劇場公開日 2025年5月2日

「こういうのにとても弱い」6人ぼっち kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5こういうのにとても弱い

2025年5月21日
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鑑賞方法:映画館

本作に登場するのはクラスでぼっちとなっている6人。修学旅行の班決めであぶれた者たちが修学旅行で同じ班の自由行動する姿が描かれる。
友達がいない6人だからコミュニケーションが上手いわけでもない。個人行動でいいんじゃないか?という雰囲気を変えたのは班長の下手なバッティングというのが面白い。下手なのに一所懸命にがんばっている彼を応援したくなる流れから皆の距離が縮まるところが微笑ましい。人は誰かががんばっている姿に感動し、応援したくなる。だから甲子園や箱根駅伝の人気があったり、アイドルや俳優、バンドの推し活が盛んなのだ。そんな日本社会を思い起こさせる流れだった。
そこからは6人が行きたいところを訪れながら、徐々に仲良くなっていく。つまらないプライドや不登校問題といったトラブルを経るあたりはロードムービーっぽかったりする。結構ベタな展開だし、無理のある設定もあったりする。でも、なんかいい。6人がそれぞれにそれなりに頑張ってる姿に感動して、最後はきっちり泣いてしまった。やはりこういうのにとても弱い。
先生を演じていた賀屋壮也は金八先生のような見た目(服装や髪型は完全に寄せてる!)なのに、正反対の対応。こんな人間の気まぐれで物事は動いていくんだよな。なかなかいい味を出していた。
学校での班分けはとても残酷なものだ。クラスにおける自分の立ち位置を思い知らされるから。自分にも班分けであぶれてしまう同級生がいた記憶はある。現実にはこんな奇跡は起こらないけど、この映画で少しでも勇気をもらえる若者がいたらいいなと思う。

kenshuchu
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