「恐竜、サメ、エイリアンは続くよどこまでも」ジュラシック・ワールド 復活の大地 ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
恐竜、サメ、エイリアンは続くよどこまでも
心臓発作のための新薬を作るため、禁断の地に生息する「陸・海・空」の恐竜たちからDNAを採取するというミッションを遂行すべく集められた傭兵ゾーラと、ヘンリー博士、そしてゾーラの仲間であるダンカン。
まずは、モナサウルスを探す。すると家族水入らずでヨットで大西洋横断を目指すルーベン一家がそのモナサウルスに襲われて巻き込まれていく。
第1作は甦った恐竜見学です。第4作はリニューアルパークの恐竜見学とシリーズスタートはこういった始まりでした。しかし、記述した通り今回はいきなり巻き込まれ展開となっていました。
これはリスタートにあたり、前作から恐竜がほぼ絶滅し、恐竜に興味がなくなり、それを活かしたビジネスに繋げようと考えない世界という設定にしています。これにより、パークやワールドといった新たな施設を作ろうというバカは登場しません。その代わり命を救うという建前で再び恐竜を利用しようと目論む製薬会社のお偉いさんが登場。これが新鮮かといえばあまり効果はありません。
結局は「俺たちの方が恐竜より賢く、上」という人物達を登場させて、こういう奴が恐竜に食われてしまう。これこそがジュラシックシリーズの見せ場という事になっています。迫力ある恐竜達ですが、細く長い足のデザインやラスボスにいたってはミュータントと化して恐竜感が消えているのが残念です。スピルバーグがうったえた「なぜ人は夢見たさに科学で暴走するのか」といった倫理的な問題が皆無になっていて、短なる娯楽映画にしてしまったのか非常に残念。サメ、エイリアン映画のように設定、きっかけをいじるだけで制作する垂れ流しはハリウッドのネタ切れなのかも知れません。今後どう舵取りしてシリーズ展開するのか気になりますが、やはり娯楽と世の中への問題提示の複合展開を期待します。
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