「アドベンチャー・ムービーの面白さは継続も、あの“怪獣”はどうなのか…」ジュラシック・ワールド 復活の大地 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
アドベンチャー・ムービーの面白さは継続も、あの“怪獣”はどうなのか…
予想通りというか、意外と早かったこのシリーズの復活。
スピルバーグのエグゼクティブ・プロデューサーも継続してくれているので、一定のクオリティは保たれていてひと安心。
冒頭で、物語の舞台となる大西洋上赤道直下の島が廃墟になるきっかけが紹介される。
アメリカ映画ではお馴染みだが、ここにだらしない科学者が登場する。アメリカの科学者や技術者が本当にマヌケで素行が悪いワケではないと信じるが、相変わらずハリウッドはこういう人達を登場させるのだ…。
新種の改良恐竜の開発施設だったそこで事故が起き、科学者が犠牲になるのだが、チラッとだけ見える新種恐竜の一部はまるで〝エイリアン〟のようだった。
さて今回は、製薬会社が恐竜由来の新薬の開発に必要な恐竜のDNAを、陸海空それぞれの型の恐竜から採取するためにチームを恐竜島に送り込む。
ヨットで大西洋横断クルーズをしていた家族が海棲恐竜モササウルスに襲われて漂流する。家族は製薬会社の船に救助されるものの再び恐竜に襲われ、犠牲者を出しながらも恐竜島に流れ着く。
後は島内での連続活劇だ。
製薬会社のチームは雇われたプロたちで構成されていて、スカーレット・ヨハンソンはその中の一人で危険回避の専門家として雇われた元秘密工作員(?)というわけだ。
他には、オタクの古生物学者でグラント博士の元助手をジョナサン・ベイリーが、スカヨハの旧知の元傭兵で北大西洋に面したパラマリボ(スリナム共和国の首都)を拠点としているチャーター船の船長をマハーシャラ・アリが演じている。他のクルーは概ねアウトローだ。
当然だが、製薬会社の担当者が悪役としてチームに帯同している。演じるのは ルパート・フレンドというテレビドラマ「HOMELAND」の後半にレギュラー出演していた人で、キーラ・ナイトレイの元恋人(『プライドと偏見』(’05)で共演)らしい。
ヨットの家族の父親がマヌエル・ガルシア=ルルフォという役者で、『マグニフィセント・セブン』(’16)の7人のガンマンの一人だった人で、ケネス・ブラナー版『オリエント急行殺人事件』(’17)にも出ていたらしいが…印象に残っていない。グラマーな長女と幼い次女との3人が家族構成で、長女の不良然とした恋人が父親の意に反して参加しているのだが、これがやるときはやる男だったりする。
恐竜たちに襲われるアクションのアイディアはなかなか豊富で、緩急のバランスも良く充分に楽しめる。
スピノサウルスが海中でモササウルスと相利共生の関係にあって、モササウルスの狩りに協力して船のクルーを襲ってくる展開。モササウルスがヨットを襲う一度目ではその巨大さと恐ろしさを見せておいて、二度目は人間側も武器を持っているのでスピノサウルスと共闘させることでアクションをレベルアップさせている。
この海の恐竜モササウルスからDNAを採取するのだが、銛型の注射器付き機器が面白い。
陸の恐竜ティタノサウルスはおとなしい草食恐竜なので割と容易にDNA採取ができるのだが、あそこまで巨大なのだろうか…尻尾が異様に長かった。
空の恐竜ケツァルコアトルスからの採取は崖を利用してスリリングに展開するのだが、落下地点が水場だったら何もダメージがないかのような表現が安易には感じた。これもハリウッドが乱用するパターンだ。
上陸直後にはぐれたヨット家族のサバイバルと、チームのDNA採取が同時進行で描かれ、彼らが再開・合流すると、後は恐竜島からの脱出作戦に移ることになるが、更なる危機が一行を襲うのだった(当然だが)。
ここで悪役男の小悪党ぶりが発揮されたりして恐竜とのバトルに花を添えてくれる。
ヨット家族の長女と次女の活躍もあって、主演のスカヨハが単独で大活躍というわけではない。
クライマックスでは、冒頭にチラ見せさられた新種恐竜が全身をあらわにして襲ってくるのだが、あの醜悪な容姿はなんだろうか…。恐ろしいのは確かだが、もう恐竜ではなく怪獣だ。
次作では火を吐いたりして…
犠牲者も出るが、何人かは脱出に成功する(これも当然だ)。
なんとか救命艇で海に出るのだが、おっと、海には恐ろしいモササウルスが待っているのでは?
さぁて、一行の運命やいかに⁉
こんにちは。お久しぶりです。
楽しくは観たのですが、首を傾げたくなりましたね。
恐竜たちが群れで走ってる映像とか、原点回帰してほしいです。
血液ドバーはお子たちには見せられませんものね。
でも昔のジュラシック・パークは、そんなことお構いなしで、
面白かったですね。
kazz様
共感とコメントありがとうございます!
そうですね。「ザ・フライ」ですね。怪獣(?)ブサイクでしたねー。
企画段階でどのようなマーケティングをしたのでしょうかね?
ディレクター(監督)の仕事はともかく、シナリオに関しては、シリーズ中トップレベルと思いました。
沢山の共感ありがとうございます♪
なんかハリウッドではモンスター🟰エイリアンが出来あがっちゃってるようですね。全員がRギーガーにお金を払うべきです‼︎
ハリウッド映画人は新たな発想やプライドは無いのでしょうか⁉︎
パーク、ワールドと来て、恐竜が世界中に放たれた世界なので、ジュラシック・プラネットとか。昔ドラえもん映画の劇中劇でそんなのありましたが。
だけど今回はジュラシック・アイランド的スケールでしたね…。
ハイブリットはもう要らないので、ティラノや本来の恐竜たちによる原点回帰を切に願います。


