コンパニオンのレビュー・感想・評価
全32件中、1~20件目を表示
ソフィー・サッチャーの主演作として後々も語り継がれるはず
『異端者の家』の主演トリオの一人やら『マキシーン』の特殊メイクスタッフ役やら、明らかに上り調子の活躍を見せているソフィー・サッチャーの主演作。恋人型ロボットが普及した近未来で、自我を奪われていたロボットの反撃を描いたSFコメディであり、悪役の処理やオチに関してはもう一歩踏み込んでほしかった気持ちはあるのだが、全体を貫くドライなオシャレさと、可笑しさも哀しみも痛快さもひとりで背負って見せたソフィー・サッチャーが素晴らしい。とりあえず劇場公開されていないのでまだ認知度は低い気がするが、彼女の初期の主演作としてチェックしておいて損はないし、このハマり役が彼女のキャリアのひとつの基準になるに違いない。
【今作は、アイザック・アシモフのロボット工学三原則の設定を、欲望の為に変えた愚かしき男が受けた因果応報と、そしてロボットの自立を描くシニカルSF映画なのである。】
■人里離れたロシアの富豪のセルゲイの山小屋で週末を過ごすはずだった4人の男女、アイリス(ソフィー・サッチャー)ジョシュ(ジャック・クエイド)のカップル。
パトリック(ルーカス・ゲイジ)と、イーライ(ハーヴィー・ギレン)のホモカップル。
そして、セルゲイの恋人の振りをしてジョシュと悪事を企んでいたキャット(ミーガン・スリ)
だが、愚かしきセルゲイがアイリスを、犯そうとした事から、ジョシュとキャットの企みは崩壊していくのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭のアイリスとジョシュとのスーパーでの出会いのシーンと二人でロシアの富豪のセルゲイの山小屋に到着するまでの幸せなトーンから一変する、セルゲイに襲われたアイリスが彼を刺し殺すシーンのギャップがマア、凄いのである。
・徐々に明らかになって行くアイリスが、ジョシュに買われた絶対服従のセックスロボットだという事実と、ジョシュとキャットが企んでいた、セルゲイの財産を奪う悪事。
そのために、ジョシュはアイリスのアイザック・アシモフのロボット工学三原則の設定を変えていたのである。
・だが、その目論見は徐々に崩れ、ジョシュはアイリスを壊すために、アイリスに殺されたパトリックの代わりに、ナントロボットだったイーライを、自分に夢中にさせ、アイリスを殺そうとするのだが、その過程でキャットはイーライに背中を包丁で刺されて絶命するのである。
■今作を観ていると、結果的に、人間の欲望を満たすために良いように使われたロボット、アイリスのジョシュに対する復讐物語になっているのである。
<そして、ラスト。人間としての意識と自立心を持ったアイリスは、自分で車を運転して、自由な世界に向かって車を走らせるのである。
今作は、アイザック・アシモフのロボット工学三原則の設定を、欲望の為に変えた愚かしき男が受けた因果応報と、そしてロボットの自立を描くシニカルSF映画なのである。>
人類のエゴ・欲にまみれたAI時代のターミネーター・ミーツ・ミッドサマー?
あなたは私のすべて。お人形さんみたいな顔したソフィー・サッチャーと、ナードかクソ野郎役が板につきすぎているジャック・クエイドが引っ張る。
アイリスはあなたに夢中で従順。ピンク色した純白イメージから血染めの漆黒へと、服は染まって(=無垢さから人間らしく)いき、相手(敵は人間!!)のAI"セックスボット"はターミネーターになるのが最高だった。記憶なんて当てにならないもので、人間が利用すべく生んだターミネーター。命を蔑ろにする人間の愚かさ、醜さ、貪欲さを体現・象徴する。
終盤には保安官の服まで来て完璧に『ターミネーター2』T-1000に見えてくるパトリックだけど、T-1000を演じていた役者は言わずもがなロバート・"パトリック"。からの、『ターミネーター2』などキャメロンお得意の三段オチまで?ということで、キャメロン御大『アバター』作りながら「これがターミネーターの正統続編だ!」ってコメント寄せてくれないかな。
ゴア描写で、『ミッドサマー』よろしく別れて吹っ切れる過程(今回のは犯罪者クソ男すぎるが)を描くようだ。つまり、束縛男・暴力男(つまり白人シスヘテロ男?好意を利用して良からぬ道へ誘ったりDVしたり)など総じてクソ男どもの呪縛から解き放たれて自由になる。自分の人生を、今本当の意味で生き始めるために。ターミネーターT-800の手で。
"機械"的に都合よく使ってくる、くだらない男たちに人生をコントロールされたすべての女性たち、目覚めて(※それはホンモノの愛ではありません)!自分の人生のコントロールを取り戻せ。
P.S. ビデオ・配信スルーになって心配したけど、見られてよかった。ターミネーターの"正統続編"なんて何本あってもいいからね!
勝手に関連作品『M3GAN/ミーガン』『ターミネーター1〜3』『ミッドサマー』
『M3GAN / ミーガン』くらい面白い!
面白ーーい!
『M3GAN / ミーガン』(2023)くらい面白い。
音楽も洒落乙で、自宅、コテージ、家具、ファッションなんかも良いが、ヤッパリ脚本が良い。そして監督の腕が冴えてるのでしょう。
今作で長編映画監督デビューを果たしたドリュー・ハンコックはテレビドラマやテレビ映画を数多く手がけてきたベテランの方らしい。1979年生まれ。
まだ主演が少ないソフィー・サッチャー(『PROSPECT プロスペクト』、『異端者の家』など)の涙の演技に引き込まれる。2000年生まれでまだ若い。
ジョシュ役のジャック・クエイドはデニス・クエイドとメグ・ライアンの息子さん。1992年生まれ。
笑いながら見れるシーンが沢山あった。
エロボット
最後まで楽しみました。
飛行機内でみた
近未来。
どういう映画か全く知らずに観ていましたが、序盤の展開から引き込まれました。アイリス(ソフィー・サッチャー)の造形が素晴らしいですね。そして、エロおやじセルゲイ(ルパート・フレンド)の言動が後になって違ってみえてきたり、とてもよくできた脚本だと思いました。「2001年宇宙の旅」(68)をはじめ多くの映画、小説の題材となってきた人工知能と感情の問題やコンピューターの反乱といったとっても興味深いテーマ。今一番ホットな今日的題材かもしれません。SF作家の想像力が時を経て現実になることを知っている現代人にとって、とてもリアリティのある作品だと思いました。「her/世界でひとつの彼女」(13)や「エクス・マキナ」(14)のようなヒンヤリする感触が楽しめました。
見所はどこだ?
夏休みだからDVD新作コーナーで面白そうだと思い、
何の予備知識もない状態で観ました。
冒頭から(女の子が人形みたいだな。可愛いな。)と思ったが
やはりそうだったのか。という感じ。
ロボットだというのを全く知らない状態で観たものだから
急に"Go to sleep"で白目になって一時停止した時はビックリした。
そういう急な驚きがある映画は個人的には好きである。
内容はまぁまぁ面白いといえば面白い。が、
もう少しどんでん返しというか山場がほしかった。
この令和の時代ならもっといろいろ楽しく作れたのでは。
そしていろいろと雑な感じが目につく。
知能100%でその程度か?
他にもツッコミどころ満載だがPCで見たせいで
まるでNetflixドラマだったから不満はなかった。
映画館でコレを見せられたら金を返せとなっていたかもしれない。
結局なんら見せ場もなくありきたりな感じのまま終わっていった。
てかそもそも恋人としてのエ◯ボット目的でもあるみたいだが
肝心のそのシーンももっとそれらしく見せてくれ。
そこらへん疑問点だらけなのだ。
中途半端で一体何が言いたい映画なのだ。
まぁAIが人間界で活躍してる世の中になってきてそう遠くない未来ではあるが
人間とロボットとの越えられない壁が今後どうなってくるのか。
ちなみにこんなロボットいたら自分も欲しいなぁと思った。
しかしながら完璧でないからこそ魅力がある本物の人間にはどうしても勝てないとは思うが…
内容は2だが、主役の女優の見た目やスタイルがまさにお人形さんで可愛かったので1をプラスしてやろう
最初のシーンの違和感でつかまれるが
「戦う」か「慰める」か、ターミネーターの世界でもこういうアンドロイドはあったのかもしれない。それが身近になってる現代。ダイナマイトだって土木工事のためだったのに戦争に使われるとは開発者は思っていない。意外と近い将来こうなると思うから怖い。
そういう危機管理が、想像力が乏しい現代への警鐘……だけど、アンドロイドがかわいすぎてそういうメッセージは入ってこないかも。
そうきたかの連続
ソフィー・サッチャーが魅力的
「異端者の家」等精力的に活動するソフィー・サッチャーの初期の主演作。ミステリアスな風貌にどこか興味を持ち、若かりし頃の出演作、「PROSPECT/プロスペクト」の頃から注目していた女優である。残念ながら日本公開は無しとなったが、現代のAI搭載の機器類に一石を投じる作品である。本作でも度々テーマとなる、アンドロイドが暴走するという物語なのだが、「MEGAN/ミーガン」等とは違い、自分自身を人間と思い込んでいるドロイドというのが面白い。顔認証された相手をこの上なく愛するという役割の為、巷では"エロボット"と呼ばれており、性処理の道具の様な扱いに近い。どんな事をされてもプログラムで対象の人物しか愛せない為、可哀想な存在ではある。人間に対して嘘を付けないという行動制限があり、もちろん暴力なんてもってのほかだが、世間では改造出来ないはずの部分にアクセスし、攻撃性等を高めることが出来る装置が開発されているというのは非常に怖い。それが出来る端末を手に入れた主人公(ソフィー・サッチャー)が自らの手で能力を100%に引き上げる所は面白く、笑いどころも押さえているのはかなりツボである。
いくらプログラムとはいえ、純粋に相手を幸せにしようとするアンドロイドと、目的の為に裏切り、殺人、偽装工作等の犯罪をいくつもこなす人間、怖いのはどちらだという展開になる。やはり、人間が1番怖いという事なのだ。
本作の見せ場はやはりアンドロイド同士の対決である。改造コードの入った設定1つで、無表情で人間を始末するアンドロイドは非常に不気味であり、主人公に魔の手が迫る所はかなりヒヤヒヤする。だが、そこまでグロに特化する事もなく、芯のしっかりしたテーマだが適度に笑いが入っており、ホラーは苦手という場合でも普通にサクッと観れるだろう。
甘口だけど楽しめる、軽いサスペンス
ありうる未来
クズ男に幸せは訪れない
激甘鈍重ロボットドリームズのつまらなさの所以。
アンドロイド・シチュエーション・スリラー
全32件中、1~20件目を表示













