの目的を明確にさせている。終盤で合流した時には全員の目的が「この島からとっとと逃げよう」という一点に集約されていて、展開がダレる事が無い。
また今回はモンスター大好きギャレス・エドワーズが監督という事で、恐竜の描写は色々と手が込んでいる。
寝返りを打ってスヤスヤ眠るTレックス、モーニングルーティーンを披露するTレックス、首を絡めてイチャつくティタノサウルス、ひたすら可愛いアクイロプスなど、恐竜萌え描写には事欠かない。霧の中、水の中、樹木の奥など「そこに何かが居る!」描写もさすがの手際でほどよく緊張感が保たれる。
ラスト、救助のヘリが旋回しつつ霧の中へ、霧中の機体を追うカメラ、少しの溜め、満を持したDレックスがヘリを咥えて登場!ギャレゴジでも発揮されたギャレスお得意のシームレスな見得切りカットはガッツポーズしたくなるカッコよさ。
好きなくせしてモンスター本体は出し渋る癖のあるギャレス監督だが、今回は全体的に人間/恐竜の登場バランスはちょうどいい感じ。ギャレゴジの時みたいな「もっとゴジラ見せろ!」という不満はほとんど感じなくて良かった。
ただ、二班別行動の影響で登場人物が多いので、キャラクターは全体的に薄め。ストーリーのパンチも弱い。
主人公のスカヨハも目立った活躍は無し。一般人チームのアホな若者ザビエルは結構印象に残るが、サバイバルを通して強く成長・・・したりはせず、ただ家族とは仲良くなるだけ。あっても無くても困らないシーンもちょくちょくあって、総じて「可もなく不可もなく」といった印象。とにかくテンポと構成が良いのでサッと見られるので、アッサリと済ませたい時には丁度いい映画。
・お菓子の袋で全機能ダウンするガバガバセキュリティ
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