「場所を京都に移した「嗤う蟲」」ぶぶ漬けどうどす sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
場所を京都に移した「嗤う蟲」
「京都の方の本音と建前の違い」という、これまで擦られまくって手垢のついたモチーフを、本作で今更のように取り上げた意味は、映画の後半部分の室井滋の姿に集約されていたと思う。
加えて、深川麻衣と若葉竜也、そこに片岡礼子まで出てくると、「“嗤う蟲”か?」と思ってしまったが、見終わると「やっぱり場所を京都に移した“嗤う蟲”だったなぁ」というのが感想。
とりわけ、深川麻衣の「傍若無人で自己中心的な思いこみを疑わない絶対的な自己愛」の怖さが共通していた。傷つかない鋼のメンタルは、それだけで、周囲を振り回す「力」になり得てしまうんだなぁとしみじみ思った。
公式サイトでは、シニカルコメディと謳っているが、自分にはホラー映画だった。
あと、本作の若葉竜也、大好き。
世間的には評価は低めだが、言うほど悪くない。
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uzさんのコメント
2025年7月13日
コメントありがとうございます。
まどかと中村がいい仲になって、「もう京都はウンザリ、田舎に住みたい」なんて言い出しそうでした。笑
主人公の性格だけはなんとかしてほしかったです。
“京都”や“老舗”などイメージの押し付けにうんざり、というオチはよかったんですが…