アヌジャのレビュー・感想・評価
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小さな大事件
見ないふりしてませんか、
と言われている気がした。
世界中の大きな問題が、
日々ニュースであふれている。
そんな中、
ニュースにならない、
小さいけど大事な事を、
観客に突きつける作品。
突出した才能を発揮する子ども、
「型破りな教室」はメキシコ、
「スラムドッグ・ミリオネア」は同じインド。
EDロールで、
子どもたちの鑑賞会、
400ルピー、40ルピー、
ケタが違うことに、みんなが笑っていたのか、
それとも、
同じような経験があるからなのか、
または、
それ以外の理由か。
その前のアヌジャの選択、
彼女自身の成長と自己理解の過程、
姉への共感を象徴するシーンだ。
鑑賞会の子どもたちは、
どう解釈したのだろう、
また、
同じ状況なら、
どちらを選んだのだろうか。
こっちを選ぶ人!
はーい!
あっちを選ぶ人!
はーーい!
鑑賞修了後に、
みんなで手を挙げて、
私ならこっち、
僕ならあっち・・・
やっていたのかもしれない。
観客自身も社会的背景、
自分の価値観や判断基準、
共感ポイントについて問い直すことになるだろう。
冒頭の話と本編はリンクしている
ほぼ、本数稼ぎ なのだが。
ちょっと偽善的かなぁ?
兎に角、インドの現実ではない。世界一人口の多い国がこんな現実であるとすれば、彼女の素質の高低だけで問題は解決しないと感じる。
資本主義の崩壊だけでなく、人間社会すら終わりになるかもしれない現実の様な気がする。
振り返ってインドへ行った経験から判断すると、インドの貧困を改善しない限り、人間社会の終焉も近いも?と感じる。
貧困と搾取
教育に生活レベルの差があってはならない。
とは言うものの、大小はあろうが万国共通でこの問題はある。
インドの最下層であろう少女二人が生きてゆくための労働を強いられている現状。
その中で賢く優しくしたたかに野心を持ち生きる美しい瞳が印象に残りました。
作中に平凡な自分は現状のままでいいというようなセリフが出てくる。絶対にそれは正しくないと言える声を持つ私たちは怒りを覚えるが、メディアもなく、教育も受けられ女性たちはその事を知る由もないのだ。
不衛生な貧困生活の中でも、姉妹なかよくにこにこと笑いながら優しい楽しい時間が過ぎてゆくシーンもあり重すぎる印象は残りませんでした。
経済の発展が目覚ましいインドは文化的にも民族的にも色々と難しいのであろうが、水が染み渡るように潤うことを祈ります。
貧困層の子どもたちの児童労働と搾取の問題を取り扱った短編「アヌジャ...
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