「まあまあまあ」ジュラシック・ワールド 復活の大地 がもさんの映画レビュー(感想・評価)
まあまあまあ
賛否両論なのはわかって行ったので、面白くないとか金返せとかまでは思いません。どうせシリーズ一作目は超えられないし、ジュラシックシリーズの様式美(人間のうっかり、無謀でえらいことに。いいモブ序盤で死にがちで悲しい。子供がんばる、かわいい。チラチラ隠れていたメイン恐竜の全貌、恐ろしさがラストでわかる!)を守るとこうなるかあ…。という気持ちです。
それにしても、登場人物たちの背景や関係がイマイチわからず、最初感情移入しづらかったし、研究所がやってたことをもうちょっとがっつり説明してくれないと、恐ろしさも半減…。Dレックスがでてきたとき「あ〜これ最初の研究所で出てきてたやつか〜えっ見た目きも〜」って妙に冷静になってしまいましたね…。インドミナス・レックスのときとかはずーっと恐ろしさも植え付けられたから出てきたとき「こいつが…!!」って感動がありましたけど、今回は「えっあっ、これ、そうか!へーあーこうしたかー」って感じ。
俳優陣がよかったので飽きずに見られましたし、ご都合主義ではありますが、絶望はない安心なラストだったんですが、あんだけ仲間も亡くなっているのに金貰わなくていいの…?とは思うかなあ。どこでそんな改心するタイミングがあった?
ただただ「家族みんな助かってくれ!」という気持ちで見てたので、私としてはあの家族の存在意義すごかったです。パークもワールドも1作めは兄弟の絆というか、特にお姉ちゃん、お兄ちゃんが一生懸命下を守ろうとして関係が深まるのが好きだったので、今回はこの家族の、特に彼氏とパパの関係が深まったのがとても良かったです。彼氏とパパ、いい味出してました。娘二人も応援したくなる魅力がありました。
あの研究所の生き残りとかが一緒に参加してくれたら話は違ったかなあ。改造や異種交配の話にするならもっと説明があってほしい。ジュラシック・パークの中で行われる科学の進歩、探究心、資本主義、生命倫理の議論✕恐竜アクションが好きだったので、シリーズが進むごとに知的要素が欠けていって悲しいです。
ていうか、公式から原作本に回帰したみたいな発表があった気がするんですけど、どこがやねん!?ってなりました。夢?ってなりました。エンディングで登場人物は…って出てたけど、そうだったかな?
ワールドシリーズから主人公が戦うの専門の人(元軍人とか特殊部隊とか)になっちゃってるからなあ。普通の、何ならむしろ戦うの得意じゃない学者が分析したりうんちくたれたりしながら生き抜くのが良かったんですけどね。
スカーレット・ヨハンソンはかっこよかったです。たぶん彼女じゃなかったら主人公のことウザく思った。あとダンカン(マハーシャラ・アリ)も素敵でした。他の人達もみんな違和感なくよかったので、見ていられましたよ…。
正直今作はつくる必要があったかわからない薄めのストーリーで、人気作の利益にしがみつく蛇足な気がしないでもないけど、それでもまた公開されたら行っちゃうんだよな〜。
しかも、こんだけグダグダ文句言っていても、なんかまた見たくなってくるんですよね。ワールドシリーズにも文句ありましたけど、しばらくするとまた見たくなって、DVDとか配信で「そうそう、ここここ、絶対防げたわ〜」とかツッコミ入れながら最後まで見ちゃいます。たぶん今作もそうなります。
そして、良い感想も悪い感想も、見た人があれこれ書いているのを見るの込みで楽しいです(笑)
前作もイナゴ映画じゃねーか!というツッコミ込みで楽しんだので。称賛ばかりの映画だとこうはいきませんからね…。なので次も作られるなら見に行きます!
