「恐竜への関心が薄れた世界で」ジュラシック・ワールド 復活の大地 Ken@さんの映画レビュー(感想・評価)
恐竜への関心が薄れた世界で
シリーズ最新作ということで、公開前からすごく楽しみにしていました。引き伸ばし感はありつつも、原点回帰したアドベンチャー映画になっていました。
今では恐竜が稀少な存在となり、世間は恐竜への関心が薄れていきます。この様子は、当時騒がれていたコロナのニュースに興味を持つ人が減っている現代と似ているように見えました。そのため、「ジュラシックパークでそんなテーマを描くのか!」とびっくりするぐらい興味深かったです。
陸・海・空の3大恐竜からDNAを採取するミッションは、アクションゲームのように展開してわかりやすかったです。途中でスピノサウルスが乱入したり、漂流した家族と出会うシーンは、特別イベントが発生したような構成で、主人公を操作しながら進めている感覚でワクワクしました。個人的には、広大な島を探索する点で2作目のロストワールドに雰囲気が近かったです。
シリーズ初の女性主人公ゾーラは、俳優がスカーレット・ヨハンソンということもあり、ブラック・ウィドウを連想させるパワフルでかっこいいお姉さんになっていました。他にも、ヘンリー博士は恐竜の話になると熱くなる所から、彼の個性が表れていて好印象でした。
映画で特に印象的だったのが、第一作では実現できなかった川下りのシーンでした。Tレックスが川を泳いでいき、救命ボートに乗る家族を襲う場面を見たときは、感情が高ぶるレベルで圧倒されました。今回はDolby Cinemaで観たので、大自然と恐竜の肌が色鮮やかに映し出され、周辺で襲われているような立体音響に興奮しました。
一方で、突然変異した恐竜の説明が少なかったのが気になりました。冒頭でパーク建設前から実験していた描写はありましたが、なぜ彼らが誕生したのか、インジェン社との関係が具体的に描かれていなかったため、あまり理解できませんでした。悪役の人間も中途半端な立ち位置で、存在感が薄かったです。
今作は舞台と登場人物が一新されており、前作までの繋がりはそこまで意識されてないので、予習を全くしなくても楽しめます。
これで終わる気配はなさそうで、次回作に続きそうな予感がしました。私の中では、恐竜のDNAサンプルで作った薬が災いし、恐竜と人間のハイブリッド種が誕生するのではと考えていますが、もし続編が実現したらどうなるのでしょうか?
今後も広がり続けるジュラシックワールドの世界を見守っていきたいです。
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