「ご都合主義のジュラシックワールド番外編」ジュラシック・ワールド 復活の大地 あさんの映画レビュー(感想・評価)
ご都合主義のジュラシックワールド番外編
恐竜映画を見に来たはずが、出てきたのは「恐竜の皮をかぶったB級人間ドラマ」。
シリーズのファンとして、正直かなりがっかりしました。
◾️恐竜?あぁ、ちょっとしか出ませんよ
出番は少ない、迫力も薄い、しかも種類も限られていてモデリングコストの安そうな連中ばかり。動きのある恐竜は早々に退場し、残ったのは“撮りやすい恐竜”だけ。
捕食シーンも「恐竜が遠くで何か食べてたっぽい」で終了。いや、その場でガブッといけよ。何でわざわざカメラの外まで持ち帰るんだ。全体的に草食竜の扱いがもったいない。
◾️人間ドラマ「尺稼ぎの無駄遣い大会」
恐竜を映さないために、謎にヒューマンストーリーを盛り盛り投入。
ただし伏線ゼロ、回収ゼロ、感動ゼロ。見終わって残るのは「で、あの設定何だったの?」という虚無感。
予算削減のために恐竜の出番が少なくなったんだなと感じるほど。
◾️キャラクター残念選手権
①棒読み主人公
登場5秒で「この映画やばい」と悟らせる。声優が酷く、抑揚は死滅。脚本と一緒に化石化してます。
②違法製薬会社の男
見事にフラグを立てまくり、観客全員が「お前は死ぬ」と確信。で、死に方もしょぼい。恐竜映画に来てまで、このレベルのやられ方は見たくない。
③子供にあつい船長
一見頼りになるけど、船を浜に打ち上げる以外の活躍はなし。最後は奇跡の囮生還も、「いや、その光出したらまた襲われるでしょ?」とツッコミ待ち。
④子供心の研究者
いいやつ。でも高所から落ちて無傷は、もう人間じゃない。多分ティラノサウルスより強い。
⑤モササウルス被害者の会
父親:足を怪我してる設定なのにほぼ元気。たまに思い出したように痛がる。RPGの状態異常みたいにオンオフ切り替え。
長女:危機管理ゼロ、ヒステリーMAX、自滅芸人。危機では固まるか暴走かの二択。自分の仲間にいたら一番最初に恐竜に食わせてる。
彼氏:唯一の功績は長女救出。でもそれがストーリーに活きない。以後は背景の一部。
次女:脳内お花畑。生き残ったのは「子供を死なせたくない映画の事情」なだけ。
⑥その他の犠牲者たち
瞬殺されて成仏。合掌。噛まれても最後まで張り付く姿は尊敬の念が絶えません。
◾️恐竜界の黒歴史「キメラ」
これだけは本気で言わせてほしい。お前はジュラシックワールドに来るな。
完全にモンスターハンターかゴジラかバイオハザード。作品へのリスペクトが皆無。
素材も恐竜の使い回しで安直すぎる。まだランペイジの方がキャラ際立ってる。
【総評】
恐竜映画の皮を被った、都合主義のオンパレード。予算の都合を察してしまうほど迫力もリアリティも欠け、唯一無双だったのはゴムボート。
次回作は「ジュラシック・ボート」に改名してもらって構いません。
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