「超ネタバレありきの感想」ジュラシック・ワールド 復活の大地 ねろさんの映画レビュー(感想・評価)
超ネタバレありきの感想
まず最初に言えるのは賛否両論出ちゃうのは仕方ないかなと思いました。(ネタバレ含みかなり長くなります)
過去のパークシリーズ、ワールドシリーズを何度も観返してて(とくにパーク3作品はどのキャラがどの辺でどの恐竜と触れ合ったり、襲われて退場したり、無事に逃げ延びたりするか憶えるレベルにはw)今作も楽しみに初日に4D、普通に吹替、字幕と3回分を前もって座席予約をして観て来ました。
シリーズ愛があるからこそ素直に今作の微妙だった点、良かった点をそれぞれ上げていきます。↓
~正直微妙だった点~
1:前ワールドシリーズ同様、観客達が飽きないようにする為に産み出した恐竜…という設定自体ははあくまでSF映画なので良いとして、D・レックスの見た目をモンスター化させ過ぎ。(前ワールドシリーズのインドミナクス・レックスやインドラプトルが普通の恐竜に見えてくるくらいには)ジュラシックファンが見たいのは恐竜であってモンスターではない。かなり苦し紛れのフォローを入れるのであれば島に流れ着いた際クレブスが前もって『とんでもない異形が生まれたから研究所が放棄された。』『新種1匹を生み出すのに7200万ドル(?)という膨大な大金がかかるんだから再利用できるなら再利用するだろ?』とは言ってた…1個体の再利用し過ぎた結果のモンスター化ということね?と無理くり納得。(いやでもなぁ…。)
劇中後半ヘンリーが研究所内の培養槽っぽいのを見た時、割と一瞬だったのでわたしの気のせいでなければ頭部が2つになってる恐竜の姿も確認出来てるので次回それが参戦してこないかが不安。(それは止めて欲しいなぁ…。)
2:劇中後半は完全にハイブリッド恐竜がメインになってしまう。後半実際にいたであろう恐竜の見せ場といばベラに懐いたアクイロプスの子どもがちょこちょこ出るか、クレブスが窮地から1人逃げ出そうと車を走らせてる道中アンキロサウルスが3秒程度出たくらいw(アンキロわたしの推し恐竜なのに…!)
3:ラストどうやってあの窮地を逃れたんだダンカン。これまでのシリーズだったら終盤恐竜に追い詰められた主人公達は大体他の種の恐竜がラスト参戦して来たタイミングでスキを見てその窮地から逃れる、または武器になりえるもので追い払ったり鎮圧する形になるけど今作は終盤D・レックス(ハイブリッド恐竜)を引き付けた後、どう考えてもそこから逃げるには無理がある場所に追い詰められるダンカン。最後はD・レックスと対面するレベルの距離になるも何故かそこからゾーラ達に急に場面が切り替わり、どう脱したか描かれていない。(いや、良い奴なので生きてて良かったけどどうやってあの距離感で逃れられたのか描いてくれないと不思議すぎてたまらないw)
と、ここまでは微妙だと思った点。長く書いたのでじゃぁ今作駄作なのでは?と思われそうなので良かったと思った点も上げます。↓
~お、良いじゃんと思った点~
1:公開前から監督へのインタビューで『スピルバーグ監督を推してる』と言っていただけあり、スピルバーグ監督作のオマージュ、パロディ要素がいくつか仕込まれている。(解りやすいのはJAWSとインディ・ジョーンズかな?)ただジュラシックファンがスピルバーグ監督作全てを網羅してるとは限らないのが勿体無いかも?
2:グロ要素がほぼないのに上手く緊迫感を描いている。個人的にこれがヘタなB級映画との徹底的な差を出し続けてることが出来てる要素だと思ってる。パークⅠから肉食恐竜に襲われ脱落してしまうキャラ達は多いものの、グロ要素にフォーカスを当てているわけではなく、あくまで恐竜達の動きや性質にフォーカスを当てて描いているので上手く緊張感を出し続けている。(ヘタなB級映画ならこれでもかと言えるくらい人間が食い散らかされるシーンに時間を割かれがち。)これは最新作でも健在なので子ども達でも観れるかな。
3:何気に演出は過去ファンを意識している部分が多い。とくに初代パークシリーズが好きだった人は懐かしいなと思える演出が沢山あったハズ。
ジュラシックファンにはお馴染みのメインテーマ2曲ヘリで移動する時のbgm、ティタノサウルス(草草食恐竜)を間近で見る時のbgmを流すタイミングが最高。
実際監督がどこまで意識してるのかは解らないのでわたしの想像にはなるけど(あまりにも長くなるので一部)ルーベン親子サイドのゴムボートがひっくり返されてからのシーン。ルーベンが水の中でT・レックスの捕食を逃れようとするところはパークⅢでアマンダがスピノサウルスの捕食から必死に逃れようとするシーンを、ベラがゴムボート越しにT・レックスに襲われるところはパークⅠでティム&レックスが車のガラス越しに襲われるシーンを彷彿させられる。恐竜の子どもを連れるのはパークⅡロストワールドでT・レックスの子どもをサラ達が連れるのが最初だし、劇中後半でルーベン親子が店内にて商品棚を利用してハイブリッド恐竜から逃れるシーンもパークⅠでティム&レックスが調理室のオブジェクトを上手く利用してヴェロキラプトル2匹から逃げるシーンを彷彿させられる(というかコレに関しては完全に意識してると思う)などなど…。過去作を知ってる人ほど思わずニヤける要素は沢山散りばめられている。
感想の最初にも上げた通り今作は賛否両論別れるのは仕方ないとして、個人的には3回観に行って損したか聞かれたら決して損はしてないです。この先ハイブリッド恐竜が行き過ぎたものにならなければまだまだ期待し続けられる作品にはなると思うので頑張って欲しいという気持ちも込めて★4👍ここまで細かく書いたんだ、桜とは言わせない!
